我が家の家庭内LAN構築

お父さんの仕事はコンピュータ関係ですが、本人自身は特にネットワークに詳しいわけではありません。それに、家庭内のLANなんて10年もすれば無線になっている可能性があります。そうなったらケーブルを引きまわすための今回の苦労はまったくの無駄ということになるかもしれません。しかし、家を建てることなんてそうないことだし、LANを施設するのは今しかない。そう思いたって、新築を期に家庭内LANすることにしました。

この話は、将来無駄になるかもしれないことは家族には内緒で(^_^;)、設計段階から担当者にLANを敷くぞと宣言するところから始まります。


家庭内LANの思い付き

我が家のTELはアナログ1回線です。通信やインターネットしていると非難を浴びます(;_;)。そこで、家を建てるにあたってISDNの導入を考えるのは当然の成り行きでした。最近はISDNルータが5万円を切る値段で買える良い時代です。するとLANを張りたいと思わないはずはありません。

家を建てることになって、設計の打ち合わせの時の要望としてLANを張ることを挙げていました。 実際、他の家庭内LANを実現された方のホームページを見ても、情報コンセントを標準で掲げる大手住宅メーカーでさえ、LANとなると簡単に施工できるというわけではなさそうです。しかも、三栄ハウスは工務店としては大きいのですが、やはり大手住宅メーカーではありません。情報コンセントといって簡単に、「はいそうですか」という答えは期待できません。

自分なりのLANの構成を図面にして、打ち合わせの時に持っていきました。一応、工事関係の方にまわしてもらって、建築が始まってから電気打ち合わせの時に詳細を打ち合わせるということになりました。


配線プラン

2階配線プラン

打ち合わせの感触から、施工をスムーズに運ぶには、かなり詳細なプランを練っていかないといけないということが分かりました。

私も仕事柄LANを利用する機会は当然多いのですが、実際に自分でLANを引くとなると状況は一変します。

事実、私にはISDNの知識やLANケーブルの知識はないのです。ということで、自宅にLANを施工するのに参考になりそうな情報をインターネットで検索してみました。するとかなり参考になる情報を公開して下さっているホームページが見つかりました。

得られた情報を元に、我が家の家庭内LANにあう配線プランを考えました。

ISDNでインターネット接続

家庭内LANを設置する目的のひとつが、現状のアナログ接続での家族の苦情を解消することです。 従って、外部との接続はISDNとします。ISDNなら回線が2本分あるので、インターネットに接続中も電話が利用できます。

最近のISDNルータを利用すれば、アナログ、インターネット接続、LANが1台で実現することができます。

ケーブルテレビによるインターネット接続ということも選択肢としてはありますが、我が家の近くのケーブルテレビでは、インターネット接続はまだ先の話のようです。

各部屋へはLANだけを設置

参考にさせていただいたホームページの配線プランを見せていただくと、各部屋にISDNやTEL、AV機器の配線ができるようにと工夫されています。

しかし、我が家ではISDN機器を増設する計画もないし、TELはコードレスで対応、AV機器の趣味もない(^_^;)ということで、最低限LANさえ施設すればよいと考えました。

もっとも、実際には配管だけするので将来的にはいろいろな線を設置することは可能です。

図面の作成

1階配線プラン

これらの条件から、以下のような配線プランを考えました。

まず、メインとなる2階の配線プランです。

局線(ISDN)を直接、寝室に引き込みます。ほとんどの家庭内LANを設置されている方は配電盤などに配線やルータを格納されているようですが、我が家の場合は直接壁にジャックを付けて、室内のルータに接続します。ルータから各部屋へのジャックに接続することで、ネットワークを作ります。

当面、LANは子供部屋(当初の寝室)の1つだけに配線をするつもりです。

また、寝室のルータに直接TELを接続しますが、リビングにもTELを配線します。

次に1階での配線プランです。

実は1階はおじいちゃん、おばあちゃん世帯が使用するので、当面はLANを配線するつもりはありません。

ですので、配管も必要ないかとも思いました。ただ、TELだけは配線しておきたくて、ならば配管もしておくべきということになりました。

基本的に2階のルータからの配線はリビングに配置します。そこから、各居室に配管しておき、必要に応じてリビングにハブを設置して配線することにします。

また、1階用にアナログの局線もリビングに設置します。


部品の調達

電気屋さんがやってくれるのは配管だけです。LANケーブルの配線やモジュラージャックの取り付けは自分でやらなければなりません。

ケーブルやモジュラーなどの部品も自分で調達しなければならないのですが、ここでも上述のホームページが大変参考になりました。

秋葉原で調達してきた部品は以下の通り。

  • LANケーブル
    CAT5のLANケーブルです。100m巻きのものを購入しました。
  • LANモジュラージャック
    ナショナル製の工具なしで配線可能なもの。
  • TELモジュラージャック
    PANDUIT製。ナショナル製で工具なしで配線可能なものは見つかりませんでした。
    家の外から中のモジュラーまではNTTが工事してくれるので、ルータから各アナログ
    TELへの接続のみをおこないます。
  • TELケーブル
    LANケーブルで代用しようと思っていましたが、足りなくなりそうなのとかなりもったいない(^_^;)。
    ということで、50mのTELケーブルを別途購入しました。

