寝たきり状態の方の介護は、大変な事だと思いますが、口の中の衛生状態が悪くなると、口の中で繁殖した細菌を咳をした際などに肺に吸い込んでエンゲ性肺炎を起こしたりします。

　　　歯が1本も無い場合

　入れ歯を使っている場合

　　毎食後、入れ歯を口の中より取りだして、入れ歯用のブラシで汚れを落としてください。ブラシの石鹸をつけて磨くと効果的です。台所用の洗剤は使わない方が安全です。ブラシで汚れを落とした後、水洗いしてから口の中へ戻してあげてください。また、1日に1回は、入れ歯用の洗浄液で洗浄してください。汚れが残っているとカビの発生の原因になります。入れ歯の黒い汚れの大部分はカビかタバコのヤニです。

　口の中の清掃

　　毎食後、口はすすぐようにしてください。舌の下・頬と歯槽提（元、歯が生えていた顎の骨の堤防状の部分）の間は、食べかすが溜まりやすいところです。

　　歯がある場合

　入れ歯を使っている場合

　ほとんどの場合、入れ歯に金具が付いているので、毎食後、入れ歯を口の中から取りだし、入れ歯用のブラシで金具と入れ歯本体の境目もしっかり磨いてください。また、1日1回は入れ歯専用の洗浄剤で汚れを取るようにしてください。

　口の中の清掃

　歯がある場合は、無い場合に比べ清掃は大変です。歯のない場合と同じ部分の清掃以外に、次のようにしてください。

　歯に何か異常がないか確認してください。歯が欠けていませんか。歯茎が腫れていませんか。知らないうちに歯が抜けて入れ歯に隙間ができていませんか。・・・・・

　歯の汚れは、歯の周囲、特に歯と歯の間・歯の根の周り・噛み合わせの溝の中に多くあります。歯ブラシで汚れを落としてください。歯磨き剤は付けなくてもかまいません。歯と歯の間は歯間ブラシ（爪楊枝に毛を付けたような形のブラシ）かデンタルフロスなどで清掃してください。清掃の後は、必ず口をすすぐようにしてあげてください。歯ブラシが使えない場合、ガ−ゼをリボン状にして歯を拭いたり、歯と歯の間にとおして汚れを落としてください。

　介護の際の入れ歯や、口の中の清掃方法は歯科医院で指導を受けられることをおすすめします。歯科医師や歯科衛生士が、お宅に伺って適切な方法をアドバイスしてくれるはずです。

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