タイトル
第24話    無謀な挑戦
 コタロ−は「さすらい犬」だったせいか、散歩するのが大好きです。サスケが帰ろうとしても「ヤダ!もっと
行く!」と踏ん張って帰ろうとしないくらいです。さらに「猫」だろうが「犬」だろうが、ひどい時には「カラス」
にまで吠え掛かります(^^); チビ犬のくせに相手の大きさなどお構いなし!ブタのように鼻をならして威嚇
するんです。「コタッ!そのブタ鳴き止めろ!」と言い聞かせても全く効果無し(笑)。ほとんどのワンちゃん
は「なんだこのチビ?」といった感じで相手にはしません。ところがいたんですよ!このチビ犬にマジになっ
て怒った犬が・・・。それは母の家に行って、恒例の多摩川の河川敷に夕方の散歩に出かけた時の事でし
た。周りを確認し、誰も(犬も)いないのを見計らってリ−ドを放してやると、「サス&コタ・ワ−ルド」です(^^);
ジャレあいながら走りまくる、いつものパタ−ン。「ここの散歩はホントに楽だなぁ」と、カミサンと話しながら
小1時間の散歩を終え、「サスケ!コタロ−!帰るぞ〜!」と2匹に声をかけ、歩きはじめました。この頃に
なるとサスケもコタロ−も私達の後を付いてくるようになってましたからジョギングなどの人が往来する道ま
でリ−ドを付けずに放していたんです。その時、前方の暗がりに1匹の大きな犬が見えました、「ヤバイな、
コタロ−行くな」と思いましたが、その犬の飼い主はシッカリとリ−ドを持っていたので、もしコタロ−が吠え
かかっても、その犬を引っ張ってくれるか、コタロ−を制止してくれると思ったんです。犬を飼っていれば犬
の行動や自分の飼い犬の性格くらい分かってると思ってましたから。案の定、コタロ−は「ブタ鳴き」を発し、
威嚇行動から吠えながら、その大きな犬に向かって走っていったのです!「ああ、やっぱり・・・。」カミサン
の方が先にいたのでコタロ−を追っていきました。その犬はサスケの倍の大きさはあろうかという大型犬、
普通そういう犬って「小型犬」は相手にしないんですが、そのバカ犬(^^);は違いました!吠え返しも
せずにいきなりコタロ−に噛み付いたと思ったらブルンブルンと振り回し地面に放り投げたのです!河川
敷全体に広がる「キャ〜ン!キャ〜ン!」というコタロ−の悲鳴。私も驚いて駆けつけ
ました!あまりの恐怖に震え、私が抱こうとしても「触るな!」というように「キャ〜ン」と鳴くコタロ−。ようや
く私だと分かったのか「コワイよぉ〜」とでも言いたげに抱かれました。その飼い主の言い草が「噛んでない
でしょ?」ときやがった!「噛んでんだろうがぁ〜!」とは言ったものの、放していたのはコチラにも非はある
し、それ以上言うのは止めました。しかし、「大丈夫ですか?」とか聞くのが普通じゃないですかねぇ?ま〜っ
たく、「犬がバカなら飼い主非常識だぜ!」と、心の中で怒鳴ったのでした(^^);
コタロ−はビッコを引いています、どうやらモモのあたりを噛まれたようで少量の出血がありました。家に帰
えるとビッコを引く事はなかったので、次の日病院に連れていくと「骨には以上が無く、単なる噛み傷だけ」
という事で消毒だけで済みました。「でも、首なんか噛まれないで良かったね。首だったら死んでましたよ。」
と言われ、改めてゾッ!としました。それでもコタロ−の無謀な挑戦は今でも続いています(^_^;)


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