『トヨタ・デンソー 過労うつ病裁判を支援する会』ニュース No.11 ( 2008年10月31日発行 )

「トヨタ・デンソー過労うつ病裁判」に勝利判決!
 トヨタとデンソーの長時間労働とパワハラを断罪!


トヨタとデンソーは控訴せず、働きやすい職場をつくり、その社会的責任を果たせ!

事案の概要:デンソーの従業員であるKさんはトヨタ自動車へ出向した後にうつ病を発症し休職しました。いったん回復し、デンソーに復職しましたが、デンソーとトヨタ自動車の共同プロジェクトの中で、うつ病を再発。現在も療養中です。
刈谷労基署に労災申請しましたが却下されました。Kさんは現在デンソー、トヨタ自動車の業務が原因でうつ病になり、休職を余儀なくされたことに対して、損害賠償を請求する裁判をおこなっています。

10月30日(木)午後3時30分から名古屋地裁で「トヨタ・デンソー過労うつ病裁判」の判決がありました。
デンソー本社に勤務するKさんがうつ病になったのは、トヨタとデンソーの長時間労働とパワハラが原因であると断罪するものです。
トヨタとデンソーは日頃唱えているコンプライアンスとその社会的責任重視の姿勢に基づき、この判決に従い、ただちに原告Kさんに謝罪すべきです。
また、同時に会社で働くすべての労働者の労働環境とメンタルケアの一層の改善に今後、真剣に取り組むべきです。
写真は  『勝訴』を知らせる弁護団の梅村弁護士

原告Kさんの判決後 勝利集会での喜びの声
写真は  記者会見・報告集会で発言する原告Kさん
正直、勝利して本当にうれしいです。皆様方のおかげです。
私自身は、うつ病になった原因は最初から過重な仕事やパワハラだと確信していました。
しかし、会社、上司は一方的に私個人の自己責任論を押し付けてきました。
それで裁判で争うことを決意しました。
病気がまだ完治していない中で、仕事をしながらの裁判は本当に苦しかったです。
しかし、泣き寝入りしなくて良かったです。
トヨタ自動車やデンソーには精神疾患を患っている、社員が相当いると聞いています。そこで会社には、判決結果を真摯に受け止め、次のことをお願いします。
@私に対して、心から謝罪すること。
A長時間労働の是正と適正な人員配置
B社員、部下を大切にし、皆がいきいきと働ける職場をつくる。
Cメンタルヘルス対策、ケアの充実



担当の岩井羊一弁護士の報告
約140名が参加   2008年10月30日(木)、桜華会館 桜花の間
トヨタとデンソーの共同の過失責任を認め、150万円を払うよう命じた今回の判決は画期的なものです。業務がうつ病の原因であると認め、会社の安全配慮義務違反も認められました。今後のこのような裁判にとても大きな影響を与える内容です。

写真は  裁判結果について記者会見で報告する 岩井弁護士(左)と弁護団の梅村弁護士(中)、田巻弁護士(右)

お願いします!
トヨタとデンソーに「控訴を断念せよ」のFAXを送って下さい。

      (例文)
貴社は2008年10月30日の「トヨタ・デンソー過労うつ病裁判」の名古屋地裁判決に従い、控訴せず、従業員の働きやすい職場をつくることによって、その社会的責任を果たされることを 要請します。
     氏名(団体名):_______________  
     所属      :_______________  

<FAX送付先>
  トヨタ自動車:0565-23-5800
  デンソー  :0566-25-4860

写真は  判決後の記者会見・報告集会
集会参加者の感想
今日の判決には、報道陣も多数参集し、判決を傍聴しようとする支援者や、報道関係者は140名くらい集まり、1103号法廷の傍聴席(40)では間に合わず、部屋の外で待機する人が30名ほど、裁判前の集会をした場所で待つ人たち多数。
裁判が始まった15:30pmには、結果を知らせる『旗出し』を待つこと10数分、弁護団の梅村弁護士が、名古屋地裁の玄関から出て、『勝訴』の旗を広げると、ワーの歓声が起こった。
原告と弁護団は判決原文を検討している間に、梅村弁護士から簡単な説明があった。
トヨタ自動車とデンソーの過失をみとめ、原告に何がしか(金額は覚えていない)を支払え」という画期的なものだった。





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