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2009

2009 AUSTRALIA

ハミルトン失格、トゥルーリ3位復活
ハミルトンはオーストラリアGP直後の審査で「SC中、チームからトゥルーリを前に行かせろとは言われていない」と証言したが、無線記録からそれが嘘であることが判明。チームから指示はあった。これによりトゥルーリがSC中にハミルトンを抜いたという裁定が覆っただけでなく、ハミルトンは重い処分の失格となった。トゥルーリは3位に復活した。マクラーレンはハミルトンに嘘をつかせたチームマネージャのデイブ・ライアンを停職処分とした。この件はマクラーレンに非があったが、結果がころころ変わる審議のやり方にも問題がある。

最初にソフトタイヤを履いたマッサ・クビサ・ライコネンの6周目から10周目の落ち込み度合いが激しすぎた。最後にソフトタイヤを履いたバトンとベッテルのうち、ベッテルの落ち込みも54-55周目がすごい。だがバトンはラバーがはがれる前にセーフティカーに助けられた。もしベッテルとクビサが接触しなかったら、クビサが優勝してもおかしくなかった。ロズベルグは48周目にファステストラップを記録したが、そのような激しい走りをしたらすぐにラバーが剥がれて一気に急降下してしまった。ロズベルグは序盤の13-15周目にバトンとベッテルに匹敵するタイムを出す速さを見せたが、ソフトタイヤ勢に抑えつけられたのが痛かった。

バトンは速かったが、ベッテルはよく食らいついた。クビサはバトンから大差をつけられたが一度目のセーフティカーで僅差になれた。一方、フェラーリ勢はすべてが裏目に出て、マッサは後半に中団に沈む。ライコネンは33-37周目を見るとクビサについていけなかったことがわかる。ハミルトンは競争力がないことを自覚し、我慢を貫いたことが3位につながった。だが上図を見れば実際は入賞圏内に入れるかどうかの厳しい戦いだった。

シーズン序盤の興味はブラウンGPがどこまで優位を保てるかだろう。金がなくスタッフ3分の1の270人も解雇した。開発力のあるフェラーリとマクラーレンがいつ立て直してくるか。次のセパンは高速コーナーがいくつもあるため車の旋回性能がもろに出る。とにかく焦りは禁物。いま苦しいチームはポイントを稼ぐことが意味を持つ。

3/30 2AM時点
評価 対象 平均 代表的コメント
最高 バトン 4.98 まさかスムーズに運転するだけが取り柄の男がその利点を最大に生かせる時代になるとは(3/29 17:28)
流石に才能を評価され続けた人だけあって、むちゃくちゃ速いクルマに乗ればむちゃくちゃ速い。頑張って貯金を稼ごう。(3/29 17:41)
辛いシーズンを乗り越え良く頑張った。完璧だったとしか言いようがないおめでとう(3/29 18:56)
ブラウン 4.89 ありえない速さだった。KERSとかディフーザーとかどうこうより、素性がよいマシンだ。テストが足りないのに信頼性のトラブルもないとは。(3/29 20:26)
最低 中島一貴 1.22 単独クラッシュじゃ言い訳が利かない。予選でも相変わらず速さがないし、駄目じゃん。(3/29 20:28)
フェラーリ 1.43 マシントラブルで全滅とは。ソフトでスタートした作戦もおかしいし、単純にマシンが速くない。(3/29 20:18)

トゥルーリに25秒加算ペナルティ(SC中ミス→追い越し)
ハミルトン3位、ブルデー8位

オーストラリアGP最後のセーフティカー中に、3位トゥルーリがコースアウトし、4位ハミルトンがトゥルーリを抜いたが、後にトゥルーリがハミルトンの前になった。スチュワードはトゥルーリに25秒加算のペナルティを与えた。これによりトゥルーリは12位になり、4位ハミルトン以下がひとつ順位が繰り上がった。

ブラウン1−2、デビュー戦で55年ぶりの記録
バトン2勝目、トゥルーリ3位

ベッテルクビサ表彰台目前のクラッシュ
ハミルトン4位、フェラーリ0点

スタートでバリチェロが出遅れる。1コーナーの混乱でバリチェロは何台かと接触するも切り抜ける。
1位バトンは2位ベッテルに4秒差をつけキープ。最初にソフトタイヤを履いた3位マッサ・4位クビサ・5位ライコネンはラバーを失ってから1周5秒も遅くなり、12周以降で早めのタイヤ交換を余儀なくされる。代わりに3位に上がったロズベルグは16周目のピットインで左フロントタイヤの装着に時間がかかり後退。
19周目に中島が縁石に乗り上げてスピン、クラッシュ。セーフティカーが入る。バトンはその直前にピットインを済ませた。フェラーリの2台はここで後退してしまうが、クビサは踏ん張り3位。ライコネンは縁石に乗り上げスピン。マッサはスローダウン。フェラーリ0点。
1位バトンは最後のピットインに2速で入るミスをしてタイムロス。2位ベッテルとの差が1.5秒に縮まる。最終スティントはソフトタイヤで遅い1位バトンと2位ベッテルにハードタイヤの3位クビサが迫る展開。しかし残りわずかでベッテルとクビサが接触してリタイヤ。再びセーフティカーが入りそのまま終了。バトンが2勝目を飾り、バリチェロが2位に上がってブラウンがメルセデス以来55年ぶりのデビュー戦1-2フィニッシュ。3位は最後尾から追い上げたトゥルーリ。4位にハミルトン。
ブラウンの独走にはならなかったし、今シーズンは誰も独走できない波乱の年になりそうである。ひとつ言えるのはタイヤとKERSのおかげでオーバーテイクが多くなったことと、ミスが以前より命取りになりやすいことだろう。

ブラウン最前列独占
バトンPPバリチェロ2番手

ハミルトン15番手に沈む

ホンダ撤退でチームがなくなるところから参戦にこぎつけたブラウンGPがフロントロー独占。完全な新チームではないが1954年メルセデス以来のF1デビュー戦フロントロー独占となる。
前年王者ハミルトンはQ2で出走できず15番手で、ギヤボックス交換で18番手。トヨタ2台は6,8番手を得ながらリアウィングが固定されていない違反でピットレーンスタート。

 

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