これらの部品類は、秋葉原の俺コンハウス愛三電機などで購入しました。


打ち合わせと配管施工(99/08/07)

通常、電気の配線はハウスメーカーではなくて、専門の電気工事業者さんがおこないます。

99/08/07に我が家の配線担当である、配線業者さんの担当者の方とコンセント、照明等の配線全般に関する打ち合わせをおこないました。

この中でLANの配管に関する打ち合わせも当然おこないました。LAN配管と言っても実際にはCD管を必要な個所に配管して、必要な個数のコネクタを設置できるボックスを取り付けるだけのことです。

幸運なことに、担当者の方はLANの施工を経験しており、そのことを心得ていらっしゃいました。

私の方で配管とコネクタの配置を考えて説明したところ、スムースに話が進みました。

一個所だけ思惑と異なったところは、局線の引き込みの個所でした。

計画では、ISDNの引き込みとLANの配管が一個所に集中するので、当然コネクタの数は多くなります。そこで、ボックスの数を少なくするために局線と1階への配線を1つのボックスに収めるようにプランして、説明したのですが、お話によるとNTTの工事の方では局線は独立したボックスに入れたいらしいのです。

そこで、局線のボックスを1つ、LANのボックスを1つとすることにしました。その代わり、1階に引くはずだったアナログ局線を2階の局線ボックスに一緒に引いて、必要ならばCD管で1階まで引き回すことにして、効率化を図りました。

施工された様子を以下の図に示します。

2階のLDKには22ΦのCD管を、それ以外は16ΦのCD管を引いています。1階には16ΦのCD管を2本引いています。

他の家庭内LANのページを見て頂けるとCD管の太さは太いだけ使い勝手がよいとのことですが、太くするということはそれだけ柱などに大きな穴を開けなければならず、家を作るのがメインなのか家庭内LANがメインなのかわからなくなる(^_^;)ので、電気屋さんの判断に任せて最適な配管をお願いしました。

その結果、明らかに配線を2本通すことが分かっている1階LDKへは16ΦのCD管を2本引くことで対処しています。

配線プランでは、1階の和室2部屋への配線も計画していましたが、和室にボックスがいくつもあるのは美しくないのと、和室にPCを置く頃には無線LANになっているだろうとのことで、配線の対象から外しました。

あとは建物が引き渡されてから自分で配線して、モジュラーを設置することになります。


電話工事(99/10/25)

家の引き渡しは10月23日の土曜日でした。

NTTの工事は土日ややってくれないので、明けの月曜日にお願いしました。

電話回線としては、親世帯の回線を使い、仮住まいから新居へ、アナログ回線をISDN回線への変更しました。工事としては、2時間くらいは掛かったでしょうか。

こちらで用意したのは、ISDNルータ(NEC Comstarz Router)と電話機。モジュラーの工事が終わるとISDNに接続した電話機を使って開通試験を行ないます。

何やら工事の担当の方がダイアルして、しばらくすると折り返し電話が鳴って、工事終了。

ここから先は自分でやらなければなりません。


ルータの設定(99/10/25)

各種設定を行なうため、PCからルータにWebブラウザを使用してアクセスしなければなりません。

ルータとPCを接続します。うちのPCはノートなので、PCカードのLANカードを使ってルータにアクセスします。各種設定をして、子世帯のTEL番号であるiナンバーも使用できるようになりました。これで、家族から電話が使えなくて苦情が来ることはとりあえず回避できます(^_^;)。

次にアナログ回線の通話履歴が表示されているかどうかの確認をしましたが、どうやら通話毎に履歴、料金の表示も記録されているようです。これで、毎月の精算が可能であることを説明できそうです。


通話履歴がなくなる(99/11/1)

我が家では親回線をISDNとし二世帯で使用して、ルータの履歴に残る料金に従って精算することにしました。

前述の通り、ルータの通話履歴には料金も表示されるので問題なし...と思っていたのですが、何と通話履歴は100件しか残らないことが判明(;_;)。100件残るとはいえ、履歴は着呼、通話、切断など1通話でいくつもの項目を1履歴として残すので、大体3-4日すると古い履歴が消えていきます(T_T)。

現在は、3日に1回以上PCを立ち上げ、履歴をコピーしておくことで対処していますが、何とか別の対処方法を探したいものです。


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