●井上メルマガ('08/9/30)   米国民の怒り

  井上さとしです。

    朝のニュースを見てびっくり。米議会下院で金融安定化法案が否決されました。民主・共和両党の議会幹部間では成立させることで合意していたのに、国民の批判の世論の前に反対者が続出し否決されました。アメリカの国会には「党議拘束」がないのですね。

    それにしても、二大政党間の合意を覆したアメリカ国民の世論の強さ。不良債権の買取計画が明らかになって以来、「選挙区から毎日2千件の電話や電子メールが殺到。9割以上が反対」という議員もいると報道されています。「大もうけしてきたウォール街の尻ぬぐいを勤労世帯が迫られる」ことは許せないという怒りが下院議員たちを突き動かしました。

    だいたい、今回の対策を取りまとめたポールソン財務長官は、06年まで渦中のゴールドマン・サックス社の会長兼最高経営責任者をつとめていました。財務長官就任のために退職する前年には報酬と賞与で44億円を受け取っています。

 退職時には、退職の手当てやゴールドマン・サックス社の株の売却などで約500億円を手にしています。目先の利益をあげることには熱心で、自分はしっかり報酬をうけ、後でどうなっても知らん顔して公的資金を投入――米国民が怒るのも当然です。

    日刊ゲンダイの金子勝慶大教授のコラムが面白かった。「ご本尊の米国の破綻を眼前にして、『金融立国』推進してきた小泉元首相はさっさと食い逃げ。だが、残された連中はいまだに貯蓄から投資へなどとやっている。ああ、なんとおめでたい」

    このとおりですね。今度は日本国民が一票の力で政治を動かすときです。


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