●井上メルマガ('06/04/10)  「野党といってもピンとこない」!?

 井上さとしです。

    メルマガの発行がご無沙汰になってしまいました。この間、予算審議、日切れ法案の審議、さらに京都府知事選挙と続きメルマガ発行の余裕がありませんでした。すいません。

    今日は、民主党の小沢代表をはじめ新執行部が各党に挨拶まわり。日本共産党にもこられました。これから、この党が政策や国会対応でどのような立場を打ち出していくのか、注目していきます。

    さて、メール問題を巡るこの間の民主党との体たらくに「危機管理の甘さ」「若さを露呈」などの論評が多く見られました。しかし、問題は事後の対応ではなく、そもそもなぜ、あのようなメールに飛びついたのかという問題ではないでしょうか。私はこの間、「朝日」の2月28日付けでの金子勝氏の「民主党執行部は、小泉『構造改革』路線と政策的違いを打ち出せなかったためにスキャンダル暴露に走った。…それは政党の存立意義を失わせる」というコメントを紹介して、ここに本質があると訴えてきました。

    それでは、この政策的違いの無さという問題が解決されたのか。新執行部の顔ぶれは小沢代表に鳩山幹事長、渡辺国対委員長と自民党の旧田中派がずらり。日曜日の選挙応援でも、このことを訴えましたが、今日の永田町では、奇しくも当事者から同じ声が上がりました。

    一方は自民党。今日の民主党新執行部の各党への挨拶を夜のニュースで見ていると、自民党への挨拶の席上、小泉総理は「自民党時代のようで懐かしい」と皮肉交じりにジャブ。さらに記者会見では「田中派、竹下派と話しているようで、野党といわれてもピンとこないね〜」とさらにパンチを繰り出していました。

    もう一方は民主党。「TVタックル」で、元NHK記者で森派を担当していた民主党の衆院議員が、“当時はキラ星のような田中派の支配のなかで、小泉さんなど森派が冷や飯を食っていた。今は、かつての田中派の人が民主党に来て、小泉さんと対峙しているのは面白い”と発言していました。

    両方の当事者から、かつての自民党田中派が今の民主党の執行部だという発言がなされた形。これで「政権交代」を叫んでも政治の中身が変わるのか。やっぱり今必要なのは「確かな野党」を伸ばすこと!



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