市議会での発言のページ
2004年6月15日
2004年6月議会一般質問
目次
5) 2002年度に国会議員の接待が2回あったが、その公益性について
1) 市民の憩いの場として、昔からある公園をいかに有効に活かすか
5. 公共下水道区域の見直しと市営合併処理浄化槽の地域設定について
行財政改革に取り組む市長の政治姿勢についてお伺いします。これに関する議論では、保育所の民営化や統廃合、学校給食センターの民営化などが中心にされようとしています。
しかし、これらについては市民委員会の中でも反論が出されています。「行政の効率化のために民間委託を進めるとのことですが、3万4千人の市で保育所を民営化しようとしてもなかなか難しいと思います。受ける民間がありません。最低限しなければならない部分には、税金は使われるべきで、そのためにみんな税金を払っているのではないかと思います。」
もう一つ紹介します。「給食センターについて、市内全てに配膳するため、流れ作業で味もあまり良くないです。残飯がどれだけ出ているか知っていますか。給食センターでなく、個別給食であれば、もっと子供達もおいしく食べられて良いと思います。ただ施設縮小ではなく、おいしい給食で人を集めるのも一つのプランでしょう。」これらは、大変注目される意見でありました。
行財政改革というとすぐに、福祉・教育の分野でのリストラが持ち出されますが、どうも弱いものいじめではないかと思います。もっと問題なのは、クロスランドタワーに18億円もつぎ込んでしまったような、ムダな大型公共事業に惜しげもなく税金を使うやり方を正すことです。新しい公共投資について、その必要性について十分検討して取り組むことが重要ではありませんか。
その立場からぜひとも再検討すべきなのは、こんど7億5千万円でつくろうとしている綾子河川公園です。一日500人の市民が訪れるだろうという目標をかかげていますが、それだけ市民に親しまれる公園になるなら大変結構です。しかし、町から遠く離れ、すぐ近くにはクロスランドのひろばがあり、どうみてもそれだけの市民が訪れるようには思えません。島分橋付近につくった水辺の楽校にしても、ほとんど人影がありません。せっかくつくっても、500人の利用者という目標を達成できなかったら、市長はどんな責任を取られるのでしょうか、ここで明確にお答えください。
次に、私は税金の無駄づかいを正す市長の強い決意を、市長交際費の半減で示されたらどうかと、あらためて提案したいと思います。
「市民オンブズ小矢部」では市長交際費の支出基準を明確にするよう申し入れていました。それは次のようなものです。
@ 香典の支出先を小矢部市との関係が深いものに限り、香典の相手先を、砺波市と同じように公開すること
A 酒、タクシーチケットの配布先を記録すること
B 政治家や政党に対する懇談会など会費の支出をしないこと
(議長、副議長就任祝賀会、市議会常任委員会との懇談会、議会各会派との懇談会、国会議員、県会議員の後援会会費、パーティー券など)
C 選挙で特定候補者の出陣、当選、就任祝いに支出しないこと
D 酒食を伴う懇談会会費の支出は自らの報酬で行い交際費を使用しないこと
E 公務員だけでなく国会議員、県会議員に対する官官接待をしないこと
F 行政効果や必要性を具体的に説明できない会費を支出しないこと
(マスコミ関係者との懇談会、各新聞社関連の政経懇話会、フォーラム会費など。ゴルフ大会、全国昭和市長会、医師市長会会費、NTTユーザー協会会費など)
小矢部市監査委員も「市民オンブズ小矢部」の請求を受けて、交際費の支出基準を明示するよう要望しています。そこで、その基準をここで明らかにして頂きたい。
市長交際費という税金を使って飲み食いすることに批判があがっています。これを是正することは最低限必要です。そこで具体的に問題になるのが2002年度に2回行われた国会議員との懇談会です。2002年5月7日に東京赤坂でもたれ、翌2003年2月1日にも市内の料亭で開かれました。これは2000年度、2001年度にはなかったことであります。
第一に、これは官官接待、宴会政治の復活で、とうてい納得できません。行政課題について協議するために、飲食が伴わないと率直な話し合いができないなどということは、社会通念上許されないことです。重要な問題について酒を飲んで交渉するなどということは考えられません。国会議員等に飲食を提供して行政機関に圧力をかけることを期待したとすると、それこそ買収政治ではありませんか。
