市議会での発言のページ
2000年12月7日

2000年12月議会一般質問

(1)    住民参加による都市計画の見直しと街づくり条例について

以下、5点について答弁を求めます。

@              新富町から今石動1丁目の街路事業について、住民の皆さんの納得を得て事業にかからないと、途中で途切れた街路ができてしまう恐れもあります。9月議会で大家市長は「この路線も非常に膨大な財源がいります。それだけにやはり地域住民の方々の協力、ご理解が必要であります。反対なら当然それは実施できないわけでありますから、(中略)地区住民と当局と、県・国との話し合いの中で展開していくわけでありますから、強制執行など、そういう強引な施策を適用する必要はまったくないわけであります。」と述べられました。そこで、現在の住民の皆さんとの話し合いの現状と、住民の皆さんが納得しておられるのかどうか、お答えください。また、住民の皆さんとの十分な話し合いで十分納得を得て事業に着手するのだとここで確約していただきたい。

A              市長はこの路線を整備する必要性について、「8号バイパスへのアクセスというのはやはりあったほうがいいということで、都市計画決定路線の中で最重要路線として実施段階にのせた」と答えておられます。それなら、なぜ直接新8号線に接続する路線を整備されないのでしょうか。そのほうがもっと財源的にも少なくて済むはずではありませんか。この区間を整備すればなぜ8号バイパスへのアクセスの役割を果たすのですか、お答えください。

B              今年6月に策定した中心市街地整備活性化基本計画には、この路線が位置付けられていません。これは、この路線が中心市街地の活性化にそれほど必要な路線だと認識されていなかったことを意味しませんか。ここを拡幅することがどうして中心市街地の活性化につながるのか、町がどのような状態になることが活性化したとお考えなのか、具体的にその目標とする姿を例示してください。

C              私は、小矢部市の都市計画決定された道路網について、今の到達点を踏まえて、見直しをすべきだと思います。小矢部市が策定した都市計画マスタープランを、再度見直す考えはありませんか。見直すに当たっては、住民参加が不可欠です。改正都市計画法でも、そのことが求められています。都市計画マスタープランを見直すつもりがないか、お答えください。

D              中心市街地の活性化を図るためには、郊外への大型店の野放しの出店は、どうしても規制しなければならないと思います。公明党が実績作りに持ち込んだ地域振興券の事業の結果を見ても、1億6500万円の売上のうち、わずか5つの大型店で、9000万円、55%の売上を持っていってしまい、小矢部市の商店街の活性化につながらなかったこと一つとっても明らかです。滑川市のような街づくり条例を住民参加でつくるつもりはありませんか。

以上、5点について、明快な答弁を求めるものです。

 

(2)    全体の奉仕者としての公務員の市民への対応と研修について

以下、4点について答弁を求めます。

@              1998年9月議会で私が質問しましたところ、総務部長は「職員の態度でございますが、これらの改善については、職員の職責別でありますとか職種別でありますとか、いろいろな方法で接遇研修の充実に努めており、市民の誤解のないように努力したい」と述べておられました。それから2年が経過しましたが、私の耳に入ってくるのは余りよい話ばかりではありません。「職員の態度が人を見て、市民に対する態度が横柄だ」「議員がタバコを吸って入ってくると、さっと灰皿を差し出すのに、市民には禁煙タイムだと注意をしている」など、余りにも多いのです。苦情を分類しますと二つあります。その一つが、人を見て対応が変わるという苦情です。これは、憲法と地方自治法で言われている公務員が「全体の奉仕者である」ということが徹底していないことの現れです。これは新人の公務員だけでなく中堅クラスの公務員についてもっと徹底すること、そのためには、市長以下トップの姿勢が窮めて重要で、そこの部分が襟を正さないといけないと思います。どうでしょうか。

