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2004年8月19日

20040819

2004年8月介護保険組合議会一般質問

1.    介護保険制度の見直しにあたって... 1

  )     「保険あって給付なし」にしてはならない... 1

  )     国の責任と負担を明確に... 2

2.    障害者支援費制度との統合問題について... 3

3.    在宅サービスの充実に関して... 3

  )     生活援助の重要性... 3

  )     介護予防について... 3

  )     ホテルコスト問題... 3

4.    事業者への指導、監督の強化について... 4

  )     事業内容の公開と監督の強化について... 4

  2)     レンタル条件の調査結果とその公表について... 4

 

1.        介護保険制度の見直しにあたって

1)  「保険あって給付なし」にしてはならない

介護保険がスタートして5年が経過しようとしています。「家族に頼る介護から社会が責任を持つ介護へ」がうたい文句のはずでしたが、現実は「保険あって介護なし」「保険あって給付なし」という事態が推移していると言わざるを得ません。

当組合管内では、65歳以上の高齢者は、主に年金から保険料が強制的に徴収されています。昨年9月の時点での数字ですが、その人数は38721人です。このうち、「あなたは介護サービスを受けてもよいですよ」という認定者は5387人で、後の3万3千人あまりの人は、保険料を取られるだけで、まったくその恩恵にあずからない人たちです。しかし、これらの人は、「いずれ介護サービスのお世話になる可能性があるので、それに備えて保険を掛けている」と言えば言えないこともありません。

ところが認定された人のうち実際にサービスを受けているのは、84%、4512人にしかすぎません。

利用している人でも、介護サービスを利用できるめいっぱい利用している人は1割にも満たないのです。平均でも利用限度額の42.1%しか利用されていません。利用限度額の3割未満しか利用しないという人は、利用者の41.3%にもなります。

この原因は、一つには施設が足りなくて順番待ちの人がたくさん残されていることです。保険料を払っているのに、施設がなくて利用できないというのは、文字通り「保険あって給付なし」ではありませんか。

また、利用限度額の半分も利用できないというのは、利用料負担が重くて利用できないという現実の反映でもあります。ケアマネージャーに聞きますと、ケアプランをつくる際、「毎月、どれだけだったら負担できますか」と聞いてかかる場合が多いそうです。その人の生活をいかに充実するかと言うことよりも、まずどれだけ利用料を負担できるかでケアプランをつくるのだそうです。

5年目に介護保険の見直しをするというのであれば、「保険あって介護なし」の現実を改善する抜本的な手だてが、今こそ必要です。一つは基盤整備の遅れを急速に取り戻すことです。特別養護老人ホームやグループホームの拡充は急がねばなりません。もう一つは低所得者対策を強化し、保険料・利用料を低所得者に軽減することです。

ところが政府は、特別養護老人ホームの補助金を削減しようとしています。まったくけしからんことです。厚生労働省の見直し論議の中でも、介護認定が軽い要支援、要介護1の人のサービス利用を抑制しようとしています。施設利用者からさらに月5万円も負担を増やすホテルコストを取ろうとしています。

介護保険の本来の趣旨であった家族介護から社会で支える介護へ前進させるためには、財政論だけで介護保険の見直しをしようという今の国のやり方を改めさせなければならないと思いますが、理事長の現状認識と見解をお伺いします。

2)  国の責任と負担を明確に

かねてから主張していますように、生存権の保障をうたった憲法25条をもっている日本ですから、社会保障に国が責任を取ることは当然の前提でなければなりません。

夏休みに私用でカナダへ行ってきましたが、このような憲法をもっていない国でさえ、庶民の中では「国が老後の責任を持つのは当たり前だ、そのために高い税金を払っているのだから」と、当然のように言われていました。

介護保険で国の負担割合は4分の1に削減されましたが、それが始まるまで国は高齢者福祉の費用の2分の1を負担していたのですから、せめてそれだけは負担すべきだと考えますが、いかがでしょうか。今年度の国の予算で言えば本人負担をのぞいた介護給付総額は5兆5千億円で、2分の1としますと国の負担は2兆8千億円です。これは軍事費5兆円の削減やムダな大型公共事業の見直しなど、予算の使い方を改めれば十分可能だと考えます。

消費税は福祉のためという口実で導入され、今は年金、社会保障の財源に消費税という議論が自民党からも民主党からも持ち出されています。

しかし、消費税が導入されて社会保障が少しでもよくなったでしょうか。まったく逆です。この間に年金は引き下げられ、医療費の自己負担は3割に増やされ、介護保険は国の負担が半分に削減され、生活保護基準も切り下げられ、悪くなることばかりで、よくなったものは一つもありません。

