タイトル



第8話    決   闘!
 20日余りの入院後、サスケは退院してきました。入院費用なんと10万円!(汗)
「まあ・・・、無事に帰って来たから良しとするか。」私達にはそう言い聞かせるしかありませ
ん(^^);。当のサスケは、未だ3本足で「ヒョコヒョコ」と歩いています。「ん〜、やっぱり我が家
はいい!」とでも言いたげに縦横無尽に家の中を徘徊してます。久しぶりに帰ってきた事と
3本足の不自由さを見るにつけ、悪さをしても今一つ本気で怒れない私たちを見ぬいたよう
にサスケの悪さと甘えは次第にエスカレ−トしていきました。玄関からカミサンの靴を家に
中に持って来ては放っぽらかしたり、私のタバコを持って行っては部屋の隅でバラバラにし
たり、テレビ・ビデオのリモコンなどは使えないほどに噛んで壊してしまいます。挙句にカミ
サンが怒ると手に噛み付いたのです!それもふざけて噛みついたのではなく、手から血が
出るほど噛みついたのです。今度は「コラァ!」っと叩いた私の手にまで噛みつきました!
さすがに私もキレました!「てめぇ!飼い主に噛みつくたぁとんでもねぇ!」と言ったか
どうかは覚えてませんが(^^);、バシバシ叩きました、「ここで舐められちゃ自分が一番だと思
ってしまう。」どこかでそんな事を聞いたような気がしたんです。ところが平手で叩いたんで
は効かない(?)ほどにサスケの身体大きくなっていたんですね、何度も噛みつき返してき
ます。「ここまで来たら殺るか、殺られるかだ!」と、その時は真剣でしたよ(爆)。ゲンコツ
で殴りました、それもサスケにのしかかってボコボコにいきました。それでも反撃してきたサ
スケでしたが、さすがに「マイッタ!」と言ったんでしょう、「キャン!キャン!」と鳴いて反撃
しなくなりました。私が手を緩めると「サッ」と逃げましたが、「サスケ!来い!ここに来い!」
と呼ぶと素直にそばまで来ます。「お座り!」「お手!」と命令すると瞬時のうちに従います。
「よぉ〜し、勝った!」と思いました(^-^)。ところが僅か数分後に原因は何か忘れましたが、
またカミサンの手を噛んだのです!再び戦いの火蓋が切って落とされました(^^);。先ほどの
攻撃で私にはかなわないと思ったかどうかサスケの反撃は殆どありませんでした。しかし、
最後の最後に思い知らせてやろうと「分かったか?サスケ!今度噛みついたらこうだぞ!」
と放った私の右ストレ−トをサスケは見事なダッキング、ボクシングで言うところの前かがみ
で私のパンチをかわしたのです(^_^;)。「ボコッ!」鈍い音を立てて私のこぶしは壁を叩いて
いました・・・。ウチの壁って表面がザラザラの砂地みたいなやつなんです。哀れ私の右の
こぶしは、すりむきを通り越し血だらけとなったのです。痛ぇのなんの(^^);、それでも主人の
威厳を保つ為に「分かったな!サスケ!」と強がってみたもののサスケの目は明らかに「ざ
まあ見ろ」という光を放っていました(爆)。それでも、その後サスケは少なくとも私には噛
みつかなくなりました。やっぱし、どっかで「主人」を分からせる戦いは必要なんでしょうね(~_~;)。
次の日、会社で包帯を巻いた右手に集中する質問に答える苦しい言い訳は・・・、ここじゃ
言えませんやね(大恥)。
 

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