●井上メルマガ('08/10/16)   スターリンショック

  井上さとしです。

    当初、想定されていた解散・総選挙の日程では、26日投票に向けて14日に公示され、今日は本番の真っ最中になるはずでした。ところが、自民党内に「選挙より景気」などとして選挙先送り論が広がり、選挙日程は流動化し、来年になるという観測も飛び交っていました。

    ところが、昨日あたりから11月末投票を念頭に置いた発言が自民党の幹事長や国対委員長から次々飛び出し、またまた風が強くなっています。ただ、この風もいったん暴落した株価が反発し、急上昇したのを横目で見ながらのもの。今日、株価は再び暴落したため、再び先延ばし論が上回るかもしれません。

    株価のように、乱高下する総選挙の可能性ですが、いつ解散になっても勝利できるように準備を進める以外ありません。

    さて、今日の株価の暴落は、1953年の「スターリンショック」を上回り、「ブラックマンデー」に次ぐ、史上2番目の記録だと報道されています。私は、「スターリンショック」という言葉を初めて聞きましたが、「なぜ、スターリンが重体になったことで株価が下がるのだろう」と疑問に思いました。皆さんはご存知ですか?

    この分野に詳しい、議員団の事務局長が理由を探してくれました。毎日新聞のホームページによると「『ソ連のスターリン首相が重体』とのニュースが世界を駆けめぐり、米ソの緊張緩和・朝鮮戦争休戦交渉の進展が予想されたことから、軍需産業株を中心に東京市場の株価が急落した」というものです。

    う〜ん。戦争が遠のくと、軍需産業の株価は下がるのですね。逆に言えば、戦争が近づくと軍需産業の株価は上がる。理屈では理解していましたが、具体的な事実を示されると、なんとも恐ろしくなります。軍需産業が巨大で政治に大きな影響力を持つアメリカが、常に世界中で緊張を作り出している理由もここにあるわけです。

    こんな経済にしてはいけません。


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