●井上メルマガ('08/3/11)   被爆者の叫び

  井上さとしです。

 ご無沙汰しています。京都市長選挙の後、イージス艦衝突問題での対応や質問、全国遊説での熊本、京都、栃木での演説会、参院予算委の空転問題での対応などなど日々追われるうちにあっという間に日にちがたってしまいました。

    先週は1週間、予算委員会が開かれませんでした。衆院で予算案の採決を強行した与党にも、「一週間は審議拒否」とした民主にも責任があります。特に参院予算委は民主だけで過半数を占め、徹底審議に主導権を発揮できるのですから、早期に審議入りして徹底的に政府を追及することこそ国民が求める道です。

      先週は四回、参院野党国対委員長会談が開かれ、そのたびに、民主党に対し、参院での第1党の立場を自覚し、早期審議入りに積極的に動くべきと求め、記者会見も行いました。今日の野党国対で、やっと13日からの審議入りの方向が見えてきましたが、課題山積みの時に政府に休みを与えたことは残念であり、憤りすら感じます。

   さて、今日は志位委員長をはじめ党議員団として被爆者認定制度の見直し問題で、被爆者や認定訴訟の原告団、弁護団の皆さんと国会内で懇談しました。

    「私らは放射能の影響を受けているから被爆者手帳をもらっている。なのに、あなたの病気に放射能の影響はないという。そんな話がありますか」――被爆者の皆さんの怒りの訴えが続きました。

    原爆省認定訴訟での被爆者側の勝利が相次ぎ、国会内でも超党派の支援が広がる中で、厚生労働省は昨年末、「新しい審査の方針案」を提示しました。これまで多くの被爆者を切り捨ててきた方針を改める点では前進で、「原爆省認定問題は決着済み」という雰囲気も作られました。

   しかし、「新しい方針案」は、これまでより枠を広げつつも新たな線引きを作って認定に制限を設けるもので、これまでの認定裁判で勝訴した被爆者でも認定されない場合があります。「これでは訴訟の解決にならない」「原爆症認定問題の1日も早い解決を」と国会への要請に来られたのです。

   要求の柱の一つは、「被爆者がガンになれば、線引きをせずにすべて原爆省として認定を」。当然のことです。アメリカは原爆投下一週間後に被爆地に入った兵士でもガンを発症した者はすべて認定しています。

   高齢化し、病苦にある被爆者の皆さんが力を振り絞っての訴え。正面から受け止め、被爆の実態にそった基準させるために全力でがんばりぬくことをお誓いしました。



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