485系(JR東日本所属車)

3000番台 「白鳥」「つがる」
 このリニューアルは多くのファンを驚かせたことでしょう。1996年、突如とし
て485系のリニューアル車が登場しました。顔つきは大きく変わり、これまで
の485系にあった無骨さを全く感じさせないものになりました。内装も大幅に
変化し、座席はJR東日本お得意の座面スライド完備のものに。こうして新
車と見違えるような姿になった485系は、「はつかり」で活躍しました。東北
新幹線の延伸開業後は八戸と函館を結ぶ「白鳥」運用にシフト。青函トン
ネルをくぐって北の大地へ姿を見せる機会も多くなりました。
3000番台 「いなほ」「北越」
 青森で大きな話題を呼んだリニューアル485系。その第二弾は1997年に
登場しました。北越急行の開業と同時に、北越急行を通って越後湯沢と金
沢を結ぶ「はくたか」が登場。JR東日本からは485系が呼び出され、大幅
なリニューアルを施して投入されました。しかしリニューアルされたとはいえ
元は485系。最高時速160キロで爆走する681系には到底敵うはずがなく、
結局2005年に「はくたか」運用からは撤退しました。現在は非リニューアル
車と同様に「いなほ」や「北越」など、新潟を拠点にして活動しています。
上沼垂色 「いなほ」「北越」「くびき野」
 すっかりリニューアル車が幅を利かせるようになった新潟の485系です
が、「上沼垂色」と呼ばれる塗装を身に纏った非リニューアル車もまだまだ
多数残存しています。この塗装の車両はJR化直後の1988年に登場し、当
初は日本海縦貫線をひたすら走った先代の「白鳥」などで活躍。大阪にも
よく顔を出してました。現在はリニューアル車に混じって主に「いなほ」「北
越」で活躍。乗りドク列車として名高い快速「くびき野」もこの車両が使用さ
れています。
1500番台国鉄色 「いなほ」「北越」「くびき野」
 まだ北海道と本州が鉄路で結ばれてなかった1974年、最初に北の大地
を踏んだ特急電車は485系でした。頭の上の2灯ライトがやや目立つこの
車両、極寒の北海道の地で走れるような体になり、番台も1500番台と区分
されました。しかし北の大地は予想以上に手強かった。「いしかり」などで運
用に就いていた485系は故障が頻発し、やがて1980年にさらに寒さに耐え
れるように設計された781系が投入され、485系1500番台は本州へと渡りま
した。その後いつの間にか上沼垂カラーにお色直しされて早20年、1500番
台の先頭車を組み込んでいることで有名なT18編成が国鉄色にリバイバル
されました。他の485系と同じく「いなほ」「北越」運用に充当される他、時折
首都圏に遊びに行く姿も見られます。
国鉄色 「能登」
 大垣行きの「ムーンライトながら」とともに、長年18キッパーに愛され続け
ている新潟行き夜行の「ムーンライトえちご」。つい最近までは国鉄色の
485系が主に活躍していました。この車両は2003年、当時「ムーンライトえ
ちご」に使用されていた165系の老朽化により、その置き換え用に投入され
ました。その後2009年に臨時化されても活躍を続けてましたが、その1年
後、今度は北陸方面へ向かう夜行急行の「能登」が臨時化。「ムーンライ
ト」用の485系は「ムーンライトえちご」の運用を183系に譲り、「能登」にコン
バートしました。
あかべぇ色 「あいづ」「あいづライナー」
 2005年夏、あいづデスティネーションキャンペーンの一環で突如復活した
「あいづ」。好評だったらしく、次の年の夏も走ることが決まりました。そこで
青森にいた国鉄色の車両を持って来てリニューアル。塗装も随所にマス
コットキャラクターの「あかべぇ」が散りばめられ、JR九州もびっくりの真っ
赤な出で立ちになりました。そして2006年夏の「あいづ」で運用され、その後
「あいづ」は夏の恒例になり、毎年夏にはこの車両が「あいづ」運用で上京
するようになりました。また、オフシーズンには磐越西線内の快速「あいづ
ライナー」に使用。すっかり会津の地に定着しています。
東武直通特急 「日光」「きぬがわ」
 昔から日光への鉄道輸送は、JR(国鉄)と東武がしのぎを削ってました。
しかし「昨日の敵は今日の友」というように、2006年に両者が手を結び、相
互乗り入れをして日光へ向かう特急の運転が開始されました。この時東武
側はもちろんスペーシアを持ってきましたが、JRが用意したのは国鉄型の
485系。内外ともに大幅にリニューアルされ、塗装もスペーシアに準じたも
のに変更されました。顔つきも原型とは大分違った雰囲気ですが、青森や
新潟の方のリニューアル車両に比べると、まだマシな方に見えてきます。
1編成しか存在しないため、検査時などは原則としてスペーシアの車両が
代走にあたります。
1500番台 イルカ色
 常磐線から485系が消えて4年。2002年の暮れ、突如として上沼垂から
勝田区へ485系が転属してきました。当初は新潟でお馴染みの上沼垂カ
ラーのまま活躍してましたが、程なくして勝田区オリジナルの「イルカ色」に
塗装変更されました。何で水戸で「イルカ」なのかはさておき、この車両は
K60編成として首都圏各地の団体臨時輸送に活躍しています。また、勝田
区の波動用485系には、6両編成のK60編成に対し、4両で元々は「ビバあ
いづ」で活躍していたK40編成も存在しています。


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