タイトル
第1話     「サスケ」が来た!
 ある日、カミサンが言いました。「元住(元住吉)のタマゴのオジサンのとこでワンちゃん売ってたよ。」
「へぇ〜、あのオジサンって何でも売るんだな。」元住吉商店街の隅っこで何故か露店でタマゴを売って
るオジサンがいたんです。他にも何か売ってたような気がするんですが、何を売ってたのかは覚えてま
せん(笑)。何しろ「タマゴ」は売っていたんです、カゴににわとりを入れて「この子達が産んだんです。」
と言うようにいつも連れて来ていました。私達は「タマゴのオジサン」と呼んでいました。「犬を売ってる」
何故か私の心の中に引っ掛かりました。「ちょっと見てこよう。」と出不精の自分がカミサンの自転車を
借りて出かけていったのです。確かにいました!なんと数匹の小犬が鳥かごのような中にいたんです。
次の日、私の心の中には風船が膨らみ始めてました。そうです、「犬を飼いたい」という風船が膨らんで
きていたのです。「おい、あの犬っていくらで売ってるのか聞いてきて!」と、カミサンに電話する私。
「3000円だってさ。」とカミサンは不可解な目で私の顔を見ながら言います。なんだか浮気を感づいて、
夫に疑いの目を向ける「火曜サスペンス」に登場する女優のような目で(どんな女優や?)。カミサンは
薄々気づいてるようです、私の風船に。そして次の日、早くも私の風船は爆発しました!「一番小さくて
オスの犬を買ってこい!」と会社から電話したんです(笑)。「えっ!ホントに飼うの?・・・。」絶句するカ
ミサン。そんな事気にも留めず、私は犬の名前を考えていました。「どっから見ても日本人の俺が横文字
の名前なんざ付けられるかい!」訳の分からない事をブツブツ言いながら「和名(?)」を考えました。かと
言ってそこらにいる人物の名前じゃ生々しいし・・・「信玄」なんてどうだろう、「いや!我が心酔する『信玄
公』の名前は申し訳ない。・・・」などと仕事そっちのけで熟考します。「与太郎」「八兵衛」「一休」「佐助」
「サスケ?・・・おおっ!これだ!」・・・決まりました(爆)。
イソイソと家に帰るとカミサンが玄関を掃除しています。「ほぉ〜、ダンナ様の帰りを玄関を掃除して迎える
とは、感心感心。」一人悦にいっている私に気づいたカミサンが私に向かって言いました。
「この子、家に着いた途端にウンチしたぁ〜!」「・・・・・・(汗)。」
前途多難。しかし、こうしてサスケは我が家の一員となったのです。

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