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2008年8月22日(金)「しんぶん赤旗」

日亜と光洋シーリングの労働者
志位委員長、たたかい激励


(写真)懇談する志位和夫委員長(右から2人目)、小池晃政策委員長(その右)と日亜化学、光洋シーリングの派遣労働者(左側)=21日、国会内

 日本共産党の志位和夫委員長は二十一日、偽装請負を告発し、直接雇用・正社員化を求めている徳島県の日亜化学、光洋シーリングの労働者と懇談し、たたかいを激励しました。
 日亜化学の島本誠さん、米田和史さん、光洋シーリングテクノの矢部浩史さんで、いずれもJMIU(全日本金属情報機器労組)の組合員です。小池晃政策委員長・参院議員、穀田恵二国対委員長・衆院議員、高橋ちづ子衆院議員と一緒に、実態や思いなどを熱心に聞きました。
 島本さんは、会社が直接雇用・正社員化の約束をほごにしたことへの怒りや九月末で雇い止めされかねない不安を語りながら、「徳島労働局が昨日、偽装請負があったことを認めました。これを力に正社員化を実現させたい」とのべました。
 矢部さんは、直接雇用に続いて正社員化を実現させていることを紹介し、「直接雇用になっても契約社員なので二年十一カ月で雇い止めされかねない。全員の正社員化を実現させたい」と話しました。
 志位委員長は、「みなさんのたたかいが、偽装請負をやめさせ、派遣労働の規制緩和から規制強化へと流れをつくる先がけとなったことに敬意を表します」と語りました。
 日亜化学で正社員化が実現するよう国会議員団として全力あげるとのべるとともに、派遣労働者を守るために労働者派遣法の抜本改正が必要だと強調。「一九九九年の原則自由化前に戻して業種規制をすること、派遣先に直接雇用させる『みなし雇用』の導入などを実現させましょう。有期雇用についても規制が必要です」とのべました。
 小池氏は、日亜化学問題での国会調査団の活動にもふれて、「労働局に偽装請負を認めさせた意義は大きい。国会議員団も全力あげます。正社員化へ力をあわせて頑張りましょう」と激励しました。

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フリーター、派遣、偽装請負


2008年8月22日(金)「しんぶん赤旗」

派遣労災死傷者 9倍 製造業解禁3年で
厚労省調査


 二〇〇七年の派遣労働者の労働災害による死傷者は五千八百八十五人と、製造業への派遣が解禁された〇四年と比べて九倍となったことが厚生労働省のまとめでわかりました。
 規制緩和による常用雇用の置き換えで派遣労働者が急増し、安全管理も不十分なまま危険な業務に従事させられていることを示しています。

 それによると、全労働者の死傷者数(休業四日以上)は十三万一千四百七十八人で、〇四年(十三万二千二百四十八人)からほぼ横ばいなのに対し、派遣労働者の死傷者数は年々増加しています。(グラフ参照)
 最も多いのは、解禁された製造業で二千七百三人。運輸交通業が三百十六人、商業が三百八人、貨物取扱業が百二十七人など。前年比で、貨物取扱業が二・四倍、製造業と運輸交通業が一・九倍と急増しています。
 死亡者は三十六人。製造業が十八人で半数を占め、次いで建設業が十一人です。「粉砕機を停止させずに清掃していて巻き込まれた」(食品製造)「ドリルで穴開け作業中、着ていたつなぎ服のすそが巻き込まれた」(機械器具製造)などの事例が報告されています。
 低賃金と不安定雇用をもたらしている労働者派遣制度の見直しを求める世論が高まる中、厚労省も日雇い派遣の原則禁止の方針を固めるなど、秋の臨時国会では派遣法改正が焦点となります。
 全労連非正規雇用労働者全国センターの井筒百子事務局長は、「製造業への解禁後に急増したことを示しており、派遣労働の自由化前に戻す派遣法の抜本改正が急務です。私たちの運動で与党も派遣法改正をいわざるをえないところまで追い詰めてきました。臨時国会に向けて、中途半端な改正に終わらせないよう運動を強めたい」と話しています。