したがって、市長はこれらにかかる経費を市に返還すべきだと思いますが、見解を求めます。
第二は、税金を使う以上、この宴会に公益性があるかどうかをはっきりさせなければなりなせん。それを判断するためには、接待した国会議員は誰で、そこで小矢部市として何を依頼したのか、その結果がどうなったのかを明らかにしなければなりません。具体的にお答えください。
先日私は日本共産党後援会の方たちと、城山公園を歩いてきました。平日でしたが、毎日散歩しているという青年や、犬を連れて歩いている人に出会いました。昔からある公園ですし、市民の憩いの場としてもっと多くの市民が訪れる公園にしたいと思いました。
小矢部市史によると大正11年に数百本の桜を植えたと記録されていますから、それ以来80年以上、営々と整備され続けてきたのだろうと思います。これからも改善すべき課題をはっきりさせて、継続的に城山公園を育てていくことが必要だと思います。
まず気づいたのは、若葉をまとった桜の木の間から見る石動市街地の眺望は大変すばらしいのですが、聖天堂跡のひろばのまわりを竹や樹木が視界を遮り、昔の見晴らしはありません。その昔、山城が築かれた場所だけに、見晴らしをよくすることはぜひとも必要です。
そしてそこに展望地図を設置するのです。遠方の山並みや小矢部川、渋江川など自然の地形を表示するとともに、昔、木舟城があった場所や源氏が峰、蓮沼城、松根城など当時関係した城跡の場所を示してはどうでしょうか。
この公園は春のサクラはもちろん、ツツジや、菖蒲、あじさいの季節もきれいです。散歩コースとしても快適です。しかし、せっかくのツツジが雑草の中に埋まっている状態であったり、遊歩道が草で覆われていたり、桜の木にツタが巻き付いて根の周辺に笹が生い茂っていたりするなど、十分に手入れされていない状態が気にかかりました。予算を増やすのか、ボランティアを募るのか、いろいろ検討すべきではないでしょうか。
また桜の木の手入れですが、前にテレビ番組で青森県のサクラの手入れについて放映していました。青森城には樹齢100年を超える桜の木があるというのです。サクラはリンゴと同じ種類なので、リンゴの剪定を参考に、枝を剪定することで根を更新して、サクラの寿命を延ばしているというのです。専門家の知恵も借りてそのような手入れをしてはどうでしょうか。巻き付いたツタの処理、ヤゴやひこばえの整理、根本の笹の整理などはすぐにも必要ではないかと思います。
さらに、城山公園の上の方に、歴史的遺産である今石動城址もあります。今から418年前、木舟城が地震で倒壊、陥没したため、木舟周辺から住民やお寺などを移住させて、今石動城を中心に街づくりが行われ、そこから石動町が始まったと言われています。これをいかに活かすかも城山公園の課題だろうと思います。城跡が民有地である上に、今年の雪でスギが折れたまま放置されており、いますぐ散歩コースに加えるというのは困難があります。しかし、この城跡を小矢部市の史跡に指定し、専門家とともに市民がその歴史を考えるイベントを企画してみてはいかがでしょうか。その中から将来の活用方法も見いだせるのではないかと思います。
福野町で産業廃棄物の最終処分場増設計画が持ち上がっています。現在、二つの最終処分場で55万立方メートルの埋め立て規模をもっています。この隣の谷に100万立方メートルの処分場をつくる計画で、環境影響調査をやりたいとの申し入れが関係町内会にあったようで、下流域にあたる小矢部市南部地区では河川や地下水汚染について、住民の間で不安が広がっています。
小矢部市も関係する自治体として、増設計画に積極的に意見を述べることが必要だと思いますが、見解を伺います。
この最終処分場は汚泥、煤塵、鉱滓、燃えがら、紙くず、動植物性残渣などを搬入できる処分場とされています。製紙工場の汚泥も搬入されたと聞いています。これまでのところ、排水は県の環境基準を満たしているようです。しかし、元もと自然界にない物質を監視しているのですから、検出されないのが当たり前で、肝心なのはそこへ搬入された物質が外部に漏れていないのかを系統的に検査することです。一度でも検出された項目はその後もずっと系統的に検査されているのでしょうか。富山県が行った昨年9月の時点の検査項目には、油分、鉛や六価クロム、ヒ素、PCBなどの検査が含まれていませんでした。
この処分場には、焼却灰も搬入されているのでダイオキシンの検査をすることは欠かせないと思いますが、いかがでしょうか。さらに、地下水については大腸菌、一般細菌についても検査項目に加えることが必要ではありませんか。
