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アロンソは第一スティントで1位クビサの後ろ2秒以内にずっとつけコントロール範囲内にあった。クビサが17周目にピットインして29周の燃料を積んだ(静止9.2秒)。1.4秒差だったアロンソは1周後にピットインして25周の燃料を積んだ(静止7.7秒)。静止時間1.5秒の差が逆転を生んだ。ルノーの計算とピットワークのたまものだった。だが第二スティントはアロンソがドライバーの力を見せつける。
アロンソのラップタイムは軽い第一スティントと重い第二スティントはほぼ同じ1分19秒台ペースだった。クビサは重い第二スティントで前半が1分20秒台とアロンソについていけなかった。アロンソはクビサより4周分軽い利点を生かしただけでなく、1分19秒台を見事に並べた。41周目、二人の差は13秒にまで広がりほぼ勝負はつく。最終ストップでクビサはアロンソより3周後に入るが、9秒差に縮めるのが精一杯だった。
とはいえクビサは記者会見で「カナダの勝利より良い」と語った。ここ数ヶ月でBMWは進化してないにも関わらず2位を得たクビサの力量は想像以上にある。そしてアロンソに敗れたことは彼の糧となっただろう。

ライコネンは第一スティントでトップから4秒差につけておりまだチャンスはあった。ところが1回目のピットインで31周の燃料を積んだ直後、19周目で1位アロンソに7秒差に広げられる3位。ロングスティントで逆転を狙ったが、アロンソについていけなかった。ライコネンは2位クビサとの差も第二スティントを通じて4-5秒が変わらなかった。ライコネンも久しぶりの上位でがんばってはいたが、それ以上にクビサもがんばっていた。そして、さらに上を行ったのがアロンソということだった。
トゥルーリはピケとの4位争いをしていたが、第三スティントのソフトタイヤがダメでピケの逆転を許すことになった。
1ストップ策のウェバー(予選13位)、ハイドフェルド(予選16位)、ロズベルグ(予選15位)は入賞圏近くまで進出したが、それまでだった。ホンダ勢は満タン時に1分23-24秒台とあまりにも遅かった。上のグラフでもわかるとおり、1ストップ勢は2ストップ勢に対して引き離されるばかりであまりメリットがなかった。唯一、ウェバーだけが1分20秒台でがんばって一時4位まで上がったが、後半はソフトタイヤで苦しみトロロッソ勢に近づけなかった。

ポテンシャルとしてはフェラーリとマクラーレンが速さをもっていながら生かせなかったレースだった。ハミルトンはペナルティでやる気を失ってしまったようで、メリハリなく1分20秒台で淡々と最後まで走り続けた。
チャンピオン争いの終盤は、当事者にとてつもないプレッシャーがかかる。追い詰められてとんでもない行動に出たり、自分の力を発揮できなかったりする。ハミルトンとマッサは平常心でいられないようだ。
上海の次の最終戦はマッサが得意とする地元ブラジル。しかもライコネンの助けも借りれる。マッサは最終戦逆転のために上海で3点差に縮めたい。逆にハミルトンは上海でリードを広げておきたい。ハミルトンとマッサはどちらも相手より前でフィニッシュしたい。富士で両者は接触するという因縁がついた。上海も展開によっては危ない。もしまた混乱すると、クビサが漁夫の利を得る可能性も出てくる。

日本2008 ペナルティは妥当か(英autosport投票)
ヨーロッパのファンの意見はハミルトンへの同情ありという驚くべき傾向にある。ハミルトンの速さを評価し、荒いドライビングを許容する人々が多い。ほかのスレッドではマッサへの批判は多いが、ハミルトンを批判するスレッドがない。昨年はハミルトンが罰せられなかった。今年はさすがに罰せられるようになっている。だがこういった世論が今後審議があったときに微妙に影響するのだろうか。チームはマクラーレンとフェラーリの対決だが、ドライバーはイギリス人とブラジル人の対決である。過去、イギリスはクラークやスチュワートなどチャンピオン最多輩出国であり、現在コンストラクターの多くが属する国でもある。
 

マッサのは妥当、ハミルトンのは不当
マッサはもろペナルティだが、ハミルトンのは最近のペナルティから理解できない。モナコでライコネンがコントロールを失いスーティルをヒットしてリタイヤさせたのにペナルティがなかった。なぜあれがペナルティではないのか。ハミルトンのはより罪が軽い。ルールは矛盾し一貫性がない。(ヨーロッパ)
私はハミルトンが嫌いだし彼の言うことは汚いと思うが、彼へのペナルティは不当だと思う。彼はスタートに失敗し、とんでもないミスしたが、あれはレーシングアクシデントだ。マッサのは避けれる事故だ。彼は誰に対してもリスクある走りをしていた。いま私はクビサこそがチャンピオンにふさわしいと思っている。(スペイン)
両方とも妥当
スタートのルイスは無責任なほど危険。マッサのは明白。(シンガポール)
マッサのペナルティは疑いない。アンフェアな動きだった。ハミルトンもだ。ハミルトンが今まで長いことアグレッシブすぎる動きをしていたことを考えなければならない。スチュワードが彼を罰することを熱望していたとしても驚かない。彼がモンツァでグロックとウェバーにした動きで罰せられなかったのは幸運だった。(ポルトガル)
両方とも不当
ルイスは第一コーナーでやりすぎたが、あれで不利になったのはキミと彼だけ。私は過去にスタートのねじ込みで罰せられたドライバーがいたことが記憶にない。マッサのは誰もがやってることで、ほかにたくさんの例がある。1万ぐらいの罰金が妥当。(オランダ)

アロンソ2連勝、富士で雪辱
クビサ2位12点差
マッサ8位→7位、ハミルトン12位

ハミルトン2年連続富士PP
ライコネン、8戦ぶりフロントロー
マッサ5番手に沈む

 

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