水の国  高野 獨源   一 気がついた時、少年は、静かな白い砂地の上に立っていた。しかもまわりを取りまいて いたのは空気ではなく水であった。そして、小さな無数のあわが、つぶつぶと流れていた のである。だから、すぐにここが、海か湖やあるいは池の底だという事が分かった。  あわの流れる以外、音は少しも立たなかった。かえって静かすぎて、少年は地鳴りのよ うなものがはるか耳の奥の方から聞こえてくる様な気がするほどだった。冷たい水は、と ても気持ちが良かった。神経がまひするかと思われる位である。そして、とても清らかで、 神性を思わせる程の緊張感と、目に見えぬ大きな優しさが少年を取り巻いていた。ただの 水とは思えぬ雰囲気を持っていたのだ。  少年は、上を向いて見た。そこには、白く輝く水面があった。そしてそこから日光がさ し込み、ゆらゆらと、少年の立っているこの水の底を青白く光らせていた。  この水面の天井の上には、複雑な色をした世界がある筈だった。そして、その 下には、青い水の世界・・・・・・。その二つの世界は、今見上げている、このゆらゆらとゆれ ている、白い天井によって区切られているのだ。 あわは、依然としてつぶつぶと、流れて上の方へ行っている。 「誰かいませんかあ」  少年は叫んだ。その声は、地上でのように響かなかった。すぐに青い水の世界は再び静 寂に包まれていた。  右を向いても左を向いても、みんな同じ光景だった。一〇メートルも先は、徐々に暗く なっていて、もっと先は、まったくの闇なのである。まるでぶあついガラスの温室の中の ように光が少年の周りに届いて来ているのだった。その光の量はわずかだったが、少年は それで充分に感じた。どうして水の中になんかいるのだろう。少年は考えた。まるで夢の 様だった。自分は、今迄、あのさわがしい地上に暮らしていたのだ。そのすぐ近くに、こ んな静かな場所があるなんて。しかも水の中に・・・・・・。  あれ。そういえば、全然苦しくないや。目もいたくない。そして少年は、かぶっていた 帽子を放り出した。  少年はうれしくなってあたりを飛び回りたい気になった。水の中を、あたかも地上を行 く様に歩き回れるのだ。自由に。しかも、そういう事ができるのは自分一人なのだ。だか らこそ、ここには自分一人しか居ないのだ。優越感にしばしの間とらわれた。  ふと、どこかで自分の名を呼ぶ声が聞こえた。なあんだ。水の中にいるのは自分一人じ ゃなかったのか。  少年は、声のする方を振り返った。もう一度呼び声が聞こえて、少し目の前の闇の中に 入っていった。自分のごく周りしか視界が効かない事に気づいた。つまり、移動すると、 その自分の周りが見える様になり、今迄居たところが闇になるのであった。  少年は緊張した。心臓は激しく打っていた。やがて人がこちらに歩いて来る気配を感じ た。周りの水がゆらゆらして、少年はわずかに圧迫を感じ、そしてあわのつぶが増えた時、 闇の中から、白い洋服の少女が現れた。その少女は、おそらく年齢では少年と同じくらい だろうが、背の低い少年に比べて、背が高かった。光の中に現れて、少女の白い洋服は青 白い少ない光を反射して輝いた。その輝きが、神秘的で、あたりには更に張りつめた雰囲 気が広がったのである。少女は笑いかけた。 「ついていらっしゃい。面白い所に連れて行ってあげる」  今や、呆然として、少年は言われるままに少女の後に従った。少女は軽やかな足どりで、 また音もなく、その白い洋服をなびかせ、肩の近くまである髪の毛をふさふさとさせて歩 いていった。上を見上げると、やっぱり氷のような天井からは、冷たく優しい音楽が聞こ えてくるかの様だった。