"スパークNo229" (2002.11)



超ビッグな臨時ボーナス
沖電気に最高250万円-一人平均100万円の未払い残業代支払わせる!!

 9月の給料で2年間、約1000時間分、250万円の残業代を精算金という形で受け取ったのは沖電気の東京芝浦地区事業所に勤務する菅野基視さん(52)。ハード部門の設計技術者です。決め手になったのは「過労死が不安」と毎日パソコンに入力し、出退勤時間を記録してきたメモです。これを持って職場の仲間と労基署に申告したことと、日本共産党の国会での追及が実ったものです。
 この沖電気では”ニセ裁量労働制”勤務者を対象に、既に6月下旬のボーナス支払い日に、27人に2700万円の不払い残業代が支払われています。
 沖電気では、会社全体では1998年に比べ、約4人に1人を削減するリストラが進行中で、「残業ゼロ」が叫ばれている最中の成果です。
 その他東京都内では東京労働局が勧告・指導した結果、昨年1月から今年6月までの期間に67企業で合計15億円の未払い残業代が支払われたことが明らかになっています。


「"思想"なし」「哲学なし」「"反省"なし」の「企業行動の指針」

 このほど会社から従業員全員に「企業行動についての指針」の改訂版が配布されました。最近、デンソーに関係した不祥事が頻発したので、社長はどう考えているのか、関心を持って前書きを読んでみると、自分の会社で起こったことについて何のコメントもない、「反省なし」文です。「昨今、国の内外を問わず・・・企業不祥事が多発している状況にあります」とまるで自分のことは棚にあげて、よそ様のことだけに言及しています。
 そして「新しい価値の創造を通じて人々の幸福に貢献する」という会社の使命を強調しますが中身は、俗っぽい「べからず集」となっています。「哲学なし」と言えます。
 そして「人種、宗教、性別、年令、国籍、身体障害・傷病などで差別や嫌がらせをしてはいけません」と、このまま読むと良いことが並べてあると思われますが、肝心の「思想、良心の自由」がすっぽり抜けており「『思想』なし」のずる賢い文となっています。共産党員に対する差別を今だに改めない会社の「反省なし」姿勢がここでも見られます。憲法や労働基準法では「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない」(憲法第十九条)「使用者は、労働者の国籍、信条文は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について差別的取扱をしてはならない」(労基法第三条)と;;;;;に明確に述べているのです。しかも50年以上も前に。
 しかもこの「指針」に書してあることが会社の中ではまったく守られていない。「年令で差別してはいけない」と言いながら、55才になると職制をはずれるとか、出向するということが、しっかりルール化されており、賃金も増えなくなる。アメリカでは雇用年令差別禁止法というのがあり、フォードなども管理職らから集団訴訟をおこされ、和解しています。このような点でも、国際企業といいながら、デンソーは実行が伴っていないと言えます。


地裁から高裁へ 連載F
前デンソー労組幹部の郵便局員贈賄事件の真相


被告の元郵便局員、地裁実刑判決を不服として、高裁へ控訴  この事件に関してはスパーク8月号で、デンソーと工機の労働者が東海郵政局へ、郵便行政改善の申し入れを行なったところまで書きました。ここではその後、この事件がどうなっているのかお伝えします。今、この事件の裁判は名古屋地裁から高裁へ舞台が移っています。元郵便局員の被告人が3月15日下された地裁の懲役4年、追徴金約65万円(求刑・懲役6年、追徴金約65万円)の実刑判決を不服として高裁へ控訴したからです。10月までの段階で、すでに高裁で四回の審議が行なわれています。被告人が控訴している主な理由は次のとおりです。
 @ 被告人は全トから自分の個人口座に振り込まれた郵便料金の多くを他の郵便局員から頼まれた切手購入などにあてた。
 A 全トへの特定割引、個人口座への郵便料金の振り込みなどは上司の許可を得ていた。他の郵便局員も同じようなことをやっている。それは郵便局員に対して切手販売などのきついノルマがあるからだ。


写真に見る日本史の中の日本共産党      連載第7回

ソ連に覇権主義、大国主義の誤りを認めさせた1979年の日ソ両党会談

 この年12月15日〜25日の期間、日本共産党代表団(団長・宮本委員長)が訪ソ。17日〜24四日、日ソ両党会談(ソ連共産党代表団団長・ブレジネフ書記長)、12月24日、モスクワで共同声明を発表。日本共産党への干渉問題を解決、領土問題の”解決ずみ”論を論破、中間条約で歯舞・色丹の返還を提起、「ソ連は、発達した社会主義である」という規定を共同声明にもりこむことを拒否。
 この日本共産党の道理ある不屈の活動を、世界の良識者はしっかり見ています。次はその一例です。
 世界に大きな衝撃
  ジュネーブ前市長エディンゲル氏(写真右)
  「ソ連指導部の日本共産党にたいする党指導部打倒をふくめた激しい干渉をはねのけて、公正な決着をつけたあなたがたの党のたたかいは、われわれにとって本当に驚きだった」