●井上メルマガ('09/10/16)   パナマに到着しました。

 井上さとしです。

    中南米ODA調査の7日目。昨日の夕方、ブラジルからパナマに入りました。今、現地時間の5時半。ブラジルとは2時間遅れの時差があり、体内時計はブラジルのままですので、4時すぎには目覚めてしまいました。

    昨日、ブラジルの国内線が遅れたためにパナマ便への荷物の載せ変えが間に合わず、スーツケースが届くのは今朝になるというトラブルがありましたが、それ以外は順調で、有意義な調査をすすめています。くわしくは、上記のアドレスからホームページをご覧ください。

  ブラジルでは日系社会の皆さんと交流するとともに、アマゾン地域での日本の農業、教育、環境の支援、農業不毛の地といわれるセラード地域を世界有数の農耕地に改善した農業開発事業への協力などを視察しました。

    日本人が移民してから101年、アマゾンに入植して80年。現在の日系人は150万人です。この一世紀の大変なご苦労もお聞きしましたが、アマゾンの農業は日本人が切り拓いたといわれるほど、その勤勉さや技術力、約束を守ることがブラジル社会の信頼を得、また、困難な中で教育を重視し、各界の重要な分野で活躍されている方も少なくありません。

    150万の日系人とその周りにある多くの親日感情――日本にとって、とても大切な宝ともいえるものです。「世界一の親日国」と呼ばれる方もありました。

      しかし今回、調査に先立ち書店の旅行書コーナーでブラジル中南米の本を探しましたが、相当大きな書店でやっと一冊みつけたという状況。日本人にとっては地球の真裏のサッカーの強い遠い国という程度の印象が多いのではないでしょうか。私も移民のことなどの知識はありましたが、日系人と日本の国がブラジル社会からこれほど親しみと信頼を得ていることは現地にきて実感することができました。

    今、日本国内に在留しているブラジル人は約31万人。「デカセギ(出稼ぎ)」はポルトガル語としても定着しています。昨年来からの景気悪化のなかで、こうした皆さんの失業や生活が問題になってきましたが、ブラジル社会が日系人に接するような親しみをもって、この問題に日本人が対応してきたのかと、考えさせられました。

    帰国後の活動に生かしていきたいと思います。


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