オテサーネク
OTESANEK


チェコの民話がベース。すさまじい食欲をもつ切り株おばけのものがたり。

夫から人間の赤ちゃんに似せた木の切り株をプレゼントされた、不妊で悲しむ妻。髪、ショートの方がやっぱりいいよ。
それを本当の子供だと信じる妻の暴走ぶりを、どこかで修正しようと思いつつも流れていく夫ホラーク。肉、むきだしでカバンに入れるの?
アパートの隣人の子供であり、童話の本に同じ流れを見つけた、賢いアルジュビェトカちゃん。眉毛を育てよう。
前作刑事のため、意味も無くなんだか頼れるイメージ、アルジュビェトカちゃんのお父さん。夕食がパンケーキじゃねえ・・。
それまでの余裕はどこへやら、最後に発狂寸前・バリケードを張ってしまうアルジュビェトカちゃんのお母さん。料理の品数を増やそう!
アパートの管理人であり、猫や人間の失踪に無関心な人々を嘆くおばちゃん。すぐに新しい鍬を買っちゃった。ちょっとせっかち。
アルジュビェトカちゃんに下心を抱く、上の階のすけべじじい。枯れてないね!
前作変態、アパート管理人の訴えを聞く(ふり?)警官。あれ、出番これだけ?
ホラーク家に様子見に来てエライ目に逢ってしまうソーシャルワーカー。一瞬赤ちゃんの人形で納得しかけたか?

オテの食後風景が結構生々しかっためか、日本では「PG-12」指定作品となってしまった。オテ、ぱくっと骨も食べてれば・・。
アルジュビェトカちゃんが読む童話「オテサーネク」はエヴァの絵。現実に日本で「オテサーネク」というエヴァの絵本が発行されたのも凄いが、エヴァの絵が絵本としてこんなにぴったりくるのかというのも新発見。
ほとんどオテサーネクの動きしか3次元のアニメーションが使われておらず、アニメーション作品(もしくは「アニメーション作家の作品」)という先入観を持って観てしまう人はキビシイかもしれない。「アデラは夕食前」のアデラを彷彿とさせるオテの動きはもちろんだけど、アニメーションでない映像の方もたのしめないとね。この、あいかわらず世界で一つのヤン節を。


チェコ共和国カラー127分セリフあり
制作=アタノル(チェコ)、フィルムフォー(イギリス)、イルミネーションズ・フィルムズ(イギリス)
監督・脚本・原案=ヤン・シュヴァンクマイエル
美術=ヤン・シュヴァンクマイエル、エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー
アニメーション=ベドジフ・グラセル、マルチン・クブラーク
編集=マリエ・ゼマノヴァー
音響=イヴォ・シュパリ
撮影=ユライ・ガルヴァーネク
プロデューサー=ヤロミール・カリスタ
キャスト=ヴェロニカ・ジルコヴァー(ホラーク夫人)
ヤン・ハルトル(ホラーク)
クリスティーナ・アダムツォヴァー(アルジュビェトカ)
パヴェル・ノヴィー(シュタードレル/アルジュビェトカの父)
ヤロスラヴァ・クレチュメロヴァー(シュタードレル夫人/アルジュビェトカの母)
ダグマル・ストシーブルナー(アパートの管理人)
ズデニェク・コザーク(アパートの老人)
イジー・ラーブス((家に来ない方の)警官)
イムカ・スムトゥナー(ソーシャルワーカー)

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