それでは、15年間で148兆円も集めた消費税がどこに消えたのか、この間の法人税減収分145兆円の穴埋めに使われただけであります。

このような弱いものいじめの税制ではなく、大企業に応分の負担を求めることこそ必要です。リストラで1兆円を超える利益を上げたトヨタ自動車に応分の負担を求めることが必要です。法人税は以前に最高税率43.3%だったものが30%に引き下げられ、高額所得者の所得税率も75%から37%に引き下げられています。儲かっているところに応分の負担をしてもらおうではありませんか。フランスに進出しているトヨタ自動車は日本をはるかに超える税と社会保障負担をしているにもかかわらず、黒字でもうかっているのです。日本でも負担できないはずはありません。

大企業には社会的責任があります。トヨタの儲けは、会長や社長など経営陣ががんばって稼いでいるのではありません。トヨタグループの26万人を超える労働者が3年間もベースアップなしで働いて稼いだものであり、下請け、孫請けが単価を3分の1に切り下げさせられて部品、機械を納めて生み出した利益であり、そこで働く労働者は、福光の金型企業でも、小矢部の繊維産業でも、夜遅くまでろくに残業手当をもらわずに働いて生み出した利益です。何十万人、何百万人が汗水垂らして生み出したのが1兆円の利益です。これを社会に還元するのは当然ではありませんか。

国と財界の負担で社会保障財源、介護保険の財源を生み出すことが今求められていると思いますが、理事長の見解をおたずねします。

2.        障害者支援費制度との統合問題について

介護保険制度の見直しに関連して、障害者支援費制度との統合、そして2号被保険者の年齢を20歳に引き下げることが検討されていると報道されています。

しかしこれは始まったばかりの障害者福祉制度に新たな利用料負担を持ち込み、低所得者に重い負担を押しつけるばかりか、十分福祉サービスを利用できなくさせるおそれがあります。保険料を集める年齢を20歳に引き下げる口実に障害者制度を利用することは許されません。全国市長会などでも慎重な意見が多数を占めているようですが、当組合としても国に慎重な対応を求めるべきでないかと思いますが、理事長の見解を伺います。

3.        在宅サービスの充実に関して

1)  生活援助の重要性

最初にも述べましたが、介護保険制度の見直しの一つの柱に介護度の軽い人に対する生活援助を内容とするホームヘルプサービスについて、自立を妨げるなどを口実として抑制しようという動きが強まっています。2月議会で当局はその必要性を認めつつも、国の動向を見守りたいという第三者的な答弁でしたが、見直しにあたってもっと積極的に、生活援助の必要性を当組合としても、声を大にして訴えていただきたいと思います。

2)  介護予防について

こんどの介護保険の見直しで介護予防に光が当てられています。転倒防止や口の中のケア、条件に応じて筋力のトレーニングなど介護予防そのものはたいへん大事なことで、豊富なメニューを用意し、国もちゃんと財政負担をして責任を果たすことであれば、これは前進といえます。

ところが今議論されているのは、どうもそうではなくて、介護の軽い人のサービスを抑制し、現在、市町村が元気老人に対して行っている介護予防サービスに対する国の財政負担を効率化の名の下に削減しようとするもののようです。それでは困るわけで、組合としても国に、現場の声として意見を出していただきたいと思います。

3)  ホテルコスト問題

こんどの見直し論議の中で、施設介護に関して、個室化を条件に部屋代や食費代などホテルコストを取ろうという議論があります。最初にも申しましたが、今の負担に加えてさらに月5万円も負担が増えると、低所得者には利用料を払えないという深刻な事態が懸念されます。低所得者を施設から閉め出すこのような負担は止めるべきだと、国に明確に働きかけていただきたいと思います。

4.        事業者への指導、監督の強化について

1)  事業内容の公開と監督の強化について

介護保険の建前としては、サービスの利用に際して、利用者が事業者を自分で選択し、契約することになっています。そのためには、それぞれの事業者の事業内容、契約条件が事前に明らかにされ、利用者の方で比較検討できるようになっていなければなりません。

私はこれまでも何度かこの問題を取り上げ、事業内容の公開を求めてきました。しかし、現在に至るまでホームページを調べますと、保険外にタオル代やおむつ代などをいくらで負担してもらうかを公表している事業者もいますが、料金を具体的に明示していない事業者も結構見受けられます。胃婁患者の受け入れについても、できるとも、できないとも書いていない事業者がほとんどです。

こんどの見直しでも、事業者への監督権限の強化が検討課題の一つとなっているようですが、それを待つまでもなく、提供できるサービスの限界や保険外負担の具体的内容など、統一的な様式で、すべての事業者にその内容、条件を公表するよう求めていただきたいと思います。

2)  レンタル条件の調査結果とその公表について

また、2月議会に於いて、福祉用具のレンタル業者について、23業者が管内で活動しているそうですが、レンタル料について居宅介護支援事業者協議会で調査していきたいと答弁されていましたが、その調査結果について公表していただきたいと思います。



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