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売買のための鑑定評価

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売買のための鑑定評価

個人所有の建物及びその敷地鑑定評価:調査報告書のケース

 御客様が自己所有の土地建物を売買する場合です。
売却する場合、いくらぐらいで売ることが出来るかを知りたいという御依頼です。従って対象不動産の種類、鑑定評価の目的から調査報告書で事足りると判断し、鑑定評価では報酬が高額なので勿体ないと調査報告書を薦めました。しかし見てみてビックリ、建物は敷地ほぼ一杯にビッシリと建てられ、鉄筋コンクリート造、地下一階付き三階建ての戸建て住宅とは思えない凄い建物です。御客様によれば、バブルの頃建てた建物と言うこと。しかし残念ながら一目で分かる違反建築物(建物の大きさが定められた大きさを大きく上回っている)。実際の利用価値以外に購買者の違反建築物を買うという心理的抵抗感、融資の可能性も気になります。また特別な建物であるため市場におけ需要は少ないでしょう。こうした要因は数量化する事が出来ず金額に反映することが困難な案件です。十分に検討し結果として評価額は御客様が予想する金額より相当安くなってしまいました。
 そして後日、この物件の広告が新聞に挟まれているのを見ました。値段は私が評価した金額とほぼ同額。しかし、その金額では売れなかったのか再度広告が見られ幾分値下げしてました。これがこの物件の広告を見た最後です。私の評価でも十分に減価した低い価格で評価額を算出したつもりでしたが、それでも売れなかったようです。しかし少し下げた金額で売れたと思われるので、一安心です。握困難な特殊案件に関して、売出価格の指標にはなったとすれば嬉しいのですが。



個人、法人間の売買:難しい案件も全力で対応

 通常不動産の売買というと、土地のみ、又は土地及び建物の場合が多く敷地の上にある建物のみの場合は少ないでしょう。本件売買は相続税対策のため個人所有建物を法人に譲渡する場合における売買価格の評価の御依頼でした(私には策を弄しすぎ都印象を受けました)。
 建物は病院に一棟貸しの貸家です。建築費から算出した価格は高額となり御客様の考えていらっしゃった価格と大きく離れるのですが、収益物件であるため収益性を重視して建物を評価した場合には御客様御希望の価格とほぼ同じになり安心して評価書をお渡しすることが出来ました。想定部分が多くなり評価の難しい案件でした。しかし最も妥当性の高い想定に基づき一貫した理論で評価している事から、自信を持って評価書をお渡しする事が出来ました。



個人が所有するアパートを売却

  不動産屋さんから個人の御客様がアパートを売買したいので価格が知りたいとの御依頼がありました。対象不動産の敷地の規模が大きく、更に貸家のため評価は戸建てと比較し手数を要し難しいため当事務所では報酬額は見積としていますが最低報酬にて受注。リーズナブルを唱える以上、手間のかからない物件に関しては出きる限り安く。
 土地、建物の価格を考えた場合、アパートの賃貸収入はあまりにも少なく、利回りを考えた場合アパート収入を目的として取得しようとする投資家は皆無です。従って対象不動産に関しては建物取り壊し、戸建て住宅の敷地として売買する事が最有効使用、最大の価値を生み出す方法となります。戸建て住宅の敷地として分割するには道路を造ったりする費用や、潰れ地、上下水道も整備しなければなりません。開発業者の利益も必要です。従って結果としては御客様が思っている価格よりずっと低い評価額になりました。もし第三者の専門家による評価が無かったら水準とかけ離れた価格で売り出したか、不当に安い価格で売却されたと不動産屋さんに不信感を抱くような事態も発生したかも知れません。
 適切な意思決定を行うために、また後々の疑問を残さないようにするために鑑定評価は有用です。