旬のタコいかがですか? ’01 2月

(ショスタコBeachへようこそ!)

 

 

 

1951.2.25

前奏曲とフーガ 完成

 1950年のバッハ没後200年に触発されたショスタコーヴィチ、同年10月より、バッハにあやかって24の調性にもとづく前奏曲とフーガを作曲、約4ヶ月かけて全48の作品を仕上げました。この作品の完成からちょうど50年、半世紀が経過しました。この項は、24の調性一つづつを取り上げつつ、その作品、そして他の作品における調性も考慮に入れつつ、前奏曲とフーガの解説を試みようという、著者Msの野心的な企画なのであります。本当は、バッハ没後250年のメイン企画として、2000年内に立ち上げる予定でしたが結局手付かず、この1月、ようやく、変ホ長調の作品を他の項で取り上げたことで私の重い腰も上がり、当HPの2周年のメイン企画として立ち上がる運びとなりました。
 ショスタコの筆の運びを見ますと、まるで日記でもつけるかのごとく、1曲1曲、確実に作曲が止む事無く継続しています。私のこの企画も、それにあやかりたいものです。ハ長調の作品からニ短調の作品まで、さてさて何週間、いや何ヶ月かけて制覇する事が出来るでしょう?気長に見守っていただけるのなら幸いです。

 さて、20世紀の作曲家でありながらも、調性にはこだわりつづけたショスタコーヴィチ。決して古典的な機能和声の枠内での作曲に甘んじたわけではないものの、同時代の他の作曲家に比べれば、随分調性を感じさせる作品を書き続けています。そんな彼が、すべての調性で作品を書くとなった時、その調性に対して、どんなインスピレーションが湧き、どんな作品を書いたのか、それぞれ確認をして行こうと思います。変ホ長調におけるアンチ・英雄的な態度は既に考察したとおりです。他の調性においても、これほど明確な、特定の調性に対する彼の態度が見られるかは微妙なところですが、彼の作品全体を見まわしつつ、「ショスタコと調性」の関係についても、あれこれ想像を働かせてみたいと考える次第です。

 旬のタコ、いきのいいタコのネタを、どうぞ、ご賞味あれ!!!

ちょうど50年前、2/3、彼は変ホ長調のフーガを書き終えたところ(2001.2.4 Ms)

 

<0> 曲解の前に

 さて、各曲に移る前に少々前置き。
 各曲について書く前に表を2つ用意しようと思います。まずは作品の概要などの表。   

  拍子 速度 概要 作曲年月日
前奏曲     概要欄には、音楽之友社「作曲家別名曲解説ライブラリー」
の解説をかいつまんで記入します。
 
フーガ        

 さらに、ショスタコーヴィチの他の作品における、同じ調性のものを以下のとおり表記します。交響曲、協奏曲、弦楽四重奏曲、その他室内楽曲等について、楽章ごとの主調で判断します。ただ、主調といっても、諸説あるものもあります。その辺りは学術的な正確さを突き詰めるわけではなく、解説本を参考に一般的と私が判断したものを記入させていただきます。主要主題の調性(ソナタ形式なら第1主題の調性)、ということになろうと思いますが、あくまで、ひとつの目やすに過ぎません。
 歌曲や、バレエ音楽は何故入れない?といった意見もあるでしょうが、煩雑になりすぎても見にくいので、恣意的に主観でこんな表を作った、という程度で勘弁してください。まぁ、ここから何か見えるかもしれないし、何にも見えてこないかもしれない。
 あと、交響曲第14番や、弦楽四重奏曲第10番のように、各楽章の調が判別しにくいものは書きません、というより、書けません。ただ、前者の全体の主調はト短調、後者も同様な観点ではへ短調、とは書けると思いますけど。

交響曲 第○番T,第×番X
協奏曲  
弦楽四重奏曲  
その他室内楽曲 某ソナタU
その他特記  

 想像はつくと思いますが、楽章に付いてはローマ数字で記入します。
 さて、それでは長い前置きはこれくらいにして、ハ長調から、長い旅に出かけましょうか。  (2001.2.8 Ms)

<1>ハ長調 <2>イ短調 <3>ト長調 <4>ホ短調 
<5> <6> <7> <8>
<9> <10> <11> <12>
<13> <14> <15> <16>
<17> <18> <19> <20>
<21> <22> <23> <24>

 

 

 

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