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僕の夏休みそれは今まで体験する事が出来なかった、きっとこれからもできないだろう。 僕は夏休みが始まってすぐに交通事故に遭った。全くひどかった。っていっても僕はその事を全く覚えていない。ただ、隣で一緒に自転車で走ってた僕の友人が言うには本当にひどかったらしい。でも、まぁ、そんな事はどうでもいい。僕が話したいのはそのあとの事だ。僕は車に正面衝突したその瞬間意識が無くなった。その瞬間を僕は覚えている。まるで宙にういた気分で気持が良かった。そして僕は夢の世界へ行ったんだ。 目がさめると僕はお花畑に囲まれていたよ。綺麗だった。僕は夢中になってまるでハイジのようにそこら中を駆けずり回った。でも、なんだか寂しくなってきてね、考えてみればここには僕の他には誰もいない。動物だっていやしないんだ。いるのは語りかけてきてくれない花達だけ、、、。そのうち空まで暗くなってきて真っ暗になった。ん、いや違う紫だった。そのうち花達が血相をかえて牙をもって僕を襲うんじゃないかと思ってたら、、本当になった。あんなに可愛かった花達が僕に噛み付いてくるんだよ。その恐怖がわかるかい?僕は必死になって逃げた。最初の内は何とか花を踏まないようにしてたけどもう、なんにもおかまい無しで逃げた。花をひとつずづ踏むたびに僕のスピードは早くなっていった気がしたよ。だって、踏むたびに花が「グジョッグジョッ」ってうめき声をあげるんだ。それに花を踏んだ時妙なリアル感があったしね。そして最後、あっもうダメだって思っていっきに体の力が抜けたんだ。そして僕は果てしなく続きそうなお花畑で倒れたんだ。そのとき思ったよ 考えてみれば無理な話じゃないか、このお花畑から抜け出そうなんて。だって花全体が動いてるのに どうがんばったって、どうしようもないじゃないか。 目が覚めると僕は原っぱにいた。そして上を見上げると、一本の大木があった。いつの間にこんな所へ来たのだろう。僕にはまったく見当がつかず、きれいに刈り取られている原っぱと大木とをただ、見比べているだけだっ。すると、向こうから巨大なトラックがこっちへ向かってきた。僕の周りで、何がおこっているのか分らずにいた僕はとにかく向こうから来たバスに手をふってみた。すると、トラックは10メートルぐらいの所で止まり、なかから人がでてきた。僕は人間をようやく見つけた嬉しさで、ダッシュで、トラックの所まで走って行った。 「初めまして、Hello,Do you speak Japanese?」 「あ??何をいっとるんだ。お前はその訳の分らん言葉は止めんか。まともな言 葉がしゃべれんの か?ピケラの上でねっころがっとると頭がおかしくなるんかのぉ」 「あ、いや、日本語なんですね。安心しました。ピケラって、あの花の事ですか?」 「日本語ってなんだ?まぁ、いい。そうだ。あの花の事だ。あの花を刈り取るのがわしの役目だ。 あの、トラックのなか見るか?まだ、しんどらんピケラがおる。」 「いや、結構です。ところで、これから何処へ行くんですか?もし良かったらつれていってほしいんですけど。できれば、もうここにはいたくないんです。」 「あぁ、どうせ今から宿探しにに町にへ行くんだ、ついでに、つれていこう。」 ・・・・・と、まぁそんな感じで、僕はその人のトラックへ乗せてもらうえることになった。 「あっそうだ、これを首に下げておけ。」 そういって、僕に手渡したのはプラカードのようなものだった。 「これなんですか?」 「みての通り、プラカードだよ。だがな、そのプラカードは普通のとはちょっと違うぞ。まぁ、簡単に言えばだな、銀河鉄道999の鉄郎がもっとった切符のようなものだな。それがあれば何処へでもいける。