騎士団編


 テオドールと騎士団を見捨てた場合に、バイゼルハイムの玉座に座ることになるのはミニオンである。ここで初めて、黒幕がその姿を見せるのだ。それをふまえて、一連の流れを読み解いていこう。

 まず、「モンスター」に巣食っていたモンスターは、ミニオンが騎士団の状況を把握し、また足並みを乱すために派遣したものだろう。

 「ラファエルを牢に入れた時点で、私は何者かに操られていた」とテオドールは告白している。このときのテオドールは、ラファエルのことを「あれは騎士の面汚しだ。顔も見たくない」というようなことを語っている。

 ラファエルの過去の努力を知っていること、ラファエルは我が娘コンスタンツが思わず愛しちゃうほどの偉大な騎士であった(?)という状況を考慮すると、テオドールにしては明らかにおかしなセリフであった。

 主人公がコンスタンツを救出したことにより、テオドールの催眠は解けたようだ。おそらくこの時点で、本物のテオドールは連れ去られ、イフリートと入れ替わったと思われる。

 テオドールになりすましたイフリートが、フラーマからルビーを奪うために、軍勢を率いて城を取り囲む。もはや敵のいない状況の下で、ためらい無く武力行使に移ったわけである。

 凍った城にもミニオンが登場する。おそらくバイゼルハイムに出てくるやつと同一だろう。

 

 ついでに、3体のミニオンの配置についても考えてみよう。

 ひとりはバファル帝国、ひとりはクジャラート、ひとりは騎士団領。つまり、バファル・クジャラート・騎士団領・ローザリアの4大勢力のうち、ローザリアをのぞく3カ所に配置されている。

 これをどう見るべきだろう。

 バファルでは帝国そのものを潰し、しかし市民勢力は衰えないはずなので、人間のコルネリオあたりを頭に据える。クジャラートではアサシンギルドの復活により直接的な恐怖政を敷く。騎士団領では騎士団を混乱させ、もとからある武力の矛先だけを制御する。

 3勢力を乗っ取って、最も力のあるローザリアを落とす戦略か、それともローザリアはすでにサルーインの手中に落ちたことになっているのだろうか。

 物の本では、ローザリアのナイトハルトは悪者として語られているようである。バファル対ローザリアという観点だと、ナイトハルトが悪者であるとは考えにくい。しかし、先に述べたように、マルディアス全土において、ローザリア地方だけがやたら平穏であることを考えると、ナイトハルトとサルーインがすでに結託しているという話も、納得できなくもない。

 ここまで書いたところで、ナイトハルトとサルーインの結びつきをゲーム中で検証する手段をひとつ思いついたが、それはまた別の機会に。


追記

 オブシダン譲渡でサルーインのグラフィックが変わることから、ナイトハルトがサルーインと結託しているなら、ナイトハルトにアクアマリンを渡せばサルーインに何らかの変化が見られるかも、と思い試してみた。

 結果、何も変化無し。火の術も効いた(笑)


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