新聞に載った関連記事
2004年2月12日 しんぶん「赤旗」３面
トヨタ総行動
若者の雇用を増やせ
下請けいじめやめよ
街頭で本社前で終日訴え
「トヨタは下請けいじめ、サービス残業、過労死なくし社会的責任をはたせ」と本社に向けてデモ行進するトヨタ包囲行動の参加者=11日・愛知県豊田市
トヨタ自動車の企業城下町、愛知県豊田市で11日にくり広げられた「トヨタ総行動。早朝の本社・工場前での街頭富伝、昼デモ、午後の工場前童伝に、全国からかけつけた1300人が、熱い思いを唱和しました。
午前７時半の本社前。「ふざけるな。財界、トヨタの暴走は許さない」「トヨタは大もうけを吐き出せ」と書いた横断幕を持ち、歩道にずらりと並んだ人たちが出勤する労働者に声をかけてビラを配ります。ビラには「ベアゼロと下請け単価引き下げの元凶トヨタ自動車は社会的責任を果たせ」の文字がくっきり。
神奈川県から来たJMIU(全日本金属情報機器労組)横浜地域支部の大日方恵美子さん(59)はいいます。「私の職場でもトヨタの部晶をつくっています。ここが変わらなけれぱ、働く人はますます当たり前のことを言えなくなりますから。がんばろうと思いました」
夜行バスで着いた東京大気汚染公書訴訟原告団の人たちもブルー.ののぼりを林立させて参加。マスク姿の原告団の女性(70)は「ぜんそくの発作を抑えるため、点滴をしてきました。大気汚染の大きな原因は何と言ってもディーゼルエンジンの排ガスです。救済されないぜんそく患者が増えています。トヨタが変わればほかのメーカーも動きます。苦労があっても裁判に勝つためにがんばらなければ」と語ります。
午前11時から市内の山之手公園で決起集会。全日本教職員粗合(全教)副委員長の林萬太郎・さん(55)は、東京から早朝の新幹線でかけつけました。「労働組合の就職担当ですが、生産の海外移転で大企業が高校生をほとんど採用しません。
大企業は青年と日本の未来を食いつぷしているのではないでしょうか。私たちは、一事業所で一人は高校生の採用をと求めています。大企業は賛任を果たすべきです」
神奈川県の日産自動車座間工場で働くJMIU日産自動車支部委員長の坂ノ下征稔さん(59)は、朝、トヨタ元町工場前でマイクを持ちました。
「『春闘終えん』という財界・大企業の攻撃に、労働者が広範な国民と手を携えてはねかえしていかなけれぼ。同じ自動車産業で働くものとして、カを合カせてたたかう」
2004年2月12日(木) 「しんぶん赤旗」
世界のトヨタ、１３００人が包囲
本社工場総行動
１兆円もうけながら賃下げ・単価切下げ 論外だ
社会的責任を果たせ
「トヨタは下請けいじめ、サービス残業、過労死なくし、社会的責任をはたせ」とトヨタ包囲行動に集まった人たち＝11日、愛知県豊田市
「トヨタは社会的責任を果たせ」―。財界総理と呼ばれ、日本経団連の奥田碩会長が会長を務めるトヨタ自動車の本社工場（愛知県豊田市）前で11日、1300人の力強い唱和が響きました。
赤、青、黄と色とりどりののぼり、「あかんで奥田さん、従業員をいじめちゃあ」「財界・トヨタの暴走は許さない」との怒りや要求を書いたプラカード、横断幕を掲げた労働者や中小業者らがバスを借り切り、新幹線や自動車を利用し続々と集まりました。愛知県労働組合総連合などでつくる「０４春闘トヨタ総行動」に全労連もよびかけに加わりました。
一兆円（03年度）を超える史上空前の利益を上げながら、労働者に賃下げ、過密労働、下請け企業には単価切り下げを押しつけるトヨタの身勝手をやめさせようと早朝、夕方の各工場門前での宣伝、昼デモ、トヨタ本社への要請と終日、行動をくり広げました。
トヨタのおひざ元で活動する豊田加茂労連の加藤一美事務局長（５６）は「目をむくほどの大もうけを続けているトヨタをはじめとした大企業が、ベースアップはゼロ、下請け単価は切り下げるのでは、国民のくらしが悪くなるばかりか、日本経済だってもっとゆがんでしまう。地域からトヨタに社会的責任を果たさせる運動を強めたい」。
名古屋市内で印刷業を営む小林金作さん（６２）は「奥田さんは『消費税は１８％に』と中小零細業者を平気でふみつぶそうとしている。労働者のみなさんと手を携えてたたかっていく」といいます。
市内の公園で開いた集会で愛労連の見崎徳弘議長や全労連の生熊茂実副議長が｢過労自殺を生みながら､期間工や派遣労働者を急増させて、雇用責任を負わないトヨタの横暴をただそう」「正当な下請け単価を支払わせよう」と訴えました。
ディーゼル排ガス規制で負担を強いられる中小運送業者などでつくるディーゼル車対策共闘会議の代表や大気汚染公害訴訟の原告も訴えました。
日本共産党の八田ひろ子参院議員が連帯あいさつをしました。
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