2005年11月13日(日)「しんぶん赤旗」

高金利社会を打破しよう アイフル元社員が実態告白
全国クレ・サラ交流集会開幕


 「第二十五回全国クレ・サラ・商工ローン・ヤミ金被害者交流集会」(全国クレサラ対協などが主催)が十二日、岩手県花巻市で始まりました。多重債務やヤミ金対策に取り組む弁護士や司法書士、被害者救済団体、被害者ら約八百五十人が集まり、「いまこそ高金利社会を打破しよう」と、被害実態や対策を交流しました。集会は十三日までの二日間です。
 集会では十七の分科会を開催。サラ金大手のアイフル(本社京都市)被害対策の分科会では、アイフルの過酷な取り立てを証明する録音テープの公開や、被害者本人の証言などによって告発。異常なサラ金業界の実態を社会に訴えようと話し合いました。
 アイフルの元社員の女性は、「新規貸し付けなどのノルマが厳しく、多重債務に陥った人がどうなるかなど考えもしなかった。社内にはお客にどんなことを言っても許される雰囲気があり、自分も返済を迫り暴言をはいた」と告白。「借金で自殺した客の遺族から何人も電話をもらったが、当時は何の罪悪感もなかった。勤めたのはたった一年だが、ここまで自分を変えたサラ金は恐ろしい」と振り返りました。
 アイフル被害対策全国会議事務局長の辰巳裕規弁護士は、「▽過酷な取り立て▽取引履歴を開示させる▽不動産担保ローンの禁止▽CMをやめさせるという四つの課題を柱にして、問題の根源にある高金利の引き下げにつなげるよう運動を広げたい」と訴えました。
 全体集会では、石川哲実行委員長があいさつ。経済ジャーナリストの須田慎一郎氏が記念講演を行いました。


◆e-mail address: ご意見・コメントは下をクリックして下さい

『スパーク』へ意見・コメントを送る