"スパークNo233" (2003.6)



サービス部の無償残業問題を刈谷労基署に訴える
 ――日本共産党デンソー支部
 日本共産党デンソー支部は、サービス部で長年にわたって行われているサービス残業について、是正、指導するよう、刈谷労基署に要請しました。時間管理がいいかげんで、平日や土日出勤時に無償残業がおこなわれていること、特に昇格前発表用資料づくりに深夜まで居残っていることなど、リアルに実態が報告されました。これに対して応対した監督官は「調査します」と回答しました。度重なる労基署の指導の後も、デンソーのあちこちで未だに従来どおりこんな状況が続いていることは深刻であり、サービス部も「サービス残業部」と言われないようにしたいものです。

文書もない、労使協定もない
デンソーの五十五才役職定年制度はおかしいんじゃない?
 第一開発部の金田堅三さん労基署に提訴
 この五月で五十五歳になり役職定年を迎えた金田堅三さんは、前々から疑問に思っていたこの制度について、上司を通じて会社に質問しました。まず「社員就業規則か労使協定に役職定年についての記述はあるのか」との問に対して、「文章化されたものは何もない。慣例であり、社長名で全社に通達されることで発効する」という回答でした。「だいたい五十五才で労組組合員だけビシッと役職定年を迎えるというのは組合員差別であり、年齢差別である。ましてや、こんな重要なことについて、労使の文書もないとはとんでもないことである。他のトヨタ系ではしっかりした労使協定があり、ほとんどが六〇才まで役職のままおれる。」と金田さんは述べました。
 そして職場の評議員を通じてこの現状を組合執行部にも問い合わせたところ、「役職定年についての文書は何もありません。これは慣例として定着しており、何ら問題ない」との回答がありました。
 納得できない金田さんは「重大な労働条件の変更に伝労使協定も文書も事前の十分な説明もないのはおかしい。また五十五才で一律組合員だけ役職を外すのは年齢差別ではないか」と労基署に提訴しました。

トヨタ系各社の役職定年
織機 定年が55才から60才にのびた時に、役職は58才まで従来どおり続けられることになった。58才から60才までは指導職という地位につく。
アイシン 定年が60才になった時に役職定年も60才になった。
工機 従来は55才役職定年であったが、2000年2月1日より60才に延長。
トヨタ 以前は55才だったけれども、現在は60才までそのまま継続する。
サービス残業解消は労使の責務
無償残業をさせた者、した者も人事考課を悪くすること、
厚労省が具体的指針発表
 サービス残業(ただ働き)解消に向け、厚生労働省は五月二十三日、総合対策要綱と指針を発表し、各都道府県労働局長当てに送付しました。
 一昨年四月の労厚省通達以降、サービス残業にメスが入る一方で、ただ働きが依然として後を絶たず、サービス残業が行われない企業にしていくためには、単に使用者が労働時間の適正な把握に努めるにとどまらず、職場風土の改革やチェック体制の整備を通じて労働時間管理の適正化をはかる必要があると強調しています。
 同時に、労働組合も、サービス残業が行われないよう本社、事業場を問わずチェック機能を発揮して努力することや、さらに労使で構成する委員会を装置し、実態の把握、具体策の検討と実施など労使の協力体制を整備するよう求めています。
 労使がとりくむべき事項としては、労働時間管理を行うシステムの整備をあげ、@複数の者を管理責任者にしてダブルチェックを行うA相談窓口を設置し、企業トップが直接情報を把握できるような投書箱や専用電子メールアドレスを設けるB労組も相談窓口を設置する――を要望しています。

空き社宅が多いのだから入居期限を延長すべきでは……
 本社や西尾工場の近くの社宅は空き屋が多い。西尾工場の近くなんかは何棟もの建物が敷地内立入禁止の状態で放置さています。もったいない話です。昔、十年だった社宅入居期限は今、七年です。社宅料金もランク付されたりしているのだから、入居期限の延長も含めて、社宅政策を抜本的に見直す必要があるのではないか。

写真にみる日本史の中の日本共産党 連載第十一回
 出獄の政治犯を出迎える人びと(一九四五年十月)
 戦争と圧政から解放された人々の熱気と喜びが伝わってくる一枚である。獄中で十二年間戦いつづけた宮本顕治(元党議長)など多数の日本共産党員をはじめとして、すべての政治犯があいついで出獄した。


イヤダネ〜!! 昇給通知書から新賃金通知書に
 皆さん、気づかれたでしょうか。今年から春闘後に渡される昇給通知書の名前が新賃金通知書に変更になりました。人事の説明によると、昇給しない人が多くなるご時世だからとのこと。昨年、減給された昇給通知書を受け取った筆者は、このスパーク紙上で「これでは減給通知書だ!!」と、ひにくったら、さっそく「訂正」されたわけです。こんなことは手早い会社の人事です!!? 昔、「休務表を勤怠表と呼んでいるのはおかしい」と何回も指摘されても改めなかったことがありますね。