実際には聞こえてなかったのだが、頭の中で、澄んだ高い音色が 流れていたので、少年の心の中は、澄んだ純粋な気分が、隅々まで行きわたっていた。そ んな気分で満たされていくのを実感していた。 「ねえ」 少年はすぐ前を歩いていく少女に何か尋ねかけようとした。 「なあに?」 「いやーなんでもない」  少年はうつむいた。なんでもいいから話をしたいと思ったのだけど、失敗した。どうし てこんな所に自分達が居るのか聞こうとも思ったけど、ひどく当たり前の事を聞く様に思 われて止めにしておいた。  深い所へ来たので、周りは濃い青の世界になった。そこには、透明な不思議な材質で作 られた、一つの建物が建っていた。透明な感じではあったが、中がどうなっているのか見 えなかった。硬いのかやわらかいのかも見当がつかなかった。少女は足を止めた。 「何だい。これは」  少年は尋ねた。少女は笑いながら、 「きれいでしょ。これはわたしの家・・・・・・」 と答えて、玄関と思われる方へ歩みを進めた。 「ちょっと、ちょっと」  少年が呼びとめた。 「なによ」 「名前ぐらい教えてくれたっていいだろ。それから僕はどうすりゃあいいんだよ。こんな 大きい建物が君の家だって? アパートかなんかなの」 「何ぼけた事言ってんのよ。水の国にはアパートや社宅はないの」 「へえ、そういうもんか」 「そうよ、それに名前なんて知ってるくせに、どうして聞くのよ。三年しか経ってないの に忘れたの?」 「なんだって! 僕が君の名前を知っているって・・・・・・。そういやあ、会った時から違和感があん まりないなあ。どっかで会った事あるみたいだ」 そう言って、少年は手を打った。 「ああ! なんだあ。思い出したよ。うっそお。こんなに変わるなんて。昔はもっと髪の 毛が短かったから、わかんなかったんだな。へえ・・・・・・」  少女は笑っていた。 「それはそうと、どうしてここには二人しかいないわけ。やけに静かだけど、ほかにも誰 かいるのかなあ」 「さあね。でも、なかなかいい所でしょ」  少し得意そうに少女が言う。 「そりゃあ、まあね・・・・・・」 「心配しなくて大丈夫よ」  そういうと、少女は、建物の中へと入っていく。髪をなびかせながら。 「早く来なってば。日が暮れたら闇に包まれちゃうんだぞ。ここは」  そう言われて少年も、急いでガラスの階段をかけ登って、少女に続いてその不思議な建 物に飛び込んだ。  二 どこもかしこも、みんな同じ素材で巨大な建物は組み立てられていた。迷路の様に曲が りくねった廊下を、少年は、遅れない様に少女についていった。彼女は、かなり速く歩く ので、ついていくのは、大変だった。体が重くて、思うように歩けないのだ。それが、水 の抵抗のためである事に少年は気づく事はできなかった。この時、彼の脳裏に、そんな事 を考える余裕は少しもなかったのである。ただ、純粋な気分は、いつのまにか薄れて、代 わりに複雑で荘厳な美の気分が広がって、それにひたっていた。  ガラスに似ているが、多少の弾力性のある、この輝く材質が、複雑に組み合わされて、 水面からの光線は、超複雑に屈折しながら、建物の内部に不思議な模様を作り出していた。 そして、少年と少女が動き回るたびに、いや、動き回らなくても、どこからともなく、小 さなあわが、つぶつぶつぶつぶと湧いて来て、度々、視線を横切ったり、さえ切ったりし た。  薄い光しか入って来ないので、透き通ってはいても、自分のごく周囲しか見えず、しか も、ひねくれた光と、あわの流れと、そして、何よりも大きな影響を少年の目に与えたの は、すぐ目の前で、軽やかに歩く白い清らかな洋服の少女だった。 「そんなに急がなくたって・・・・・・」    少年は立ち止まって、その透明な壁を叩いてみた。軽い音がした。