タイトル
第27話    開拓精神
 ほとんどの犬の楽しみは朝夕の散歩である事は間違いないと思います。勿論、サスケとコタロ−も
「散歩だよ。」と声をかければ、「やった〜!」という感じで玄関に向かいます。サスケは朝、私が起き
て来る時は2階にいるんですが、散歩に連れて行くために靴下を履こうとタンスを開けた音を聞き付け
て「タッタカ、タッタカ」と足音を響かせながら下りてきます。そして、私を見上げながら「アァオォ〜!」
とアクビします(爆) 朝のタンスを開ける音=散歩という方程式(?)がサスケの頭に出来上がっている
んですね。ところが、雨がザァザァ降ってる時はタンスを開けても絶対に下りてきません(^^);ちゃっかり
してるもんですよね。サスケもコタロ−も散歩のコ−スは決まってるんですよ、でも突然に違う方向へ行
きたがるのはコタロ−です。サスケはよほどのことが無い限り、いつものコ−スを外れる事はしません。
「たまにはコッチ行くか?」と引っ張ってみても、「いやだ!」と踏ん張っていつものコ−スをスタスタと歩
きだします。コタロ−は行った事無い道でも全然平気、逆に喜んで歩いて行きますね。「オイオイ、どこ
行くんだ?」ってところに行きたがることがあります。とんでもないコ−スに向かって歩き出すたびに一緒
にいるサスケはキョロキョロと「どこ行くんだろう?」という顔でコタロ−の後を付いて行くとういう光景が
何度もありました。そのコタロ−の「開拓者(犬)精神」の発揮でサスケの方が新たな散歩コ−スを発見
する事もあるんですよ、一度通って「こりゃいいコ−スだ。」って味をしめたサスケが遠回りのコ−スを行こ
うとするたびに「コタロ−の奴、つまらん事サスケに教えやがって。」と心の中で舌打ちしたりして(^^);
いつだったか、「たまには2匹を連れて買い物に行こう。」とカミサンがコタロ−を私がサスケを連れて、
元住吉(ロ−カルじゃ)の商店街に行った時の事。この商店街は「ブレ−メン通り」といわれる商店街で
買い物客がやたらと多いんです。行き交う人の間をコタロ−は平然と歩いて行くのに比べ、サスケは人
の多さに怯えてしまってシッポはダラリと下げ、前後左右を気にして「キョロキョロ、オドオド」そのうちに
ついには立ち止まってしまいました。「どうした、サスケ?」と、私も立ち止まると来た方向に逆戻りを始
める始末。「まだ買い物が終わってないでしょ!」と引っ張るんですが、動かない。コタロ−とカミサンは
ドンドン歩いて行ってしまう、仕方ないので大きなサスケを抱いてカミサンの後を追いました。小さなコタ
ロ−がスタスタと歩いているのに、大きなサスケが私に抱かれてるんですからね(^^);すれ違うオネェち
ゃんに「ぜ〜たくな犬!」と言われました(爆) 「内弁慶なサスケ」と「開拓精神旺盛な
コタロ−」の性格がハッキリと出た、面白い光景でした(^-^)

 

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