IECQ
IEC電子部品品質認証制度
IEC Quality Assessment System for Electronic Components.
目的
- ある参加国で品質が確認された電子部品は、他の参加国で更に試験を行うことなく受け入れられるように、品質認証の手続きを明確にし、実施することを目的とする。
つまり、部品の品質が適用される仕様書と一致していることを、各国の監督検査機関が保証するものであるが、その電子部品が仕様書中に規定されるべき全ての要求事項に合致しているかどうかの判断は、
機器を設計する部品ユーザ側の責任で行う必要がある。
経緯
-
CENELEC(欧州電気標準化委員会)で、
電子部品の統一製品規格を作成し、欧州各国が相互認証を行うことを目的に、
CECC(CENELEC電子部品委員会)が、
1970年に発足した。
その後、1976年にIEC内に、電子部品の品質認証制度(Quality Assessment System)の確立のため
認証管理委員会(CMC:Certification Management Committee)
が発足した。
ここでの検討結果を踏まえ、1981年1月に「IEC電子部品品質認証制度基本規則及び施行規則」が制定された。
参加国内機構
全ての参加国は、以下の機能を組織を持つ必要がある。
- NAI(National Authorized Institution.)
- その国内において、制度の運営に関し管理を行う、国の代表機関。
日本では、日本工業標準調査会(JISC)
- NSO(National Standards Organization.)
- 関係する国内規格類を作成し、刊行する標準化機関。
日本では、日本工業標準調査会(JISC)
また、自ら証明を行う国は、以下の機能の組織を持つ必要がある。
- NSI(National Supervizing Inspectorate.)
- 品質保証に関するすべての手続きについての監督及び合格証明の行使についての監督について責務を持つ監督検査機関。
日本では、(財)日本電子部品信頼性センター(RCJ)
- CS(Calibration Service.)
- 測定機器の精度確認を行う公認校正機関。
日本では、日本電気計器検定所、(財)日本品質保証機構、都道府県計量検定所等。
補足事項
部品製造業者は、品質管理及び品質保証に関し、IECQ制度の元に、ISO9001(JIS Z 9901)
又はISO 9002(JIS Z 9902)による製造業者認定(工場審査)を受けている必要がある。
ご意見、ご要望、ご質問 は、
h_ishiguro@mue.biglobe.ne.jp
まで。
©1999 H.Ishiguro