産業廃棄物の監督は県の責任ですが、市民の健康と小矢部市の環境を守る立場から小矢部市も積極的に関わるべきです。小矢部市南部地区住民の会が結んだ公害防止協定には、第6条で、住民の会の指名した代表者を立ち入らせ、関連施設の調査及び廃棄物、排水の採取をすることができると定められています。この条項を積極的に活用するならば、小矢部市としても十分にその役割を発揮できるはずです。
当然のことながら、そのデータを公開することも求めたいと思います。
さらにすでに埋め立てが終わってしまい、植林されている最終処分場についてもさらなる監視が必要です。先日私も、その排水の臭いをかいでみたら、大変くさかったのです。排水は濁っており、泡が立っていました。それでも県の検査結果では有害物質は検出されなかったそうです。その処分場の出口には浄化装置がありますが、肝心の電気のメーターは回っていませんでした。処分場の責任者に聞きますと、PHの調節をしているだけだというのです。この場所についても、排水の検査を抜き打ち的に行う必要があるのではありませんか。
勤労者の所得が低下する中で教育費の負担が市民生活を圧迫しています。小矢部市が子育て世代に手厚い対策を取ることで小矢部市に住みたくなるような街づくりをめざすべきです。金沢市からも子育て世代が引っ越してくるくらいのことをめざしてはどうでしょうか。
憲法26条は「義務教育はこれを無償とする」となっています。学校教育法は「就学困難と認められる」世帯に「市町村は必要な援助を与えなければならない」と義務づけています。
その方策として就学援助があります。支給される種目は学用品費や入学準備金、通学用品費や通学費、修学旅行費や給食費などの9種目です。
まず、就学援助の現状はどのようになっているでしょうか。
就学援助を利用しやすくするため、その制度があること、その申請書を新学年が始まるときに、全員に配るようにしたらどうでしょうか。
認定作業により客観性を求めるためにも、民生委員による意見書というやり方を止め、保護者の所得で認定するようにしたらどうでしょうか。金沢市ではすでにこの方法に改めています。
その所得基準について、生活保護基準の1.5倍を目安にするようにして頂きたいと思います。
この問題について、昨年12月議会で当局は、「散居村地区につきましては、富山県で策定された小矢部川流域下水道計画の区域内であり、散居村地区の公共下水道未認可区域については、総合計画に基づき、多方面から調査してまいりたい」と答えておられました。
これに関して今年5月24,25日に日本共産党地方議員団で県当局と交渉しました。私は散居村に市が合併処理浄化槽を設置する事業の促進を求めたのですが、県は土木部の担当者が「公共下水道、農村集落排水事業、合併処理浄化槽のいずれが効率的なやり方か検討していくべきで、効率的な方法を選択するよう指導していく」と答えました。県としては、小矢部川流域下水道計画区域内でも、変更がありうるとする見解を、土木部の担当者が述べたので、注目したわけです。
今年3月議会で小矢部市としても民生部、産業建設部が共同で、どの方法が効率的か調査するとされていたわけですが、どこまで進行しているのか、おたずねします。
参考までに、県下で唯一、市営の合併処理浄化槽設置事業をやっている砺波市の実例を調べてきましたので、紹介します。それは栴檀山地区で、202戸のうち希望された144戸と事業所の合計163基の合併処理浄化槽を5カ年計画で、砺波市が設置するものです。2002年度にスタートしました。農村集落排水事業でやると10数億円以上かかるものを、このやり方では1基140万円かかるとして総事業費2億円あまりでできるのです。市としてもうんと安上がりです。
維持管理も市が行い、下水道料金と同じ月2000円、年間2万4千円です。それで点検、清掃の経費も全部まかなうのですから、それを担当する業者は入札で決めてやっているそうです。
すでに単独浄化槽を設置している家庭には、単独槽の取り壊しから合併処理浄化槽の設置まで、工事費を市が負担するそうです。すでに合併処理浄化槽を設置してある家庭が3戸あったそうですが、希望された2戸は市で維持管理をすることになり、残り1戸は自分で管理するそうです。
市としてまとめて注文するので、浄化槽の購入、維持管理費はスケールメリットで、大幅に安くできたそうです。ぜひこれらも参考に、小矢部市としても散居村で市営の合併処理浄化槽を設置する事業に踏み出されることを要望して質問を終わります。