おもしろそうなのだが、あまりまじめに読む気になれないのは何故だろう。
まず、この本が雑誌からの再編集であることが大きい。 月がかわると話題が戻ったり、同じ話題を繰り返したりするのだ。
囲み記事が入るのもわりに読み難さをさそう。
もしかすると、マシャル氏の書きようが、そもそも判りにくのかも。
ブルバキ が 構造主義でありながら構造主義の結晶のようなカテゴリー論を直 接は取り込まなかった、というのは、なかなか皮肉なことだ。
数学に構造を感じるのは、私だって、(原始的なものだろうが)、感じる。 でも、今の数学は、構造主義を超えた所にあるらしい。
ほぼ時期を同じくして読んだ「これからの幾何学」が、カテゴリー論、ホモロ ジーが、構造主義を超えた所まで届く21世紀への架け橋であると論じる。
グロタンディェクがブルバキとは微妙に距離を置いて話されているのも、そう いうものだったのかという感じ。
いずれにしてもブルバキは計画が壮大すぎたんだろうな。もっと実行的に、キ レイに終わらせれば、十分に真価が認められただろうに。
しかし、フランスでは中学校レベルでブルバキ流の抽象数学をやってたんだ。 日本では、そんな潮流にはならなかったと思う。よかったよかった。
また、カテゴリー論、ホモロジー論が勉強したくなった。
2004/07/21