●井上メルマガ('07/5/30)  松岡氏の自殺に思う

  井上さとしです。

    松岡農水大臣の自殺には驚きました。ご冥福をお祈りします。

    松岡氏の事務所費問題を初めて国会で取り上げたのは、私の昨年十一月の倫理選挙特別委員会での質問でした。その後、「赤旗」の報道がきっかけとなって各マスコミも取り上げ一気に大問題になりました。さらに3月の予算委員会では、松岡氏に直接、光熱水費問題の真相を明らかにするよう迫りました。

    それだけに、松岡氏の自殺は残念でなりません。国民宛の遺書には「自分の身命を持って責任とお詫びに代えさせていただきます」とありましたが、「身命」ではなく、「言葉」で事実を明らかにしてこそ、政治家の真の責任の取り方だったと思います。

    今日の昼休みに、金権政治問題担当のある新聞の記者から取材を受けました。「事務所費問題に火をつけ、リードしてきた党としては標的を失って困られるのではないか」という質問です。

    私は、「自殺は実に残念だが、逆に、死してお詫びしなくてはならないような問題を抱えた人物を閣僚にし、さらに一貫してかばい続けた総理の責任が浮かび上がった。松岡氏の個人的資質の問題ではなく、安倍政権全体の問題になったのではないか。さらに追及していく」と答えました。

    さらに「小泉さんは、自分の仲間を平気で切り捨てる冷酷さがあった。安倍さんはそういう人を復党させ、温情の人かのようにいわれたが、逆に、政権維持のためには、『やめたい』と思っていてもやめさせなかった。結果的には、こういう事態を招き、ある意味では小泉氏以上に冷酷だ」と話しました。

    松岡氏の自殺に関係するといわれている緑資源公団の談合問題で、有力者だった元理事も今朝、自殺しました。永田町には重苦しい空気が漂っています。しかし、これで疑惑追及を終えるわけにはいきません。事実を明らかにし、腐敗の根を断つことこそ求められています。



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