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人間の感覚と不動産鑑定評価HEADLINE

人間の感覚持つ特性が不動産価格に影響を与える

 人間の感覚が如何なるものか、そしてその感覚により不動産価格は如何に影響を与えるかを検討します。
 現行の不動産鑑定評価では情報量が少なく、多面的な正確を持つ土地価格の適切な把握が困難と思われます。従って当事務所では不動産鑑定評価基準を定型的に遵守するのみならず、出来る限り価格の本質を追究、解明し室の高い鑑定評価書になるよう努力しています。
 人間の感覚と不動産の価格形成要因との関係は?
我々が不動産鑑定評価する時、駅から○○m、前面道路幅員○m、環境云々と評価するわけですが、最寄 り駅の接近性を例に取れば、駅から1kmのところより駅から800mの方が近くて接近条件において優れているというのは言えるでしょう。しかし、一体どれだけ優れているのか?となると問題。同じ200mの違いでも、駅から3000mと3200mとの差200mと、駅から300mと500mの200mとの差は全く違うと感じられるでしょう。何となく、300mと500mの200mは大きく影響があり、3000mと3200mの差は小さいと感覚的に思われます。図にすると左図のようか。
 こうした人間の感覚に関してウエバーという学者がつぎのような事実をつきとめています。被験者の手のひらに、たとえば100gのおもりを乗せます。そして、徐徐におもりの重さを増してゆくのです。101g、102gと重さが増えても被験者は気づかず、103gになったときにやっと重さが増えたことに気がついたとしましょう。つぎに、手のひらに200gのおもりを乗せて、徐々におもりを乗せて、おもりの重さを増してゆきます。こんども3gだけ増えたときに気がつくかと期待していると、そうではなく、6g増えたときにやっと気がつきます。つぎには、500gのおもりを乗せて同様な実験を行ってみます。こんどは、3g増えた時にも6g増えた時にも気がつかず、15g増えたときに重さの変化が意識される事が分かります。つまりいつでも、3%だけ重さの変化が意識されることがわかります。重さが変化した量ではなく、重さが変化した割合が人間の感覚にとっては決め手になっているのです。式で現せば刺激の強さをR、感じ方の強さをSとするときS=loge aRとなります。
この事実は人間の感覚を支配するルールを発見するための強力な手掛かりを与えてくれ、音、 明るさ、匂い等に関しても同様なルールに基づいているというのです。しからば、前記のような「最寄り駅への近さ感覚」を初めとし、道路条件、環境条件等も上記式により相当程度解明されるのでしょうか?ちなみに、仄かなローソクの光、カサリと落ち葉の落ちる音からその数十億倍と言われる太陽の光、飛行機の轟音を聞き取れることが出来るのは、上記の式のような関係にあるからのようです。人間の感覚とは素晴らしいものです。

不動産鑑定に必要な価格形成要因を分析