大学時代の教科書を思い出したように読んでみる。 最近、統計関係の本ばかり読んでいるので、詳細はわりとどうでもよかったり する。
この本は、統計を道具として使いたい人向けではぜんぜんない。 「数理」の看板にふさわしく、かなり数学を意識して書かれている。 もちろん、多変量解析の本などではなく、「統計」の本である。
いろいろと知見は増えたし、さすがに基礎は一通りやった身としては勉強にな る。分散分析とかは、はじめて勉強した。 けど、この本だけで、教養の授業やっても、おそらく、統計が使えるようには ならないだろう。 私も、統計の単位を取ろうと思った(取れたかどうかは覚えてない)時に指定教 科書だったので、この教科書を購入したわけだけど、この本を試験勉強のため だけでも開いたかどうかは覚えてない。その後、仕事関係などでこの本を開い たことは何度かあるが、結局は統計を使うためにはちっとも役に立たなかった。
たとえば「理工系の基礎数学「確率統計」」とかの方が、噛み砕いてるしわか りやすい。理工系の教養の統計学としては、そっちの方が適している。
ただし、コンパクトで数学的にはそれなりにちゃんとしている、という意味で はいいかも知れない。式はいちいち追ってないし、知ってることは飛ばし飛ば しだったというのを差し引いても、読むのに1週間もかからなかった。
2005/05/29