●井上メルマガ('06/03/21)  米軍再編費用で総理と論戦

井上さとしです。

    予算委員会の外交防衛集中審議で十七日、小泉総理と論戦しました。テレビの前で応援してくださった方もあるかと思います。

    今回とりあげたのは米軍基地の再編に伴う日本の費用負担。特に沖縄海兵隊のグアム移転経費です。アメリカは百億ドルの経費がかかり、そのうち七五%(約八千八百億円)の負担を日本に求めていますが、アメリカの海兵隊強化戦略に基づく移転であり、日本が負担する根拠はありません。にもかかわらず、アメリカの要求に応えようとする小泉政権の姿をどう浮き彫りにするか――知恵の出しどころです。

    テレビ中継のある質問は重要ですから、国対とともに本部の政策委員会や基地対策委員会の力も借ります。会議を開いて、質問テーマを固め、最も効果的な材料や論点は何かも知恵を出し合いました。そして、政策委員会から送られてきたのが、米議会の「海外基地見直し委員会」が昨年の五月、ブッシュ大統領に提出した米軍再編に関する報告書。米軍のホームページを丹念に見て、発見したものです。その中には、グアム移転の施設経費について「最大で二十九億ドル」と書いているではありませんか。国内にはこう説明しながら、日本にはその三倍の百億ドルを示しているのですからひどい話です。まるで悪徳商法。ぼったくりの店と同じです。「よし、これを示して追及しよう」と決めました。

      いい材料があると、質問のかなりの部分が固まります。後は、最後までの粘りと、当日の気迫。質問の日の朝刊に、自民党の久間総務会長の「いくらかかってもこの時期にやるべきだ」という発言が載りました。アメリカ言いなりぶりを示すひどい発言です。急遽、これも質問で使うことにしました。「久間さんの財布からだすんじゃない。国民の税金だ」と迫ると議場内からは笑いも。さらに「こんな発言が出るから、アメリカは日本は何でもいいなりになると、根拠もない費用負担を求めてくる。国民には負担増をおしつけながら、こんな根拠の無い費用を唯々諾々と払うのか」迫ると、総理は、「ある程度、負担する用意がある」との答弁。道理のない要求にもノーといえない姿を示しました。

      新潟の方から、「近所の人と一緒にテレビを見ました。アメリカいいなりでお金を出す姿勢にみんな怒っています」と電話をいただきました。「米軍による道理の無い再編という建前の国土占領の拡張計画に対して半ば恐喝のようにデタラメで超高額の移転費用を巻き上げようとするアメリカの姿勢にたいして憤りを隠せません」など、メールもたくさんいいだきました。応援、ありがとうございます。

    明日は文教科学委員会で、明後日は午前は文教科学、午後の予算委員会で質問です。今日は休日の国会内で秘書の皆さんと質問準備(WBCのテレビ中継を横目で見ながら…)。いよいよ予算審議も大詰め。がんばります。



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