中には空気が入って いるのかも知れない。 「もうここよ。このへやに入ってごらん」 と、そう言って、自分から入って行った。少年も中に入った。 「うわあ・・・・・・」  少年は、驚嘆のあまり、ため息をついた。それは、視界が、さあっと広がっただけにと どまらず、頭の中、心の中もさあっと広くなっていく様な感じさえしたのだ。  そこは、この建物の中心部なのだと、少女は少年に教えた。この複雑な建物の中央に、 ぽっかりと開いた空間というべきか。この巨大な部屋には、ぐるりとテラスがめぐってお り、その上に、ガラスの楽器が置いてあったりした。更に、はるか高いドームの天井には、 これまた、美しい装飾の施された、細々としたものが集まった巨大なシャンデリアが取り 付けられていた。  驚いた事には、このほぼ六面体の広間の全面の壁から建物中をさんざん屈折して来た日 光光線が、このシャンデリアめがけて直進しているのだった。そして、そのシャンデリア は、大輪のひまわりの様な形をして輝き、そのために、この部屋は、明るい光で満たされ ているのである。 「驚きだな、まったく」 「本当にここが中心でしょ。場所が中心なだけじゃなくてさ、光の中心でもあるのよ」 「なるほどねー」  少年は改めてこの広い部屋を、ぐるりと見わたした。  ふと、テラスの上の、ある楽器に目が止まった。 「うおお。あれ、パイプオルガンじゃない。僕、ああいうの好きなんだ、実は」  少年は、テラスに登るはしごを、何度も足を滑らせながら登って、その目標のパイプオ ルガンの前に来た。その楽器も、もちろん透明だった。そして輝いていた。少女も、すぐ その後ろについて来た。  少年は、その不思議な鍵盤を押してみた。その感触が、言い様もないほど印象的なのは 言うまでもない。が音は出なかった。少女はいたずらっぽい目で笑った。 「あれえ、鳴らない。ドミソの和音が響きましぇーん」 「うふふふ。当たり前よ。この前こわれたんだから。鳴る方がおかしいわよ」 「なあんだ。ほかの鳴るの?」 「木琴とかトランペットとか・・・・・・木琴じゃないんだけど、正確に言えば」 「そうだよなあ。この材質が木じゃない事ぐらいは僕にもわかるよ」 「まあいいじゃない。行こう」 「まだ行くとこあんの」  少女が素早くはしご段を降りて行った。少年は、やはり、のろのろとしか降りて行けな かった。しかも、時々踏み外した。 「何やってんのよ。早く早く。ここは水の中なんだから、適当に飛び降りればいいのよ。 落ちる事ないんだから。まさか、そんな事に気づかなかったわけじゃ、ないんでしょ」     うっ! 少年は返答につまった。  少年は、この広間を少女と共に去りながら、さっき、耳の奥の方でかすかに聞こえた天 上の音楽は、鳴る方がおかしいとは言うけれど、ここから響いていたのではないかという 考えにちょっととりつかれていた。だとしたら、どうして鳴ったのか・・・・・・。 三 少年は、その食堂と称する一室で、これまた、やはり不思議な材質のテーブルの前に座 っていた。少女は、何か飲物を持って来ると言って出て行った。  独りになって、少年は、改めて四方を見回した。さっきの部屋の辺りは、近いので、光 のカーテンに包まれている様に見えた。隣の部屋は何に使われるのだろうか。せいぜい隣 りまでは透明度がある。  そんな風にしていながら、少年は、今迄の不思議な世界に、自分がいる事が、やっと不 自然な事だと実感し始めた。どうした事だ。体が重い様に、頭脳の働きも鈍重になってし まったのか。  何よりも不思議なのは少女の事だ。あまりに分からない事が多すぎるのだ。あの少女に は。少年が色々と考えをめぐらせていると、暗闇の中から彼女が、お盆に何かを乗せて歩 いてきた。 