A              苦情の二つ目は、接客態度というか、言葉は悪いですが、人を見たら泥棒と思えというような対応が目に付くということです。あるケースですが、市民の側にすすんで手続きをしなかったという落ち度は確かにあるが、そのわけをきちんと説明し、納得を得るのではなく、頭ごなしに「役人をごまかそうとした悪いやつだ」というような対応をする。これが市役所の側としてその人に十分な説明をできなくし、相手を怒らせてしまうことになっています。行政の専門家として、制度や仕組みに精通しているプロとして、相手にわかるように説明できる職員になるべきです。公務員が応対している相手は、憲法で主権者とされている国民なのです。一人一人の国民を大切に、彼らに奉仕するのが公務員の任務だとわきまえているのか、はなはだ疑問になります。
 そこで、どのようなマニュアルに基づいて職員の研修されているのか、それに心がこもっているのか、はなはだ疑問になるわけです。ある国家公務員に対する接客のマニュアルを紹介しますと、苦情に対するマニュアルとしては、次の心得を徹底しています。「理由や原因が何であれ、お客様が怒っておられること自体が問題なのです。あなたの言動が原因でない苦情にしても「自分が悪くない」という姿勢で対応しているとお客様の怒りは収まらないばかりでなく、状況を悪化する場合もあります。たとえあなた自身は悪くなくとも、謙虚な態度で接することが大切でしょう。何よりも、お客様の言葉に素直に耳を傾け、誠実に対応しようとするあなたの態度が、解決への第一歩です。」と書いています。このような精神、姿勢こそ徹底すべきではないでしょうか。市役所として市民に対応するマニュアルがあるのか、また、それをどのように教育されているのか、形式的に1回講習を受ければそれで終わりとなっていないのか、お尋ねします。

B              苦情は具体的に把握してこそ、お互いに気をつけることができます。苦情の受付簿をつくり、毎日、その苦情の具体例と対策を朝礼などで話し合うことを日課として行ってはどうでしょうか。

C              市役所の中の横の連絡が大事です。これは決算特別委員会で私が指摘し、解決する方向で話が進んでいる問題ですが、社会保険事務所からの年金に関する情報を元に、国民健康保険の担当のほうでも、職場を止めた人に「国保への加入の手続きをお忘れではありませんか」という働きかけを徹底するよう求めたいと思いますが、やるのかどうか、確認します。

以上、4点について、明確な答弁を求めます。

 

(3)    乳幼児医療費無料化の拡大充実と、学童保育、延長保育について

先日、七社の住宅団地の方々から子育て支援についての要望がありました。ここは市内で唯一、他の市町村からたくさんの移住者を迎え、小矢部市の人口増に直接貢献しているところです。いくつかの声をそのまま紹介します。

「保育所の保育時間は土曜日は12時30分までですが、土曜日の午後も勤務があり、昼に迎えにいけないので、やむを得ず子供を親戚に預けている。土曜日の午後も保育所で預かってほしい。また、土曜日に預かる子供さんの人数が少ないのであれば、どこかの保育所でまとめて預かる方法もあるのでないか。他の町でこの方法をとっていると言う話を聞いた。」

「勤務の関係で、実家のある高岡市で子供を保育所に預けている。上の子が小学校に入学する前に下の子も地元の保育所に移りたいので、正得保育所で延長保育を実施してほしい。」

「子供が小学校に入学したら学童保育を利用したいが、クロスランド向かいの児童センターでは遠くて利用できない。下の子を保育所に迎えに行くので毎日二ヵ所の送り迎えはきつい。大谷小学校に学童保育ができればよいと思う。」

「夏休みに公民館等を利用して学童保育を実施してもらえれば助かる。」

現在の子育て世代では、両親とも仕事をもつ家庭が大部分です。仕事と子育ての両立ができるように、ぜひ充実を求めたいと思います。そこで次の3点について答弁を求めます。

@             乳幼児医療費無料制度の拡充については、年齢を小学校入学前まで引き上げることと、窓口無料化を求めます。

A             学童保育についてですが、クロスランド前の児童センターだけでなく、もっと身近なところに拡充することを求めたいと思います。

B             延長保育、乳児保育についてですが、正得保育所でも行なうことをぜひ実現してください。

高岡市などから移転してきた人が、小矢部市のほうがなかなか福祉の対応がよいということになれば、若い人が寄り付き、市の活性化に貢献するのではありませんか。以上、3点についてお答えください。

