2006年4月7日(金)「しんぶん赤旗」
新雇用策の廃止迫る 労組・学生 与党と個別会談開始
フランス
【パリ=浅田信幸】フランスで若者の解雇を容易にする新雇用策「新採用契約(CPE)」の撤回を求め、二カ月にわたり反対運動を続けてきた十二の労組・学生団体は五日の共同声明で、CPE廃止法を今月十五日までに成立させるよう要求しました。与党との個別会談開始を前に明らかにしました。
会談で労働総同盟(CGT)のティボー書記長は、議会が今月半ばに長期休暇に入るので、その前にCPEの撤回を決定するよう求めました。同書記長は会談後、「与党議員はわれわれの主張を聞きたいということで、交渉ではなかった。(CPEの)廃止が可能か不可能かをうかがわせる発言はなかった」と語りました。
与党の個別会談は、労組、学生団体、経営者団体を相手に七日まで続きます。
仏全国学生連合ら学生団体は、CPE撤回に向け政府に圧力をかけ続けるため、十一日に改めて学生デモを組織することを明らかにしました。
一方、CPE問題を与党に委ねることになったドビルパン首相は五日、国民議会で野党の質問に答え、「首相として必要な結論を近日中に出す」と述べ、問題の決定権が与党ではなく自分にあることを強調。求心力の低下に抵抗して、首相の権威回復に意欲を見せました。
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