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 2004
2004 レースポジション
−際立つバトンの安定性−

2004.11.8

当サイトでいつのまにか始まっている2004年をデータで振り返るシリーズ。今回はレースのラップチャート(周回ごと順位)を年間で集計してみた。そうしたらいくつかの面白い傾向が見れたので紹介してみよう。
 
 
レース走行順位別周回数
ミヒャエル5年連続最多リーダーラップも、最多周回数はバリチェロに譲る

ドライバーごとに、各順位を何周走っていたかを色分けしてみた。合計すると総周回数にもなる。

1位最多周回数では、M・シューマッハが683周で断トツのトップ。この部門では5年連続トップだ。バリチェロ(102周)、トゥルーリ(89周)が続く。佐藤はヨーロッパGPで日本人初の1位周回(2周)を記録した。

2位最多周回数では、バリチェロが322周でトップ。バトン(185周)、ライコネン(139周)、アロンソ(138周)が続く。

3位最多周回数では、アロンソが216周でトップ。バトン(186周)、バリチェロ(158周)、モントーヤ(148周)が続く。


年間最多周回数は、バリチェロが1,107周でM・シューマッハ(1,089周)を抑えてトップだった。M・シューマッハは2001年から3年連続でこの部門のトップだったが、今年はバリチェロに明け渡した。モントーヤ(1,076周)とフィジケラ(1,032周)がこれに続く。バトン(991周)と佐藤(901周)は思ったより差はない。クルサード(983周)とライコネン(752周)は大きな差が出た。
 
 
各指標順
バトンが入賞周回率でトップ

各ドライバーの周回数のうち、1位・表彰台圏内・入賞圏内はそれぞれ何%だったかと、総周回の平均順位は何位だったかを示す。ドライバーごとの率は、全員を合計しても100%にはならない。そのドライバーの総周回数に占める割合である。

1位周回率では、M・シューマッハが圧倒。彼は6割以上を1位走行していた。トゥルーリ(ルノーのみ)はモナコで72周も1位だったことが効き、バリチェロを抑えた。上位4人は優勝を記録したが、5位アロンソと6位バトンは勝てなかった。一方、8位モントーヤは最終戦でワンチャンスをものにした。

表彰台周回率では、M・シューマッハが8割近くでトップ。続くバリチェロは半分程度に過ぎない。アロンソに続いてバトンが上がってきた。

入賞周回率では、バトンがM・シューマッハを抑えてトップに立った。バトンがいかに安定していたかを示す。M・シューマッハはシーズン終盤に後方を走ることが多かったことが響いた。

平均走行順位では、M・シューマッハが大差でトップ。バトンがバリチェロを抑えて2位になった。ちなみに、このランキングの上位4人は、当サイトのドライバー評価の順位と同じである。
 
1位周回率
Leader Rate
Driver Team Rate.
M.Schumacher Fer 62.7%
Trulli Ren 10.8%
Barrichello Fer 9.2%
Raikkonen McL 6.6%
Alonso Ren 6.3%
Button BAR 5.2%
R.Schumacher Wil 5.2%
Montoya Wil 4.7%
Pizzonia Wil 0.5%
Sato BAR 0.2%
Massa Sau 0.2%
表彰台周回率
Podium Rate
Driver Team Rate.
M.Schumacher Fer 79.5%
Barrichello Fer 52.6%
Alonso Ren 43.6%
Button BAR 42.7%
Raikkonen McL 35.6%
Trulli Ren 29.0%
Montoya Wil 26.1%
R.Schumacher Wil 20.7%
Sato BAR 13.7%
Pizzonia Wil 6.8%
Coulthard McL 2.8%
Webber Jag 0.5%
Massa Sau 0.3%
Panis Toy 0.1%
入賞周回率
Point Rate
Driver Team Rate.
Button BAR 93.6%
M.Schumacher Fer 92.3%
Barrichello Fer 88.4%
Montoya Wil 86.1%
Alonso Ren 85.9%
Trulli Ren 83.4%
R.Schumacher Wil 79.6%
Sato BAR 73.1%
Raikkonen McL 72.3%
Pizzonia Wil 68.9%
Coulthard McL 48.3%
Fisichella Sau 39.6%
Webber Jag 33.4%
Trulli Toy 21.3%
da Matta Toy 21.1%
Massa Sau 19.1%
Villeneuve Ren 18.1%
Zonta Toy 15.2%
Panis Toy 13.2%
Heidfeld Jor 7.8%
Klien Jag 5.2%
Gene Wil 3.8%
Baumgartner Min 0.6%
Pantano Jor 0.2%
平均走行順位
Average Position
Driver Team Pos.
M.Schumacher Fer 2.73
Button BAR 4.21
Barrichello Fer 4.44
Alonso Ren 5.03
Trulli Ren 5.52
Montoya Wil 5.53
Raikkonen McL 5.98
R.Schumacher Wil 6.09
Sato BAR 6.87
Pizzonia Wil 7.87
Coulthard McL 8.88
Fisichella Sau 9.63
Webber Jag 9.86
Trulli Toy 10.33
Villeneuve Ren 10.50
Massa Sau 10.98
Gene Wil 11.48
da Matta Toy 11.67
Zonta Toy 11.83
Panis Toy 12.26
Klien Jag 13.00
Heidfeld Jor 13.42
Glock Jor 14.84
Pantano Jor 15.48
Baumgartner Min 16.49
Bruni Min 17.50

 

 
おまけ
peakholdさんからの指摘で、前回のレースペース図は縦軸に周回数をとったため、信頼性が低いマクラーレン勢や欠場したR・シューマッハらが低い山になっていた。そこで、各ドライバーの総周回数に占める割合に変えてみたのが下図である。これにより、ライコネンがバトン・アロンソ・モントーヤらと近いピークになり、しかも速い周はバリチェロに迫っていたようにも見える。ピッツォニアとジェネの山も+2.5秒のところにあり、しかも高い。この二人も結構速かったが、+1.0〜+1.5秒の速い走りはできていなかったこともわかる。トヨタはザウバーと同じピークだが、それより速い走りはザウバーに一日の長があった。
 
 
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