 

(4)    30人学級の実現について

私は先日小学校を訪問してきました。それによると30人学級について、大変強い要望が出されました。少し紹介します。

「非常勤講師の派遣にたいへん助かっている」、「今後の改善なんてとても言い出せない。配置してもらいさえすればたいへんありがたい」という悲鳴に近い訴えをされたことに驚きました。学校によって非常勤講師がかかわる仕事には違いがありますが、「一クラスの中に必ず何人か手の掛かる子どもがいる、全体を一人で見ながらその遅れがちな子に個別に手を差し伸べるなどとてもできるものではない」「昔は40人、50人のクラスだったというが、当時と今の子どもとは全く違う」と切実な現状を訴えられました。

その上である校長先生は、「もうひとつ効果をあげるとすれば」として、非常勤講師の勤務時間が頭打ちになっている問題を指摘されました。1週間平均16時間、最大29時間を越えてはいけないという制限が設けられているのです。この勤務時間では明日の授業の打ち合わせができません。「時間給をもう少し下げてでも勤務時間を長くしてほしい」と、率直な意見を言われた校長先生もありました。

1学期ごとに非常勤講師が変わることについては、「同じ人なら子どもらも様子がわかるし、安心できる」と改善を要望されました。小矢部市に派遣された講師の方はいずれも教員免許を持った人でしたが、県教委は教員免許を持たない主婦を派遣する場合もあるとしています。これについては、「やはり免許を持っていることが望ましい、免許を持っているということは、学生時代に児童心理学を学び、教育実習で実際に子どもを教える経験をつんでいるからだ」とのことでした。

2年生までこのような体制が必要だという校長先生や、「2年生になると食事の準備でもトイレの失敗でも少なくなるから、少なくとも1年生だけでも30人学級を実現してほしい」という校長先生の要望が出されました。わが党も提案している小学校1年生、中学校1年生から順次30人学級を実現していくことが、現場では切実な要求になっていることをあらためて確認できました。

また、学校図書室の司書についても、改めてその必要性を痛感させられました。ある学校では毎朝10分間、読書の時間を持っているそうです。小杉町では全部の学校で10分間の読書の時間を設け、学校図書室に司書を配置しているそうです。私は、教育長が市議会で「ボランティアで司書を配置したい」と答弁していたことを校長に紹介しましたが、「司書は一日中必要だ、本来学校の図書室というのは、授業でわからないことを調べるためにあるので、昼休みや放課後のためにだけあるのではない」と指摘され、認識を新たにしました。

教育とは、人が人を教えることで、30人学級の実現や専任の司書職員配置など教職員の人件費を惜しんでいてはなりません。そこで次の三点について答弁を求めます。

@             小学校低学年の多人数学級支援について、来年度以降の対応について、県がやらないのであれば、市独自でもやるべきです。また、勤務時間が短い問題や、講師が1学期ごとに変わる問題も来年度こそ解決すべきです。

A             小杉町、福岡町では町独自で30人学級へすすむ計画が進められていると伺っています。町ができることを、市でできないはずはありません。ぜひ実現を求めます。小学校1年生から毎年、一学年ずつ順次実現するとすれば、毎年、どこの学校で何クラスふやす必要があり、そのために必要な先生の人数は何人で、どれだけの予算が必要になるか、その試算を示していただきたい。

B             学校図書室に司書職員の配置を求めたい。そのための予算はどれだけか、試算を出していただきたい。

教育の問題では以上、3点についてお答えください。

以上、4つの分野について、それぞれ具体的、かつ明快な答弁を求めて私の質問を終わります。



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