●井上メルマガ('07/10/30)   証人喚問

  井上さとしです。

  昨日の午後、守屋前防衛事務次官の証人喚問が行なわれました。時間は全体で2時間15分。日本共産党の赤嶺議員の持ち時間は12分です。質問の場合は、たとえ他党と質問内容が重なっても、党の主張を明らかにする必要がある場合もあります。しかし、証人喚問は違います。限られた時間のなかで、重ならないように質問して、いかに重要な証言を引き出すか、証言の矛盾を浮き彫りにするかが問われます。

    我が党の質問は5番目。基本的な点の大半は前の質問者が聞きますので、あらかじめ沢山の質問項目を準備しておき、どんどん質問項目を落としていきます。同時に、前の質問への答弁で新たな疑問点が生まれたり、疑惑究明の突破口が開けてくることもありますから。ギリギリまで新たな質問を考えなくてはなりません。

    喚問が行なわる第一委員会室の隣の我が党の控え室に国対や担当事務局のメンバーが集まり、13時からテレビで他党への証言を聞きました。民主党の議員が「あなたと山田洋行の宮崎元専務との接待に同席していた政治家はいるか」という質問に、守屋氏は「いた」と応えましたが、名前は明らかにしませんでした。同席した政治家の有無は、赤嶺さんも質問を用意していましたが、突破口となる重大な証言です。

   委員会室から出てきた赤嶺さんも、「守屋氏が政治家の同席を認めたので、ここをさらに突っ込もう」と意見が一致。急遽、新たな質問が盛りこまれました。

     いよいよ赤嶺さんの質問。接待に同席した政治家が1人かどうかをただすと、守屋氏は少し困った顔をし、じっと考えた末、複数であることを明らかにしました。さらに赤嶺さんがその政治家の中に防衛庁長官がいたかどうかとたたみかけると、守屋氏はさらに動揺を見せた上、現職だったかどうかははっきり覚えていないが、長官経験者がいたことを認めました。

    この証言の時には議場内にも緊張が走り、「誰だ」という声も上がりました。この問題が防衛庁長官経験者の政治家を含んだ癒着の一部であることを浮き彫りにした瞬間でした。

    質問後、赤嶺さんのもとにマスコミの取材も殺到しました。夜のテレビを見ていると、各マスコミは久間氏、額賀氏、小池氏、そして石破氏のところに一斉に「同席していたのはあなたではないか」とインタビュー攻勢をかけていました。

    ギリギリまで知恵をあつめ、赤嶺議員の気迫で突っ込んだ質問。疑惑はさらに深まり、再喚問や関係者の喚問の必要性も明らかになりました。さらに徹底追及だ!



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