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不動産の価格を形成する要因の関係HEADLINE

不動産鑑定評価における価格形成要因は如何なる関係かを考える

 不動産鑑定評価では、あまり深く考える事のない価格形成要因の関係について検討します。  
 現行の不動産鑑定評価では情報量が少なく、多面的な正確を持つ土地価格の適切な把握が困難と思われます。従って当事務所では不動産鑑定評価基準を定型的に遵守するのみならず、出来る限り価格の本質を追究、解明し室の高い鑑定評価書になるよう努力しています。
 
人物評価と不動産評価。不動産はバランスが大事?
 不動産鑑定評価に当たっては行政的条件、環境条件、交通接近条件等が優れている、劣っているなどと比較を行うわけですが、この比較は総乗積(掛け算)で行い総和(足し算)では行いません。行政的条件×環境条件×交通接近条件×・・・・というように。例えば、環境条件、交通接近条件のみを考えれば。A不動産が環境条件8点、交通接近条件2点の場合、合計は10点。B不動産は環境条件5点、交通接近条件5点の場合は矢張り合計点10点で同点。両不動産は同じ価値を持つことになります。しかし、掛け算で計算すればA不動産は8×2で16点。一方B不動産は5×5で25点。掛け算によればB不動産の方が優れているようです。左図参照。すなわち、総乗積で行う不動産鑑定評価では環境条件が非常に優れているが交通接近条件は非常に劣るというアンバランスなものより、環境条件普通、交通接近条件普通といった不動産の方が評価が高いと言うことのようです。不動産価格は要因全部がバランス良く整う時その真価を発揮するということでしょうか。しかし昨今の人物評価のように個性重視、1点だけでも飛び抜けた能力重視という風潮とやや異なるのが気になります。(人物と不動産の評価は全く別物と言ってしまえばいいのですが)商業地などは繁華性至上主義なんてのがあれば・・・・。この場合は((交通接近条件)2 +(環境条件)2 )1/2 (いわゆるベクトル積)なんてのがあっていいかもしれません。この場合は各要因が5点、5点のバランスがとれた時に最低、一方が10点、他方が0点の最もバランスがとれていない時最高になります。上記の例を考えれば、A不動産は8.2点、B不動産は7.1点と評価が逆転してしまいます。どうやら、不動産鑑定評価における価格形成要因の計算はその相互関係までを考えれば一筋縄でいかない難しい問題のようです。