「遅かったな」 「そう? だって、二分しか経ってないじゃない」  少女は、首から下げていたペンダントのような小さな時計を見てそう言った。少年は、 もっと長く感じていたのに。 「あげようかこの時計」 「僕に?」 「そうよ。ほかに誰がいるのよ。時計ないんでしょ。あんた」 「良く知ってるなあ。そんな事」 「当然よ。水の国で操ってんだから、わたし。あなたの運命を・・・・・・。あっ!」  少女は、しまったという風に口を押さえた。 「うっかり言っちゃった。まあいいわ。早く言えば、私があなたの担当っていう事かしら。 本当はもっと複雑なんだけど。運命を操るっていう言い方はおかしいけど、あなたの力の 根元、考える力の基になってるわけよ。地上に出たら、そんな事忘れちゃうだろうけどね」 「なになに。じゃあ、僕は、君に支えられてるってわけ」 「簡単に言えば、そんなとこかなあ」 「そんなあ。ありがたいと言うか迷惑というか・・・・・・」 「せっかく持って来たんだから飲みなさいよ。おいしいよ」  少女は銀色のカプセル状のものを差し出した。自分達以外、ほとんど透明なので、この 二つのカプセルは、異様に浮き出た感じがした。もしかしたら、この半透明な建物は、目 にやさしいとか、その上で精神的に影響を及ぼしたりそういう利点があるのかも知れない。  ストローがついていて、それで飲むのだが、たしかにここの飲み物らしく、すきとおっ た、おいしい味がした。 「はい」  彼女は、その時計を渡してくれた。 「じゃあもらっておくか。記念に」  少年は、テーブルにおかれたそれをポケットにしまいこんだ。 「もう暗くなって来たね」 少女は、いすから立ち上がって、テーブルの上に、少年に背を向けて腰をおろした。本当 に暗くなって来た。清楚な白い服もなんとなく、ものがなしく見える。「ねえ、どう」  後向きのまま、少女は、そう聞いた。 「そりゃあ、すごかったよ。あの光がさあ、こうシャンデリアに集中してさあ・・・・・・」 「わたし・・・・・・。私の事」 「え」  少女は、驚く少年の方をふり向いた。少年は、少女を途端に正視できなくなってしまっ た。七〇度、いや、八〇度近く、うつむいてしまった。少女の視線は、鋭く少年に注がれ ていた。 「・・・・・・どう思ってる?」  正直に答えるか、ごまかすか。はたと困った。困ったつもりだが、実は、ちがう感情に 支配されていた。少年は、下を向いたまま、こう言うのが、やっとだった。 「そりゃあ。まあ・・・・・・。ご想像におまかせします・・・・・・。僕の事はわかるでし ょ」  少女は再び向こうを向いた。少年は、まだ下を向いたまま、自分の飲んだカプセルを、 少女のカプセルのすぐとなりに置いた。二人とも、自分たちの熱が上がったのだろうか、 冷たい水が、更に冷たく感じた。  そのまましばらく経った。時折思い出したように、あわがつぶつぶつぶつぶ目の前を流 れた。  やがて、ぼそりと少年が言った。 「だけど、これ本当に夢じゃないのかなあ」  その時、突然、少女がふり向いて、少年を平手でひっぱたいた。 「びし」 「いてっ」  少女は笑って椅子にまともに座り直した。 「夢じゃないでしょ。でも・・・・・・」 「でも?」 と、おうむ返しに少年がきいた。 「でも、あなたは、もう地上へ帰る時刻よ。無理にでも地上へ帰ってもらうわけ」「ええ っ。今すぐに」 「そうよ」 「ひどいなあ。もう、あの光の部屋や、そこの楽器や、そういうものが見れないのか。も う来れないんでしょ。ここに」 「消え去っていくものとしてあきらめるしかないんじゃない。時間と同じよ」  少女はそう言った。 「過去の想い出位にはなるでしょ。