●井上メルマガ('12/10/22)   競い合いとなすり合い

 井上哲士です。

 復興予算の流用問題で先週の木曜日の決算委員会で質問に立ち、改めて三党談合政治のひどさを実感しています。

 私は、復興予算による国内立地補助金の大半が大企業にばらまかれる一方で、被災地中小企業のためのグループ補助は予算不足で六割が却下になっていることを指摘。さらに、国民監視が仕事の自衛隊情報保全隊の設備費用にまで復興予算が使われていることをただしました。

 そもそも民自公三党談合による復興基本法や基本計画で、「全国防災」や「日本再生戦略」が盛り込まれ、これが流用の口実となったと指摘。日本共産党が基本法に対し「被災者の生活と生業の再建」があいまいだとして反対したことを示し、「復興の理念を据えなおせ」と迫りました。

 他党も一定の批判はしましたが、自ら賛成した基本法に触れることはできません。すると枝野経産大臣からは自民党に対し「御党も合意して進めてきた話だ。反対した共産党が『けしからん』というなら話はわかるが、一緒に進めてきてそういう話をするのはあまりにもアンフェアだ」と反論される始末。これにたし、「執行は政府の責任」と言い返しましたが、国民不在の非難合戦です。

 要するに、話し合いで悪政を競い合い、国民の批判には責任なすり合い――「話し合い」「競い合い」「なすり合い」という三党談合の害悪を改めて浮き彫りに。この流れに未来はありません。


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