市議会での発言のページ
2004年3月23日

予算案件に反対討論

私は、議案第1号平成16年度小矢部市一般会計予算、議案第3号国民健康保険事業特別会計予算、議案第8号水道事業会計予算および、議案第9号平成15年度一般会計補正予算第7号、議案第11号国民健康保険事業特別会計補正予算第3号の5案件に反対するものです。

予算修正案について

今回初めて私は、一般会計予算に対する修正案を予算特別委員会に提出しました。税金の無駄づかいを正し、市民のくらしや福祉、教育の向上のために税金を使うにはどうすればよいか、単に市長提案を批判するだけでなく、日本共産党としての修正提案を出すことによって、実際に、市民の負担を増やすことなく、水道料金の引き下げや、30人学級の前進が可能なのだということを示すことにありました。地方自治法によると、市長には予算を編成する権限が与えられており、議会にはその一部を修正するか、あるいは全体を否決するかという権限があります。その法的権限の範囲内での修正提案と言うことと、予算特別委員会で他の議員の賛同を得やすくしたいという希望的配慮から、私は修正項目を3項目に限りました。

水道料金の引き下げ

1つめの修正点は、水道料金の1立方メートルあたり3円の引き下げです。県企業局は小矢部市に対して販売している子撫川ダムの水を1立方メートルあたり5円引き下げましたが、それを、市は市民に還元するのではなく、市から出していた水道会計への補助金を削減してしまいました。こんなことは許されません。市の財政もたいへんでしょうが市民のくらしはもっとたいへんです。私の修正案は、県が値下げしてくれた分に相当する1113万3千円をもって、市民に対して水道料金を3円引き下げるものです。そのために必要な財源は803万7千円です。

子撫ダムへの固定資産税課税漏れ問題

子撫川ダムに固定資産税の課税漏れがあることがわかり、過去5年分の6889万円が平成15年度補正予算で入ってくるし、これから毎年1400万円はいってくることになりました。ダムができてから20年間で累計1億8千万円もの課税漏れがあったことが、ある市民の一言がきっかけで明るみに出たものです。その方の疑問は「子撫川ダムの水を高岡や氷見へ送っているが、ダムには固定資産税がかかっているのか」というものでした。これがきっかけで税収増につながったのですから、その一部を水道料金の引き下げにまわして当然ではないでしょうか。

30人学級への前進

2つめの修正点は、小学校2年生の30人を超える学級に多人数学級支援のための補助の先生を配置すると言うことです。必要な予算額は562万円です。昨年12月議会において、政友クラブの代表質問に大家市長は、小学1年生に実施しているものを2年生にも拡大すると約束していたのです。それを反故にしたのですから、議会軽視も甚だしいと言わなければなりません。しかも県は1年生について35人以下学級を実現することにしたのですから、市の財政負担が12月議会時点での予想よりも軽くなっているのです。

太陽光発電

3つめの修正点は、松沢保育所の大規模改修にあわせて、太陽光発電を導入することです。必要な予算は771万5千円です。

財源の手当は無駄づかいの是正で

これら3項目の修正には、2137万2千円の財源が必要になります。その財源として市長交際費の半減で180万円、議長交際費の半減や議員海外視察派遣費の削減で230万円、クロスランドおやべの10周年記念事業を毎年の自主事業予算3000万円余りの枠内で実施することで797万2千円の節約、綾子河川公園の中止で930万円を浮かせます。これによって合計2137万2千円の一般財源を生み出すことができます。

このように努力すれば、市民の暮らし応援、教育の前進のために改めることが十分できるにもかかわらず、その努力を怠った予算であることが、これらの議案に反対する第一の理由であります。

削減すべきとしてあげた項目、とくに市長交際費と綾子河川公園については、市長提案の5議案に反対する第2の理由であります。

市長交際費

まず市長交際費です。裁判の判例にてらして問題ありとされた支出がこれまでにもみられました。それらを削減すれば360万円の市長交際費を半分以下にできるはずです。

西東京市の裁判では市長交際費での官官接待は違法とされましたが、小矢部市では県職員との懇談会や、県議の昼食代、国会議員との宴会の経費が交際費から支出されていました。奈良県西吉野村の裁判では、選挙に関する公金支出は違法とされ、政党の大会や議員の出版祝い、パーティーに関連して支出することも違法とされました。ところが小矢部市では平成13年度までは自民党の政治資金団体に、市民の税金である市長交際費を使って会費を納めていました。昨年の予算特別委員会での私の指摘と「市民オンブズ小矢部」の取り組みによって、平成12年、13年分は市長が小矢部市に返還し、いまでは支払っていませんが、平成14年度には綿貫会のゴルフ大会の会費3万9千円を税金で払っていました。これらの経費の支出基準を見直せば、市長交際費の半減は可能です。

綾子河川公園

次に綾子河川公園です。公園予定地のすぐ近くにクロスランドがあり、島分橋周辺には水辺の楽校があります。この問題を市議会で最初に指摘したのは、自民党所属の議員でありました。私もその指摘を受けて現地をみてきました。こんなところに都市公園をつくっても市民に活用されないだろうというのが率直な感想でした。国から、小矢部川に第2千歩島線の4車線の橋を架けるための条件とされているというような話が市長の口からも語られましたが、国の補助金も、国民が納めた税金です。市民に活用され、喜ばれる公園でなければ、税金の無駄づかいとの批判を免れることはできません。

そこで、18日の産業建設常任委員会で私は、綾子河川公園をつくってどれだけの市民が利用することを目標においているのか、質問しました。回答は1日500人の利用だというのです。私はさらにつっこんで、7億円を超える税金をつぎ込んで、それだけの利用者がなかったら、誰が、どんな責任をとるのか、おたずねしました。ところが、市長もこの責任問題については、一言も答えることができず、第二千歩島線の橋脚の工事が始まっているのに、何を言うかという態度でした。しかし、私は都市公園をつくるなら、市民が利用しやすく、喜ばれる場所につくるべきであって、国の補助金目当てに、市民に活用されないものをつくることは、それこそ税金の無駄づかいだと思います。

これに関連して、平成15年度一般会計補正予算第7号でその用地購入のために1億5332万3千円の債務保証をする案件にも反対するものです。

国保税の引き下げを

第三に、国民健康保険に関してです。当初見込んでいた医療費が少なくなり、国や支払基金にお金を返還し、小矢部市からの繰入金も削減することになっていますが、国民健康保険税の方の見直しは一切していません。昨年6月に6割の世帯が国民健康保険税の増税となりましたが、過大に見積もった医療費をもとに税率を導き出したものです。当然のこととして、税率の引き下げを検討すべきであります。

以上、@市民の暮らしや教育の前進をはかる最小限の努力すらつくされていないこと、A綾子河川公園にみられるように税金の無駄づかいを正そうとしていないこと、B医療費の過大見積もりの是正に際し、国民健康保険税への配慮がまったくなされていないことの3点から、これらの議案に賛成できないことを述べて、私の反対討論とします。



このページのトップへ戻る

市議会での発言集へ戻る

砂田喜昭のホームページへ戻る