タイトル



第17話    見た目が大事
 チビスケを抱いて帰る道で、すでに名前は考えました。例によって(^^);「和名」しか考えませんでした
けど。「小さいから。『コ』を付けて・・・、コタロ−!」即決でした(爆)。「チビスケ、お前の名前は『コタロ
−』だからな、分かったな、コタロ−!」しかし、見れば見るほど汚いんです(^^);毛ヅヤなんてもんが全
くない。さながら軍用車両の「ツヤ消し塗装」のようです、毛もゴワゴワしてるし「一風呂浴びて、サッパ
リしなきゃな。」と、コタロ−の胸のあたりを触った時です、「なんだ?・・・このシコリみたいの?」私の
指に親指大の固いシコリのようなものが感じられたのです。「傷?皮膚病?・・・皮膚癌・・・」そんな事
が浮びました。「そうか、それで捨てられたのか・・・。」納得できたような気がしました。しかし、今さら
「もう一度捨てる」なんて考えもしませんでした。「死ぬまで面倒みてやろう、これも何かの縁だろうから
な。明日、病院に行ってみような。」何故か、こう考えていました。家に着いてからが大変です、サスケ
が飛んで来て、私の腕の中にいる「生物」に驚いています。「なんだ!お前は!」とでも言うように吠え
ます。コタロ−も吠える生物の存在を怖がり、必死に吠え返します。そりゃもうウルサイのなんの(^^);
しかし、「サスケ、ウルサイ!」と一喝すると不思議にもそれ以上コタロ−に挑みかかるような素振りは
見せません、それよりコタロ−に興味を持ったようで「クンクン」と匂いをかぎにきました。コタロ−は依
然として怖がり、私に必死にしがみついてきます。母とカミサンの第一声は「汚ったな〜い!」でした
そして、先ほどのシコリの事を話すと「捨ててきなよ、そんなの」「二つも飼えないよぉ〜」等などブ〜イン
グの嵐!「やかましい!飼うって言ったら飼うの!」私はコタロ−を風呂場に連れて行き洗い出しました
。ところがシャンプ−を付けても泡がたたないんだな、それだけバッチかったんです(爆)。ブラシを使っ
ても、もつれた毛が引っ掛ってうまくいきません。「ダメだこりゃ、明日病院に行く前にペットサロンにでも
連れて行こう。ドライヤ−で乾かしたら恐がって暴れるだろうなぁ。」と思った私の考えは見事に裏切ら
れ(?)ました。なんと気持ちよさそうにドライヤ−の風に吹かれています(^_^;)前の飼い主もこうやって
シャンプ−していたんでしょうね。サスケは興味津々の目でコタロ−を見ています、どうやら小さいワン
ちゃんが好きなようです。母とカミサンは「捨てればいいのに・・」と言う目でコタロ−を見て、いつも以上
にサスケを可愛がっています(^^);ところが次の日、ペットサロンから帰ってきたコタロ−を見るなり、手の
ひらを返したように「あら、カワイイ〜!」ときたもんだ(激爆)やっぱし、「見た目が大事」なん
ですねぇ。シコリだと思っていたものも、毛が絡まって「ダマ」になっていた事が判明。こうしてコタロ−は
晴れて我が家の一員になる事を認知されたのでした。
            
「う〜ん、やっぱし家の中はいいなぁ〜
手足ノビノビ、ゴロゴロ
ペットサロンに行って、「スッキリ、サッパリ!」
    今までの「さすらい」の緊張がほどけたのか、よく眠りました(^^);

戻る