●井上メルマガ('08/1/12)   歴史的な1日でした

  井上さとしです。

  京都に向う新幹線の中から発信しています。

    昨日は、新テロ特措法を参院で否決にしたものの、衆院での再議決の暴挙により成立させられてしまいました。私は、同法の参院での質疑入り以来、10回の対政府質疑と、3回の証人喚問・参考人質疑、さらに討論を加え14回の論戦に立ちました。そのうち、総理とは3回、テレビ放送の入った質問は5回を数えました。さらに各地の集会での訴え、議面や会館前座り込みの激励……。全国からの声援に励まされながら、越年国会を戦い抜くことができました。ありがとうございました。

    昨日は、今の国会の前向きの変化と限界、これからの課題を凝縮したような  1日でした。

   10時から開かれた参院本会議。まずは、薬害肝炎被害者救済法案が全会一致で可決・成立しました。傍聴席には、実名を公表して5年間たたかってきた原告団の皆さんの涙の姿がありました。政府は全員一律救済の政治決断を拒みましたが、原告団の訴えが世論を動かし、国会での追及とも結びついて議員立法による救済となりました。

   被災者生活再建支援法の改正や、児童扶養手当削減の中止がそうであるように、これまでのように数の力で国民の要求を押さえつけることができない、国民の声が政治を動かす新しい流れが薬害肝炎被害者の救済にも実った瞬間でした。

     続いて採決が行なわれたのが、新テロ特措法。討論の後、記名投票が行なわれ、反対多数で否決。90年代以降、様々な海外派兵立法が行なわれましたが、一院とはいえ否決したのは始めてのこと。歴史的な否決となりました。

   そして、衆院本会議です。私は、本会議場の傍聴席から、その一部始終を見つめました。
 参院が否決した法案を与党が3分の2条項を使って再議決し、成立させてしまう――そこで踏みにじられたのは、単に参院の議決にとどまりません、国民の声そのものです。どの世論調査でも反対が賛成を上回り、審議するほど反対が増えている。にもかかわらず、再議決で成立。郵政選挙で作られた衆院での与党の3分の2の議席がいかに国民の声とかけ離れているかを痛感しました。    もう一つ浮き彫りになったのは民主党の役割です。記名投票が始まり、小沢代表の名前が呼ばれた時、与党席から声が上がりました。「小沢代表がいないぞ!」。私も目を疑いました。なんと、小沢氏は途中で退席し、棄権してしまったのです。

   民主党の議員も棄権を知らされていなかったようで、与党席から「小沢さんも本音は賛成なんじゃないか」「アメリカに申し訳が立たないと思ったのか」などと次々と野次がとんでもみんなダンマリです。私も傍聴席から見ていて、あきれ果てました。後から、大阪知事選挙の応援のためという報道がありましたが、理由になりません。

   さらに、自民党の議員が討論の中で、民主党の「対案」を持ち上げ、同案の中に盛り込まれた派兵恒久法の早期制定について、大いに議論を進めたいと強調しました。報道によると、与党は民主党の対案を衆院で継続審議にする方針です。与党が、参院で反対した法案を衆院で廃案にせずに継続にするのは異例中の異例。民主案を土台に、派兵恒久法の制定にむけた協議をすすめて成立させたい、という意図は明白です。

   「大連立」構想はいったん頓挫しましたが、党首会談でいったんは合意したとされている派兵恒久法制定は、両党間の共通の課題として進められています。民主案の取り扱いをめぐる動きは、2大政党制が何をもたらすかをいよいよ浮き彫りにしました。

   まさに昨日の国会は、国民の声で動く新しい流れ、それを阻む衆院での与党の3分の2を超える議席の害悪、「ねじれ」を大連立で解消することの危険性を示しました。夕方、新宿西口の街宣で、日本共産党を伸ばしていただいて、更に国民の声で動く政治へ前向きに打開しようと訴えましたが、心からの思いです。

     決意新たに18日からの通常国会に臨みます。



◆e-mail address: ご意見・コメントは下をクリックして下さい
『スパーク』へ意見・コメントを送る