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フリーター、派遣、偽装請負


2008年8月22日(金)「しんぶん赤旗」

正規雇用の指導迫る 非正規ネット 厚労省に
小池、大門両議員が同席


(写真)厚労省に要請する非正規ネットの人たち(奥)と小池議員(手前から奥へ3人目)ら国会議員=21日、国会内

 偽装請負を告発した労働者でつくる「偽装請負を内部告発する非正規ネット」は二十一日、厚生労働省に対し、派遣先への直接雇用と、正社員で雇い入れる指導などを行うよう要請しました。
 キヤノン、光洋シーリングテクノと日亜化学、松下プラズマなどの労働者らで、日本共産党、民主党、社民党の国会議員が同席し、日本共産党から小池晃、大門実紀史の両参院議員が参加しました。
 日亜化学の偽装請負を徳島労働局に認定させた島本誠さんは、九月末にも派遣会社から雇い止めされる状況ながら直接雇用の指導がないと指摘。「これが雇用の安定をはかることなのか」と、直接雇用に背を向けた厚労省の指導を批判しました。
 キヤノンに有期雇用されている大野秀之さんは、十日後に解雇(雇い止め)される契約社員がおり、「雇用の安定をはかるために是正指導が行われた職場で、解雇が行われることは許されない」と指摘しました。
 厚労省側は、雇用の安定が第一としながら、直接雇用は是正指導の一つの方法に過ぎないと回答。直接雇用する期間についても、行政指導は適当でないとのべました。
 小池議員は、日亜化学に対する徳島労働局の指導について、偽装請負を認定しながら直接雇用を指導しないことは許されないと批判。大門氏は、偽装請負をまん延させた厚労省の責任を批判し、雇用を守るよう求めました。
 松下プラズマとの雇用契約の成立を認める大阪高裁判決を得た吉岡力さんは、「厚労省の指導は企業しか見ていない」と抗議しました。
 同ネットは同日、全労連と連合に支援を要請しました。

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フリーター、派遣、偽装請負


2008年8月22日(金)「しんぶん赤旗」

非正規センター発足祝う
“連帯・前進を” 全労連が集い


(写真)非正規センターの発足祝賀会であいさつする大黒議長=20日、東京都内

 全労連は二十日夜、七月の定期大会で設置した「非正規雇用労働者全国センター」(非正規センター)の発足を祝うつどいを東京都内で開きました。パートや派遣など非正規労働者と政党、女性団体、弁護士、学者など各団体代表ら約百二十人が参加しました。
 全労連はこれまで四つの連絡会・ネットワークがパート・臨時社員、ヘルパー、外国人、派遣・請負労働者の問題に取り組んできました。
 非正規センターは、これらの運動を束ねてさらにたたかいを前進させるとともに、学者や文化人、弁護士などと協力して政策提言や調査研究、情報発信などに取り組むほか、非正規労働者の労働と生活をまるごと支援するセンターとして発展をめざしています。
 あいさつした同センター代表の大黒作治議長は、非正規雇用の問題に取り組むことは日本社会が求めている課題であり、労働運動の発展にとっても欠かせない問題だと強調。正規労働者と非正規労働者が連帯して要求を前進させるとともに、労働者の未来を開くためにセンターを大きく発展させようとのべました。
 日本共産党の小池晃参院議員をはじめ自由法曹団、いのちと健康を守る全国センター、労働運動総合研究所の代表らがあいさつ。小池氏は、「たたかいのセンターとして大きな役割を発揮してほしい」とのべました。
 非正規労働者のリレートークでは、大阪府の「橋下行革」による解雇計画とたたかう府立高校非常勤職員が「大阪の教育の質の低下につながる」と告発。登録ヘルパーの女性は、時給九百六十円で、「休日も働かないと生活が成り立たない」と訴えました。
 労組に入って解雇を撤回させたパチンコ店のアルバイト男性は「多くの人に組合に入ってほしい。センターができて非正規の人たちの力になる」と発言。上司のセクハラを提訴した中国人女性も「労働組合がなかったら私はどうなっていたかわからない」と語りました。
 つどいでは初年度の活動として、労働者派遣法の抜本改正や青年の働き方や健康の実態調査と政策提言などを行うことが紹介されました。
 日本共産党国民運動委員会の水戸正男副責任者が出席しました。


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