信じてくれる人はいないだろうけど」  彼女は、また笑ったが、今度は少し、物さびしさが混ざっていた。  少年は、自分が、もう言う事がないか確かめた。まるで、列車から降りる客が、忘れ物 がない事を確認するかのように。  そして、そうしているうちに、少年は、だんだん眠くなって来た。ところが今まで重か った脳裏が、急速に軽くなっていくのを感じた。頭の中まで水のように澄みきっていくか のようだ。そして、少女の声がきこえた。 「今、これを飲んだでしょう。だから、あなたは、すぐ眠くなって、そして気づいた時は 水の国を・・・・・・」  少年は、少女の声を、そこまで聞いた。   四  気がついた時、少年は、家の勉強机の前に座っていた。机の上に頭をつけて寝こんでい たらしい。卓上には、ノートやら筆記具やらで、ごゃごちゃに散らかっていた。その上を、 強烈な太陽が、かんかん照らしつけていた。 「ああ。夏休みの宿題も、これじゃ終わらないよ。あと五日しかないのに」  少年は、ため息をついた。そして、のびをする。 「いやあ。なんかいい夢みた気がするなあ。忘れちゃうのは、もったいないよな。」夢は、 VTRでも録画できないからな。ああ、どんな夢だったかなあ」  少年は、椅子から立ち上がって、階下に降りて行った。 「ちょっと散歩に行って来るからね。気分転換に」  そう言って玄関の所でくつをはいていると、少年の母親がやって来た。 「ついでだから、買物行って来て。買い忘れたものがあるのよ」 「えー。か・い・も・の? まあいいか。それで何買うの」 「ここにメモがあるからさ」 「ふうん」 「じゃあ行って来てね。帽子かぶって行きなさい。日射病になるから」 「あ、帽子ないみたいだよ」 「ない訳ないでしょ。良く探しなさい」  そう言って、少年の母親は、奥へひっこんでしまった。 『探しても無い所が不思議なんだよな』  少年は歩き出した。   数分後、急に雨が降り出した。いわゆる、夕立ちである。それは、かなり激しかった。 『本当は、シャワーみたいで気持ちいいんだけどな。買物も、ぬれて困るようなものはな いし。こんにゃくとところてんだから。でも、みんな走るか雨やどりしてんのに、一人だ けゆうゆうと歩いてても馬鹿みたいだからな』  少年は小走りに走り出した。ちょうど小さな公園の前であった。  ふと、どこかで、自分の名前を呼ぶ声が聞こえた。そして、チリリリンという、自転車 のベルの音。その自転車は、少年のすぐ横ぎりぎりをかすめて、追い越し て行き、そして、また少年の方に向かって来た。そして・・・・・・。  そして少年がその自転車に乗っている人を見た途端、ついさっきの夢が、いや出来事が、 鮮やかによみがえっていたのである。少年の目ははっと輝いた。  それは、あの少女だった。彼女は、少年が水の国で落とした帽子をななめにかぶって、 雨の中をさっそうと自転車で走っていたのだ。やはり髪をなびかせて。そして、少年に向 って、Vサインをすると、いたずらそうに、ウインクをした。『ああ、美しい。こんなに 美しい情景がほかにあろうか』  少年は、急に思い出して、ポケットから、少女からもらった小さな時計を取り出すと、 それを彼女に見えるようにして笑い返した。 解説  この物語は、一九八六(昭和六十一)年二月八日発行の『興風第二十五号』(早稲田中・ 高等学校生徒会発行)の創作欄に掲載されたものである。日記によると、その前年の八月 二十五日に取りかかり、二十六日の午前三時頃に書き終えたようである。原稿の写しは取 っていない。七頁三十八行目の明らかに誤りと分かる部分以外は、そのままここに転写し た。なお、版権は発行者に属している。                  一九九三年十二月二十五日