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「おーい リナ?用意できたかぁ?」 宿の一室。リナのいる部屋のドアを浮かれながらノックして、ガウリイは返答を待つ。 そして、戸惑いがちにドアが開く。 「………………おまたせ………。」 顔を赤くして俯いていて、それでもはにかんだような笑みを浮かべて上目遣いでガウリイに言う。 そんなリナの態度にガウリイは理性をかき集めて巨大な本能を抑えていた。 「…やっぱり恥ずかしいよぉ…こんなかっこう…。」 「何言ってんだよ。かわいいって。オレはうれしいな♪」 「…………ばか。」 今、リナはいつもと違う姿をしていた。 ガウリイもである。 今日、この街ではある祭りが開かれ、仮装は厳守とされていた。 衣装は貸し出し可能で、ここぞとばかりにガウリイは煩悩を発揮させたのだった。 いろいろ迷っていたのだが、最終的に選んだのは古代女神の衣装をかたどった、布一枚を体に巻きつけただけのような衣装だった。 リナは猛烈に反対したのだが、ガウリイの他に選んだのが、これよりもっと露出度が高いというのと、自分で選ぼうとするとガウリイの脅しのような反対に遭うためにしょうがなくその衣装になったのだった。 一方、ガウリイはというと、中世に存在していた感じの騎士をかたどった軍服にも似た、それでも全然普通の衣装であった。かなり似合っていてカッコ良かったのは言うまでもないが…。 そして、祭りに出かけようという事で、今に至っていたのだった。 表通りから広場にかけて、あらゆる露店が立ち並ぶ。魔法の明かりでなく、『Jack-o-lantern』の明かりで照らしているためか、雰囲気は上々だった。 そんな中、1本の裏路地に、1組の男女がいた。 「あーもーっ うっとーしかったーっ!」 「…まあ確かにな…」 雰囲気が良くてもあふれんばかりの人通りと、そんな中でもガウリイ目当てに声をかけてくる女に『根性があるなー』と思いながらも、むかついていたリナと、多い人通りと、その中でも特にリナに近づこうとする男どもからリナを守りながら歩いてきたガウリイは苦笑して話していた。 「だいたいガウリイがあんなに女を呼ぶから悪いのよ。あの女の人達だけで表通りの人ゴミの4分の1は埋められるわよ。」 「あのなぁ……そりゃ言い過ぎだろ…。それに別にオレが悪いわけじゃないだろ?」 それだったらリナにも言える事だろうし…。 と、心の中で付け足して歩き出す。 「あんたが悪いのよっ!」 「なんだよ 妬いてんのか?」 「妬いてないっ!」 「はいはい。」 リナは歩き出したガウリイに続いて歩き、ふと疑問が浮かぶ。 「ねぇ、どこ行くの?」 「宿屋に戻るんだよ。露店は一応ひとまわりしたし、宿に戻るんなら裏歩いた方が楽だろ?」 ガウリイのまともな物言いに、驚き、歩きながら、 『明日は雨かもしんないなー……って事は宿の料金1日分損じゃないっ!うーん…雨の中いちいち歩くのも嫌だしー、別に急いでるわけでもないし…でもお金もったいないし…雨が降ったらガウリイのせいよね。お金ださせよーかしら…。』 などと、不条理な事を考えている所にガウリイから声がかかった。 「なあ リナ。そーいえばさ…」 「ふぇ?なに?……こんなとこより、宿で話した方がいいんじゃないの?」 立ち止まって、リナの方を振り向いたガウリイにリナは言う。 今2人がいるのは、裏路地の結構奥の方なために明かりは月明かりのみである。こーゆー所には馬鹿なヤツらも多い。別に怖くはないが、疲れている今、相手をするのはめんどくさいので、そー言ったのだがガウリイはそのまま続ける。 「いや、宿に戻ると今言いたい事忘れそうだし。」 「ふーん…で、何?」 「あのさ…オレにはお菓子ないのか?」 「………………はぁ?」 やけに真剣に言ってきた割に間抜けな内容にリナは気の抜けた返事を返す。 「何言ってんのよ。子供じゃあるまいし。」 「あーっ それは差別だぞっ!?大人だってなんか欲しーだろーがっ!」 「………何か買ってこれば?」 「それ、貰った事にはならないんじゃないのか…?」 「って言ったって…あたし何にも持ってないもの。」 『ガウリイは急に何を言い出したんだろう…』 と、ガウリイの魂胆を図りながら会話を続けているが、まるっきり解らない。 ガウリイにしてみると、リナに悟られないようにしているのだからリナに解らないのは道理なのだが。 「でもそうだな…。一応オレも大人だしなぁ…。」 言いながら考える振りをする。リナはなんか嫌な予感が背筋を走った。 「だから大人のお菓子くれよ♪すっげー甘くていいからさ♪」 「……おとなの………おかし…?」 リナはガウリイがなんとなく近づいてきてる気がしていたのだが、それは紛れもなく事実である。 ガウリイの満面の笑みには、何か別の企みが含まれているように見えた。 ――――――でも逃げらんない――――― 既にリナの後ろには壁があった。そしてすぐ前にはガウリイ。 絶望ってこーゆー事なのかもしれない などと思っているリナを腕の中に収めるように、ガウリイはリナの顔の両側に腕を置く。 「そ。なぁ?リナ♪」 「―――冗談じゃ―――――っ!」 リナが言おうとした文句はガウリイによって封じられ、そのまま長いような短いような時が過ぎた後、ガウリイは不適な笑みを浮かべて言った。 「Trick or Treat?」 ―END― 作者様からのコメント:
「あああ…こんなん送りつけちゃって何考えてるんだろう…あたし…
すいませんすいません。はっきり言って何が言いたかったんだろうって感じの小説ですよね…。
もう少しましなの書けるようになりたい。」 |