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2007年12月31日(月)「しんぶん赤旗」

07年 職場のたたかい
正社員化の扉ひらく


 職場に働くルールを求めるたたかいは今年、「なくせ貧困」の国民的な世論や運動と結んで大きな前進をつくりました。青年が先頭に立って企業や政治を動かし、「たたかえば変えられる」と新たな展望を広げました。(酒井慎太郎)

労組を結成
 光洋シーリングテクノ(徳島県藍住町)で偽装請負で働いていた青年労働者ら十四人が二十一日から正社員化を勝ち取りました。三年前、「偽装請負をやめよ」とJMIU(全日本金属情報機器労組)に入り、これまで六十九人の直接雇用を実現。短期雇用による雇い止めが横行するなか、正社員化を掲げて会社に迫り、ついに実現しました。

過労死認定
 トヨタの堤工場(愛知県豊田市)で月百時間を超える残業で命を奪われた内野健一さん=当時(30)=の過労死を国が認めました。世界のトップ企業の無法を許すなと世論が広がり、トヨタに責任はないとした厚労省(労基署)を追いつめました。十一月の名古屋地裁判決(国は控訴せず確定)は、自主的活動とされた「創意くふう提案」などを労働時間と認め、大企業にまかり通るサービス労働に警鐘を鳴らしました。

じん肺
 「なくせ じん肺」と命をかけて訴えてきた全国九百六十九人のたたかいが六月、国のじん肺対策を転換させました。国発注のトンネル工事によるじん肺根絶訴訟で、国に換気装置の義務づけなど防止対策を約束させ和解。原告団らは「トンネルじん肺の根絶へむけて大きく一歩を踏み出す道筋をつけた」と喜びました。

思想差別
 「大企業による思想差別は通用しない」―「ZC(ゼロ・コミュニスト=共産党員撲滅)計画」と称した石川島播磨重工業の思想差別で一月、労働者ら百七十五人が再発防止策を約束させ、和解しました。賃金・資格差別など四十年に及ぶ人権侵害は、労働者の権利を守ってたたかう党員らを排除し、もの言えぬ職場づくりが狙いでした。労働者が団結し、よりよい職場をめざす展望を切り開きました。

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