2005年10月28日(金)「しんぶん赤旗」

「公務員給与下げ」可決
吉川議員反対 民間賃下げ圧力に 参院委


 二十七日の参院総務委員会で、国家公務員の給与を引き下げる「改正」案が自民、公明、民主の賛成多数で可決されました。日本共産党と社民党は反対しました。
 日本共産党の吉川春子議員は採決に先立つ質疑で、人事院が独立性確保をうたう創設の趣旨に反し、小泉内閣の公務員総人件費削減という政策方針に追随し大幅な賃下げを勧告したことを批判。
 民間賃金が最も低い北海道・東北ブロックを基準とする法律的に根拠のない「地場賃金」との概念から、全国の一般職公務員給与を平均4・8%も引き下げることは「民間のさらなる賃下げの圧力にもなり、容認できない」と主張しました。
 吉川氏は、国家公務員総人件費が二〇〇〇年度の十兆三千四百六十七億円から五年間で五兆四千四百十億円と半減したにもかかわらず、防衛庁は二兆二千六百五十五億円から二兆二千五百三十四億円と維持され、総人件費の四割を占めると指摘。「教育や労働など国民に必要なサービスは切り刻まれ悲鳴があがっている」とのべ、防衛庁人件費の削減を主張しました。
 財界が公務員賃金引き下げの意図から非正規社員を官民比較の対象にするよう求めていることについて、人事院の佐藤壮郎総裁は「非正規労働者の雇用、賃金形態は常勤と異なり官民比較対象にすることは困難」と答弁しました。


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