タイトル



第19話   意地悪、コタロ−  
 サスケは本当にコタロ−が好きです。今でも、散歩の途中でカミサンの連れたコタロ−が見えなくなると
ジッと見えるまで、その場を動かないんです。いくら引っ張ってもダメ!曲がり角からコタロ−の姿が見える
と安心したように歩き出します。なぁ〜んで、こんなにコタロ−が好きなんでしょうね?謎です(^^);。犬は自
分の脇の下(前足)をくぐるものは自分が庇護する対象と判断するって聞いた事がありますけど、それが要
因なんでしょうかねぇ。そんなところに甘えて、意地悪、我がままし放題のコタロ−です。散歩から帰って、
水を飲むコタロ−をサスケはそばで待ってるんです。自分は体も大きいし、先に家族になっているんだから
「コラッ!新入り、生意気だぞ!どけっ!」って、いうのが普通のシチュエ−ションだと思うんですけど、サス
ケは黙ってコタロ−が飲み終わるのを待ってる。ようやくどいたのでサスケが飲もうとすると、再びコタロ−
はサスケの横から顔を突っ込んで水を飲むんです(^^); 飲みたくも無いのに、サスケの邪魔をしてるんです。
コタロ−が来るとサスケはまた大人しくコタロ−が終わるのを待っています。ゴハンも身体の大きさに合せ
てサスケの分、コタロ−の分と分けて与えるんですが、必ず自分の分を食べ終わるとサスケの器に顔を突
っ込んできます。犬は小さい時からしつけておかないと、自分の食べ物に飼い主が手を出しても噛み付くと
言われています。なんの抵抗も示さず、コタロ−の進入を許すサスケにはビックリしましたね。「こら!コタロ
−!」と私がコタロ−を離そうとするとコタロ−は自分の悪さを棚に上げて私に「ウ〜ッ」って唸るんですから
ねぇ、可愛くないったらありゃしない(-_-メ) 仕方なく、サスケの分を少し与えると部屋の隅やソファ−の上に
持っていって懸命に隠そうとするんですよ、やっぱし放浪が長かったせいなんでしょうかね。「次はいつ食べ
ることが出来るか分からないから、とっておこう」なんて考えたのでしょうか?サスケのようにボ−ルや小犬
用のおもちゃのようなものには一切興味を示さない。「じゃ、いいよ!サスケ遊ぼう」とボ−ルで遊んでやる
と、それが気に食わない(^^); ギャンギャンと鳴いて「僕と遊べ!サスケと遊ぶな!」って怒る始末。よっぽど
甘やかされて育ち、そのわがままさ故に捨てられたのか?と思っちゃったなぁ。「こりゃ戦わなきゃ・・・」
見よ!この意地悪そうなコタロ−を!

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