さしずめ、わしがメーテルで、お前が鉄郎と言う所か。くっくっくっ、、、。」 「はぁ、、、。なるほど。でも、なんで2枚も持ってるんですか?」 「ん??あぁ。メ−テルだって秘密をもっとろうが。なんての。ただ、最近お前みたいなのが多いんじゃ。それで、まぁ、この仕事しとるとそんなカードどうにでもなるからなぁ。何しろ、この仕事をしとるんは、わしひとりじゃぞ。VIP待遇じゃわ。」 「一人?じゃあもし、おじいさんが死んだらピケラはどうなるんですか。」 そういうと、おじいさんは顔を赤らめて険しい顔つきになり声を荒げて言った。 「知りたいか。」 「はぁ、まぁ、。」 「ふん、いかんなぁ、そんなかのなくような声は。もっと声をださんかい!!しりたいか!。」 「は、はい。」 「よろしい、まぁどうせ、お前の言う事なんか誰一人として信用せんだろう。」 そういって、おじいさんは僕にピケラについて話しはじめた。 おじいさんのもともと住んでいた星はもっと遠い遠い所に有る星だった。おじいさんはそこに住んでいる時は当たり前だけど若かった。あの頃はもっと髪があったんだぞって自分の頭をさしながらいっていた。 おじいさんは子供の頃、周りに悪魔の子と言われていた。それはその国に住んでいる人々とはあまりにも姿が違い過ぎたから。本当に突然変異としか言い様がなかった。髪は真っ黒で肌は黄色、僕から考えればそれが普通なのに。そのせいで自分の母親と自分はひどい扱いを受けた。どういう内容だったかは詳しくは話してはくれなかったがその時のおじいさんの顔は忘れられない。 おじいさんが8才になる頃、ある祭りがあった。8才と言う年は自意識が芽生えたとして毎年8才の子を祝うお祭りをするそうだ。当然の事ながら自分は参加させてくれなかった。祭りが終わってからおじいさんは捨てられた。捨てたと言ってもそんなに遠くではない近くの丘だ。母親が祭りが終わってすぐにこっそりおじいさんをつれて行ってくれた。久しぶりに二人で何処かへ行こうと。二人はほんの少しの間ただ丘の上で話していた。この丘は昔からの言い伝えで災いが起こると信じられているから全く人の出入りがない、本当にあの人達は封建的だ、おじいさんはそう言った。おじいさんの母親もおそるおそるだったらしい、けれど二人が二人っきりになれるのかここしかなくてそれで仕方なく、だった。二人で話した事はたわいもない事、いつかこの星を出て行って違う世界を見てみたいだとかただそれだけ。それでもおじいさんは楽しかった。母親とこんなにも長く話したのは初めてだった。けれど、夜、空が暗くなってしばらくして母親はちょっと待っててと言ったきり戻っては来なかった。でも、その丘から家まではさして遠くはない。でも母親の気持を察して家には戻らなかった。とおじいさんは涙を隠すように少し僕に背を向けるようにしながらいった。もちろん運転中なのですぐ前を向いたけれど。 そうなれば、誰だって何処かがおかしくなるに決まってる。おじいさんも例外じゃなかった。おじいさんの心は次第に憎しみで埋め尽くされていった。 「わしにはその時花しか話し相手がおらんかった。花と話しとるとな心が安らぐんじゃ。ホントに話すんじゃぞ。だからわしはその時まで誰も殺さなかったんじゃ。毎日毎日憎しみと安らぎが繰り返されてたんじゃ。だがな、ある時そのバランスが一気に崩れていった。憎しみが大きすぎたし、何もかも信じられんようになった。」 おじいさんの食事場所はいつも決まった木の下だった。といっても前からそんな場所があった訳じゃない。おじいさんの母親がおじいさんを見捨てた気からだった。見捨てたと言ってもやっぱり母親は母親、自分の子供と自分では自分を選んだけれど自分の子供の事も忘れられなかったに違いない。おじいさんは今はそう思ってると言った。