2001年6月号

衝 撃 の 潜 水 艦

〜海底事件史〜




たんなる紹介ではつまらないし、最近さぼりまくりの司書でしたので、ちょっと今月から趣向を変えた書きかたを してみます。これまでは、記事ごとに紹介してたのですけど、よくよく考えたら、「丸」買ったら皆わかるんですよね。 それじゃ詰まんないし(笑)
何より書くのがたいへんなので、もーちょっとフランクな書きかたにチェンジです♪

さて、今月のネタはタイムリーに潜水艦です。他の軍事誌も潜水艦ネタが多かったですねー。やはり、グリーンヒル の影響でしょう。昔、東京湾で釣り船が沈んだときも特集していたような記憶があります。
今回の特集も潜水艦の事故ネタがあるのですが、なんか日本海軍もちょこちょこ沈んでますね。有名なのは、 「伊33」が2回沈んでしまったやつですが(これは吉村昭が小説を書いています) 、この話もちゃんとありますね。二度も沈んでしまった潜水艦も珍しいですが、敵ではなく味方ばかり死なせてしまって、あまり にも不運な艦と言えるでしょう。
ほかにも不運な艦といえば、アメリカなんかじゃ何隻か自分の魚雷があたって沈んでしまったやつがいますし、ドイツのUボートに もいたような気がします。
あとの半分のネタは日本の潜水艦の紹介とか、WW2の通商破壊戦とかです。・・・ネタに困っているのかも・・・この間、 クルスクの事故の直後にロシアの潜水艦と銘打って、散々原潜については紹介してしまい ましたし(笑)

なんとなく潜水艦の記事が少ないなーとか思いつつ読み進めていきますと、ふと気付くとやはりタイムリーにEP−3の写真がありました。この間、海南島に抑留されてしまったアレですね。そういえば、最近話を聞かなく なりましたが、どうなったんでしょう??
写真といえば、色々今月も載っていますが、たぶん今回でF−1のカラーは載り収めかもしれません。もうすぐF−2飛行隊がに編成完結しますし、となるとお払い箱になってしまうので・・・どこかで2・3機展示してくれれば いいんですけど(^^)


さて、今月の真ん中あたりの記事ですが、やはり今月の目玉はタンケット特集でしょう!好きなんです、タンケット。あのたくさんあるけど、あまり使い道がなさそうなあたりや、妙に愛嬌のあるあたりが良いです(笑) もともとイギリス陸軍が予算なくて、片手間に作った戦車(もどき)ですが、イタリアとかチェコとかポーランドとかソ連とかが似たような 小さいのをたくさん作っています。日本の九四式軽装甲車も思想的には似ていますね。
さて、これらの戦車(?)がどれくらい役立ったかといいますと・・・イギリスが本来の目的であるガンキャリアーでそこそこ使えた以外は、皆酷い目にあってます。装甲はない、火力もない・・・でも戦車っぽいので最前線という悲惨な図式がなりたつわけです。日本陸軍がまともに戦って勝てた数少ない装甲車両ですし(笑)
だいたい強力でも20ミリ機関銃程度・・・まあ、自走砲化したものありますが、たいして使えませんでしたし、今回の丸にも47ミリ砲搭載型のが載っていますが、これをどこで使えばよいのか・・・。ほんとに歩兵直協くらいしか用途がないです。その任務もまともな戦車を作っておけば、充分なわけですし(^^;

一方、「ワールド陸海空ウェポン百科事典」ではチェコ戦車、特に38(t)の紹介です。これも軽戦車ですが、ドイツ電撃戦の主役の一つです。戦中のドイツ戦車の6%が、この 38(t)と35(t)なんだそうで、そういう意味では大活躍した戦車ですね。
この特集では38(t)のバリエーションの紹介が中心ですが、まあ、こんなに種類があったのか・・・と。戦車は結構疎いので。 でも、こうしてみると、バランスのいい戦車です。ファンが多いのも納得ですねー。

折角なので、もう1個戦車の話を。連載記事のタンクバトルは、前号に引き続きガザラの戦いです。有名な名前では「大釜の戦い」とも言います。ガザラ陣地の攻略に失敗して苦境に立ったロンメルが、「大釜」 と名付けた陣地に立てこもって、イギリス機甲部隊の攻撃を粉砕して逆襲をするという戦いです。
この戦いなんか見ていてもイギリスの機甲部隊の戦術のまずさがひじょうに目立つわけです。日本も そうですが、WW1の頭で機甲戦を考えたら、こうなってしまったといういい例ですね。もちろんイギリスの機甲部隊も 優秀な将兵がたくさんいたわけですが、上層部の頭が固いとこんな感じになってしまいます。イギリスはまだ戦術ミス程度で済んで ますが、日本は機甲行政から間違っていて、これは前線兵士が血の代価を払っていたわけです。ふう。


新連載の紹介です。タイトルは「ポートモレスビーの灯」。ポートモレスビー攻略に 投入されて壊滅した南海支隊の話です。戦記ではなくて戦史ですね。なかなかよくまとまっていると思います。
昔、どこかの新聞で同じような連載記事を載せていたことがありましたが、それを超えて欲しいなどと思います。確か、講談社 で文庫化しているはずです。


長編戦記は水上機の話の第三回目。今回は「瑞雲」とか「晴嵐」とかいろいろ出てきます。この著者は本当に歴戦の人で 色々な水上機に乗っています。久しぶりの本気で熱くなった長編戦記でした。詳しい話は読んでくださいって感じで書きませんが、「瑞雲」ですしねー。好きなんです。しばらくトップ絵に飾ってたくらいですし(笑)
ちなみにそのときの絵はこっそりHPの何処かに飾っています(爆)
で、ちょっとだけ話ますと、「晴嵐」ですから「伊400」です。ウルシー攻撃の話です。結構有名な作戦ですが、当事者の戦記 はなかなか読めないですし。



という訳で、今月は復活ですが、簡単に書いて見ました。このくらいの文章なら毎月なんとかなりそうですが、こんな感じでいいの でしょうか・・・適当文章が読み返しても泣けてきます。来月は「隼」特集で、この特集は丸では本当に久々です。昔は結構、 やっていたそうですが。


5/11 佐藤裕紀




『丸』の館に戻ります