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2005年3月23日

2005年度予算に反対討論

2005年3月23日

私は2005年度一般会計予算及び水道事業会計予算に反対します。

地方自治法第一条の二 は「地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本」としていると述べています。「住民の福祉の増進」を基準にこの予算を見ると、三つの問題があります。

(I)    ホームヘルパー利用料無料制度の打ち切りに反対

第一に、これまで実施してきたホームヘルパー利用料無料制度をバッサリと切り捨てたことです。国が低所得者対策で実施していた助成制度が打ち切られたことを理由に挙げていますが、しかし、同じようにホームヘルパー利用料無料制度を実施していた砺波市が、引き続き継続しているのですから、いいわけにもなりません。くわえて自立支援のために行ってきていた寿永荘やつざわランドでの生きがい活動支援でも住民負担を増やそうとしています。

私が許せないと思うのは、このことを議会にも報告せずに、いきなりウムを言わせずに打ち切ろうとした姿勢です。小矢部市は行財政改革大綱で補助金の見直しを1年間かけて議論し、必要なものそうでないものを市民参加で話し合って区分けをするといっています。ところが一番社会的弱者の生活をぎりぎりのところで支えてきたこれらの制度を、一方的に打ち切るなどと言うことは、住民の福祉の増進を基本とする地方自治体に、あってはならないことです。

市の財政がきびしいと言うことが言われていますが、これらの制度を維持するために必要な予算は4,5百万円です。この程度でしたら、社会的弱者への支援を打ち切るのではなく、他に生活の手段を持っている議員の報酬を削ったらどうでしょうか。全国市議会議長会の調べでも、5万人未満の市の議員報酬は34万8200円だそうです。小矢部市の36万円の議員報酬をその水準まで削減するだけで400万円の財源が生み出せます。他にも市長交際費をもっと削減するとか、議員の海外視察費140万円の全額削除をすることも可能です。これらを削ったからと言って、住民の福祉の増進にはまったく妨げにはなりません。

(II)  利用の見込めない綾子河川公園の見直しを

第二は、綾子河川公園の必要性に、市民から疑問の声が出されているにもかかわらず、6千万円もかけてその事業を継続しようとしていることです。一日500人の利用者をめざすとしていますが、クロスランドのパターゴルフやオアシスハウス、タワーなどの利用者数は2003年度で一日220人あまりです。ひろばを無料で利用する人を含めても一日平均500人の利用には届かないのではないでしょうか。それなのに、小矢部川と渋江川に挟まれた場所で、橋を通らなければ行けないような場所に、どうして一日500人の利用が見込めるのでしょうか。

この近くには、綾子第2区土地画整理事業で売れ残った保留地2557.22uを2002年度に9103万7千円で購入した公園用地もあります。島分橋の小矢部川河川敷には水辺の楽校も完成していますが、余り人影を見かけません。

公園はつくるだけですみません。その後の維持管理にも経費がかかります。余り利用の見込めないものはつくらない方が、後々のためにもよいのではないでしょうか。

(III) 水道料金の値下げは可能

第三に、水道事業会計についてです。2005年度においても県が県水の単価を5円引き下げて90円にした分を家庭用水道料金の値下げにまわさなかったことです。2004年度の場合は、当初は、水道会計が赤字になるか、黒字になるか、担当者としては不安な面があったことはわかりますが、いまでは、2004年度の決算見込みで4689万円の黒字で、県水の単価引き下げ分1113万円を家庭用料金引き下げにまわしても、なお3500万円以上の黒字になることがわかっているのです。こんどの場合は、引き下げても大丈夫だということがわかっているのに、家庭用水道料金引き下げに取り組まなかったことは、とうてい認めるわけにはいきません。

水道施設の更新、たとえば石綿管の取り替えとか、鉛管の更新に費用が必要だと言うことはわかりますが、そのテンポは、予算の枠内で行うべきものです。

水道区域の拡大についても、需要の動向を見極めて行わないと、せっかく水道管を敷設したのに、17%しか水道に接続していない地区もあるように、過剰な先行投資になるおそれがあります。公的な機関である大口需要家でも、いまだに接続していないところも残されています。

仕事のしかたを工夫して、県内でも一番高い水道料金を少しでも安くする努力が、地方自治体に求められると思います。砺波市は、月20立方メートル使う家庭用料金で250円値下げしました。小矢部市でもこのような努力が求められると言うことを強調して、私の討論を終わります。



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