その木の下にはいつも決まった時間に小さなバスケットが置かれていた。バスケットの中には一日分の食べ物、一週間ごとに洗濯した下着が置かれていた。そういう事が1ヶ月、2ヶ月と続いて、そのうち一匹の犬がくるようになった。おじいさんははじめその犬を嫌っていた。理由はもちろん自分の食べ物がなくなるから。その犬が来てからは毎日食べ物は競争だった。その競争は無くなる事はなかったしおじいさんも次第にそれを楽しみにするようになった。何かとふれあう事が楽しかった、おじいさんはそう言っていた。その犬とはただ御飯の時だけの付き合いだったし御飯が終われば話す事も会う事もなかった。それでも何か通じ合うものがあった。 「おじいさん?聞きたいんだけどそんな競争せずに朝からずっとその場所に居れば済む話じゃないの?」 「そんなの、母親が嫌がるじゃろ。一度は捨てた子に会うなんてできん。それに競争する事が楽しかったしの。」 そして、おじいさんは話を続けた。 事件が起こったのは冬だった。凍り付くような寒さだった。その日もいつも通りにおじいさんは木の下へ行くために走っていた。でもその日は本当に寒くて風も強くてあまり速くは走れなかった。今日は負けだ、そう思いながらもできるだけ早く、早くと走っていた。寒い日だったが不思議と霧はなく視界ははっきりとしていてまだ木へは遠いのに犬が寝転がっているのが見えた。ちくしょ、もう食べ終わってんのかあいつ、早えぇなぁ。その時はそう思っていた。だれが死んでいるなんて思うだろうか。おじいさんは先に食べられた悔しさと仲間を見つけた嬉しさで心持ち走るスピードを速くした。そして、木に辿り着いて目にしたものは食べ散らかした御飯とそのそばで寝転がっている犬だった。 「始めは御飯が残っている事が疑問だったがきっと犬が残しておいてくれたんだ、そう思い儂は犬に抱きついた。抱きついた時犬はあたたかかった。これが温もりだよなぁ、気持いいよなぁ、そんな幸せな気持で犬に呼び掛けた。「おいっお前、何だ俺に残してくれたんか、見かけによらずいいやっちゃなぁ。」‥‥‥‥‥‥‥反応は、なかった。始めはあれっおかしいなこいつ熟睡かァ、ただそれぐらいにか思っていなかった。しかし、いくら呼んでも反応しない、どこを触ってもぴくりともしない。しばらく、揺すってみたけどだめじゃった。死んでたんだ。不思議と涙は出なかったよ。あの時本当に悲しかったのかどうか今じゃ分らない。脱力感と孤独しかなかった気がする。簡単に言えば生き物なんて結局自分が大事なんだよな。あの時のわしはまた自分が一人になる事しか頭になかったんだよ。だって、あれから儂がした事と言えば犬に寝そべって、ぼぉっとしてただけだった。真夜中になっても、ずっとそうだった。ただ、その頃になると風が強くなって、バスケットの中から毛布をだしてきて犬と儂で毛布にくるまった。優しいと思うかもしれんが優しくなんかない。ただ、温もりを感じたかった。あの木のそばで寝たのは初めてだった。気持良かった。」 おじいさんはいったんそこで言葉を切った。思い出にひたりながらもその続きを言いたくないようなそんな様子だった。僕はおじいさんはここから先を話したくない、その事を分かっていたのに僕は先を急かした。 「で、結局その犬が死んだ原因はなんだったの。ただの衰弱死には思えないなぁ。」 なんて、自己中なんだ。僕はいいながら思っていた。おじいさんの結局自分が大事、その言葉が頭を掠めた。それでも、おじいさんはそんな僕に付き合う、そんな表情をしていった。 「握り飯だ、母親の作った。あの日は風が強かった。儂はいつもならがつがつ食うのにその日はなんも食べんかった。食べる気がせんかった。その握り飯がな、転がっとったんじゃ、風で。それで、おにぎりが転がった場所は花の下じゃった。朝起きたらなくさっとった、花がな。」 