●井上メルマガ('06/12/3)   教育基本法改悪許さない

  井上さとしです。

    教育基本法をめぐる攻防はいよいよ重大な局面を迎えています。与党は、総理の外遊日程にあわせて八日にも成立させる構えです。絶対に許せません。

   先週は、教育特で三回の質問と参考人質疑、倫理選挙特別委で1回の質問と5回の質問に立ち、さらに理事懇での与野党協議や野党4党の国対委員長声明発表の記者会見など超多忙な1週間となりました。食事の時間が無く、何回、カレーを食べたことやら……。

    10日の集中審議では、文科省の教基法案作成部署がタウンミーティングの 「やらせ質問」に直接かかわっていることを明らかにさせました。

    文科省は、八戸での「やらせ質問」が問題になった時に、「あれは内閣府が主催したものであり、文科省は手伝いをした」「文科省の窓口は広報室だった」といい訳をしていました。 私はあれほどの重大なことを広報室だけの判断でやったはずはない、と疑惑を感じていました。

    そして、内閣府から出された調査中間報告の資料をたんねんに調べると、運営を請け負った広告社からTMのチラシなどを文科省に送った時の宅配便の送り状が出てきました。そのあて先は、広報室ではなく、教育改革官室になっているではありませんか。さらに、大分のTMで「質問案ができました」という連絡メールも出てきました。その発信元は文科省教育改革推進!

    教育改革官室は教基法改定作業をしていたチームでその後、推進室へと発展しました。つまり、教基法改定作業をしていた部署が「やらせ質問」も組織していた証拠になります。「よし、これで総理を追及しよう」と構えていました。

    ところが当日の朝の「赤旗」に、党岐阜県委員会が事実解明を県教委に申し入れたことに対する県教委からの回答があったという記事が、回答の中心点とともに掲載されていました。「これは重要」と秘書さんがすぐに県委員会に連絡を取り、回答書をFAXで送ってもらいました。そこには、文科省から教育委員会の担当者(文科省からの出向者)に対し、質問者を作るよう依頼があったということが明確に回答されているではありませんか。これほど確かな証拠はありません。急遽、この回答書を中心に質問を組みたてなおすことにしました。

    すでに朝の理事会は終了していたので、場内で各党の理事に持ち回りで資料配布を承認してもらい終わったときには、質問まで一時間余り。質問の流れを簡単なメモ書きにするのがやっとでした。総理への質問はいつも、かなり綿密に原稿を用意しますから、こんなメモ書きで質問したのは初めてです。それでも、動かぬ証拠があると強い。「内閣府の手伝い」ではなく、文科省が直接、「やらせ質問」を組織したことを認めざるをえなくなりました。

    さらに午後の質問で追撃すると、ついに、八戸のTMは広報室が窓口だったが、それ以外の大半は教育改革官室・推進室が窓口であったことを認めました。まさに、教基法改定案作成作業の中枢の部署が「やらせ質問」を組織していたことを認めたものです。

    このこと一つとっても、文科省に道徳を語る資格はないし、ましてや教育基本法の改定案を提出する資格がありません。こんな法案は撤回する以外ありません。

    今回のことで、全国の地方党組織のすばやい活動、草の根の活動と固く連携している我が党の強みを実感しました。いっせい地方選、参院選の連続勝利は政治を大きく変える――確信を深めています。



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