おじいさんの心臓から絞りだすような声に僕の心は締めつけられた。つまり、おじいさんの母親はおじいさんを殺そうとしたんだ。速攻性の毒で。 「そこから儂は何をしたと思う。ピケラを作ったんじゃ。考えてみれば確かに末恐ろしい子供だったわい。どうやってそれが出来たのかは、覚えとらん。花にあの毒を何度も何度も与えて、耐毒性の物が出来て‥‥‥、そこからなんだったかな。もしかしたら憎しみが最高のスパイスになったのかもしれん。まぁ、とにかくそこからは想像できるじゃろ。ピケラが出来て、ちゃんとピケラに対抗する薬を作る事も忘れんかった。」 「で、おじいさんはそれをばらまいたの。」 「どうかな。結果的にはそうなったのかもしれん。だが、儂はそこまで勇気がなかったよ。ただ、毎夜、町に隠れて種を握ってた。朝日の昇る2、3時間前までずっとそうやってた。心の中では結局自分はできないって思ってたんだろうな。だってな、町でピケラが繁殖してるのを見た時頭が真っ白になった。多分帰る時に何粒か落としたんだろうな。いつもの場所に儂の居所はなかった。ピケラが繁殖をはじめておった。あいつらは繁殖が盛んだからすぐ増えるからな。人に見つからないようにドアを付けておいたもんだから私ドアを開けた瞬間儂の足に何百ものピケラが張り付いてきおった。儂はただ逃げるだけじゃった。」 「それからあの星がピケラで埋もれるまでの時間はたった1日だった。儂は自分の周りに薬をいつも吹き掛けて歩いとったからなぁ、生き残ったのは儂一人じゃ。宇宙に出てみて分かった事だがあんな小さな星じゃ、しょうがなかったんだよ。全員が死んだ、つまりピケラが新しい獲物を探しているような素振りをしはじめた時に儂は星でただ一つの船に乗って、そしてここにきたんじゃ。」 そういって、おじいさんの話は終わった。一体今はどこにいるかというととある宿。おじいさんは顔パスらしくて僕に話をしたままプラカードを見せそのまま陽当たりの良い部屋へ招待された。でも僕は宿のおかみさんが最後に顔をしかめたのを見のがさなかった。 おじいさんは話終えるとすぐにベットに潜り込んでしまった。僕は一つ聞きたい事があった。どうして、今ここにピケラが繁殖しているのかと。 とはいっても、これ以上どうしようもない、そう思った僕は何をしようか外に出てみようかと、色々考えたあげく寝ることにした。おかみさんのあの顔を思い出したから。 次の日のまだ夜明け頃、もうおじいさんは出発の用意をしていた。 「あれ、おじいさんもう行くの。」 「ピケラはまっとってくれんからのぉ。」 ただ、一言そう言いおじいさんは出て行こうとした。 「おじいさん、聞きたいことあるんだけど。どうして、ピケラがここでも繁殖してるの。」 僕はなんて自分勝手な人間なのだろうか。人の苦痛より自分の欲求を満たす。そんなことは分かっていながらも、僕は止めなかった。 「もしかしたら、またおじいさんがドジしたの。」 「話してやろう‥‥‥‥‥‥‥。」 そう言い、おじいさんはおかみさんに朝御飯をこっちに持ってくるように言いつけ、朝御飯がきた後、周りに誰もいないのを確かめ、話した。 「儂がわざと播いたんだよ。」 「はいっ???。」 「生きてく為に播いたんじゃ。人はな自分にとって必要のないものはいらない。だから自分から必要なものになったんじゃ。もう、あんな目にはあいたくない。」 「それだけで。」 「お前には儂の気持は分らんのじゃよ。」 ただ、それだけ言うと朝御飯を残したままおじいさんは出て行った。 僕にはさっきの短い会話を理解することができなくて、しばらくずっと座ったままだった。 しばらくして、トラックの使い古したエンジンの音が聞こえ、次第に小さくなっていった。 僕にはまだ理解ができないままだった。 続く まだまだ続きがあるそうですので、お楽しみに♪ |